多国籍が集まるレストランを上手くまわすコツ

多国籍が集まるレストランを上手くまわすコツ

実は私、今はもうやっていませんが、過去色んなレストランでウエイトレスをしてきました。

日本では福祉系のレストラン、ファミリーレストラン、オシャレカフェ、ブライダルウエイトレス。
オーストラリアとニュージーランドでは主に日本食レストラン系で、全部合わせたら15年くらいの経験があります。
だから日本のお客さんとオーストラリアのお客さんの違いをとても感じます。

日本のお客さんは、神様のようにもてなされるのが当たり前という雰囲気があるので、笑顔!サービス!挨拶!は出来て当たり前。ちょっとしたミスや落ち度があるとすぐクレームになるので、結構気を遣ってました。

オーストラリアでの接客も気を遣わない訳ではもちろんないのですが、日本のように機械的ではなく、もっと人と人とのコミュニケーションを大切にしている感じがします。
オーストラリアの人たちは、日本人のようにいつも急いだ感じではなく、ゆったりしていて大らかです。

今回は、そんなオーストラリア人や日本人、その他のたくさんの人種が集まってくるレストランで働いていた経験に基づいて、これからそういうレストランで働く人向けに “どうすれば少ないスタッフでスムーズにお店まわしていけるのか” それぞれの特徴とちょっとしたコツをお伝えしようと思います。

最近はタッチパネル式オーダーのレストランが増えて来ているので、接客の仕方自体が全然違うかもしれませんが、知っていて損はないと思います。

マルチタスクは立派なスキル

まず日本人系のレストランは、少ない人数でいかに効率よくまわしていくかと考える所がほとんどだと思います。
その為には2つ以上の事を同時にやって行かなければいけません。

ちなみにこれはマルチタスク(Multi-tasking)と言って、オーストラリアの履歴書に書ける立派なスキルなんですよ。うーん、日本人はみんな普通にやってる気がしますけどね。
でも確かにオーストラリアの人は日本人のような働き方は出来ないと思います!

私が働いてたシドニーの日本食レストランは居酒屋メニューのお店だったので、一度サーブしたら終わりではありません。
焼き鳥やらおつまみやらをちょこちょこと頼む人が多く、お酒もたくさん売って単価を上げないといけませんし、ひとつのテーブルを何度も何度も往復してサービスを提供する事になります。

日本の忙しい飲食店では、店内を常に360度意識しながら3・4個の事を同時進行でこなし、メニューやオーダーを取る優先順位を考えて、パントリーの戻って来る時は必ず何か空いたお皿などを下げ決して手ぶらでは帰って来ない、などと言うのは当たり前の事なので、それ前提でお話ししますね。

未経験だとそれすら出来るようになるのは大変ですが、実際これらの事をやっていかないとまわらないくらい混んでいる人気レストランと想定して話します。

ちょっとしたコツでかなり変わる

まず一番重要視していたのはスタッフ同士のチームワークです。
特に満席の時は頭の中できちんと優先順位をつけて、もうひとりのスタッフの動きをよく見ながら動いかないと、みんなで同じ作業をしていたらラチがあきません。

そして大切なのは、お客様が呼ぶ前に自分が気づいて動く事。
お飲み物のおかわりだとか、変え皿だとか、言われてから初めて動いたのでは、混んでる時にあちこちから呼ばれて手が回らなくなってしまいます。
いかにこちら側が先に気を利かせて動くかが、店内をスムーズにまわすための第一のコツです。

その上でお客さんの人種を見て、それにあった対応をすると良いです。

色んな人種の方がシドニーにはいますが、代表的に日本人・オージー・中国人と大きく分けて説明しますね。

日本人(特に駐在さん)

彼らはイスに座ったら取りあえず生ビールを飲みたい方がほとんどなので、席についたら即お飲み物をお聞きして飲み物をすぐ提供してあげます。
飲む物があれば、少し混んでいてオーダー取りや料理が遅くなっても待って頂けますが、飲む物すら出て来ないと必ず違う用事をしている最中に「すみませーん!!」と呼ばれてバタバタになってしまう可能性が大です。
どうせ「ビール!」とオーダーされる事が分かっているのなら、こちらから先にお伺いして出しましょう。

駐在さんではなくて、飲み物を迷っている感じの日本人もいると思いますので、そこら辺は臨機応変に。

オーストラリア人

彼らは、決して大きな声でウエイトレスを呼びません。(呼んだとしたら、よっぽど気づいてもらえなくて困ってる時です。大声で叫ぶのはマナー違反だと考えますので、ヨーロピアン系レストランに行く時は特に、非常識と思われないように気を付けましょう。)

彼らはウエイトレスとアイコンタクトで合図してオーダーの意思を示します。
ウエイトレスが忙しそうだと「手が空いたらお願いね。」と気長に待ってくれる人も多いです。

だから、どんなに忙しくても意識してよく注意しておく必要があるのですが、慣れてない日本人の新人ウエイトレスだと目の前の忙しさに気を取られて、お客様が目でずっと合図しているのに気付かず素通りしているのをよく見ます。

オーストラリア人に限らずヨーロピアンのお客さんが来たら、目での合図があるだろう事を想定して気に留めてあげてください。

中国人

彼らは団体行動するわりにはかなり個人プレーな人が多いです。
一概には言えませんが、特に本土で育った人はその傾向が強いみたいです。

自分だけしかオーダー決まっていなくてもウエイトレスを呼ぶような人が多いので、注意が必要です。
うっかり早く「お決まりですか?」なんてオーダーを聞きに行くと、「何がおすすめ?」「これってどんな料理?」と質問攻めが始まり長い時間を取られて他の業務が滞ってしまうので、時間がある時はお付き合いすれば良いと思いますがない時は「お決まりになってからお呼びください。」と言って一旦離れる必要があります。
基本、中国人は呼ばれて初めていくくらいでちょうど良いんです。

これらの対応を間違ったりお客さんの言いなりになってばかりいたら、何人ウエイターやウエイトレスがいたってまわらないという事になりかねません。

オーストラリアのお客さんは、スタッフの失敗に対しても大らかな人が多いです。
オーストラリアにいる日本人の方もそういう傾向があります。

日本みたいな変なクレーマーはほとんど見た事がありませんし、いたとしても日本ほど効果を発揮しないでしょう。
お店側は悪くないのにとりあえず謝るなんて事はないです。どうかすると正当なクレームをしても謝ってくれない可能性もなくはないくらいです。(⌒-⌒; )
あ、ちなみに日本語で言う“クレーム”は和製英語ですよ。英語では“Complain”ですね!

国民性を強く思った出来事

昔、ゴールドコーストの日本食レストランで臨時として働いていた時に起こった出来事は象徴的でした。

オージー男性と日本人女性の若いカップルが来店されてお食事を取っていたのですが、途中でその日本人女性に呼ばれました。
男性の料理の中からプラスチックの欠片が出て来て危なかった、との事!

その間、当人の男性は「大丈夫、大丈夫」と笑っていましたが、女性はめちゃくちゃ怒っていました。
このそれぞれの反応も国民性が出てるなと思いましたが、その後のお店の対応にはカルチャーショックを受けました。

話を聞いて私も大変だと思い、丁重に謝ってから日本人の先輩ウエイトレスとオーナーにそれを伝えるたのですが、返ってきた返事は「え?怪我はしてないんでしょ?なら大丈夫、大丈夫。謝っといて。」と。

ええ〜!?
これは日本だったら値段を割り引くとか何かサービスをするとかいうレベルなのでは…。
日本人もオージー化しとる…。

いやー、オージー化した日本人って結構見ますけどね。
おいおいって思う人、結構いますよ。
オーストラリアで働く事に慣れてしまった人たちは、私も含めて日本に返ったらちゃんと働けるんだろうか?といらない心配をしてしまいます。いや、マジです。