オーストラリアのちょっと田舎の方に行くと、普通に野生のカンガルーを見る事が出来ます。なので、最初のうちは感動するものの、だんだんカンガルーは珍しくも何ともなくなって来るんですよね。
でも、それがもし白いカンガルーだったら話は別です。
白いカンガルー、見た事ありますか？
オーストラリア各地にある動物園に白いカンガルーがいるという話はたびたび聞きますが、その白いカンガルーは南オーストラリア州のボーダータウン (Bordertown) が発祥地というのは、オーストラリア人でも知らない人が多いようです。
[adchord]
ホワイトカンガルーの故郷
ボーダータウンにあるワイルドライフパーク (Wildlife Park) では、フェンス越しにですが、無料で白いカンガルーを見る事が出来ます。(食べ物は決まったものを与えられているので、個人的な餌やりなどは禁止されています。)
この白いカンガルーを見るのは私の2年越しの夢だったので、初めて見た時はものすごく感激でした。
というのも、私がまだオーストラリア新参者だった頃に、たまたま旅行のパンフレットの隅に小さく載っていた白いカンガルーの写真を切り抜いて「いつか行ってみたい」とずっと持っていたんです。ただ、その時分かった情報はボーダータウンという町の名前だけ。
でも、強く願えば叶うものですね。2009年1月に無事ボーダータウンで白いカンガルーを見る事が出来ました。
パートナーも私も本当に白いカンガルーがいるのか半信半疑でしたが、パンフレットで見た写真全く同じ白いカンガルーたちを実際目にした時は本当に感動。
2019年にもボーダータウンに行っているのですが、10年前とそんなに変わってませんでした。前よりもちょっと他の動物が増えたかな、くらい。
ワイルドライフパーク
1968年に開園した4.5ヘクタールの ワイルドライフパーク (Wildlife Park) は、ボーダータウン東口の Dukes Highway 近くにあります。
ボーダータウンはシドニーからだと約1200km、アドレードからなら約300kmくらい離れていて、車がないとちょっと行きにくい場所ではありますね。
このホワイトカンガルーはよくアルビノと間違えられるのですが、アルビノではなくウエスタングレーカンガルーの突然変異です。
最初の白いカンガルー
ボーダータウンが白いカンガルーの故郷となったのは、1980年に雄の白いカンガルーがボーダータウン付近で捕獲され、ワイルドライフパークに買い取られた事がきっかけでした。
1984年に、この白いカンガルーと普通のウエスタングレーカンガルーとの掛け合わせで最初の白いカンガルーが生まれ、そしてその2年後には2匹目の白いカンガルーが誕生。
そこから白いカンガルーを増やすプログラムが始まり、数年かけて約50匹まで増やしていきました。白いカンガルーは、ここからオーストラリア各地の動物園にも送られているそうです。
どの動物園で見れる？
とはいえ、ボーダータウンは田舎ですし、簡単に行けない人も多いですよね。やっぱり動物園で見る方がアクセスしやすくて現実的かもしれません。
クイーンズランド州の動物園で見たという人もいましたし、私はアデレードにある “Gorge wildlife Park”で見ました。
→ 白いカンガルーとコアラが抱ける Gorge Wildlife Park
あと、Kogumiさん (@tabi_konnichiwa) によると、西オーストラリア州パースの “Caversham Wild Life Park” にいるそうです。こちら↓がその彼女のブログ。
→ TRIP 白いカンガルーに餌をあげよう！パースの動物園で触れ合える珍しい動物紹介！行き方も【オーストラリア観光】 (Sunkissed You Tublog より)
他にも情報があれば、教えていただけると嬉しいです。
ボーダータウンの町
そんなボーダータウンの紹介を少ししておくと、この町は人口は約3千人ほどの小さな町で、ゴールドラッシュが始まって2年後の1852年に、ビクトリア州の金鉱からアデレードまで安全に金塊を運ぶ為の中継地点として作られています。
ちなみにボーダータウンという名前の由来は、南オーストラリア州とビクトリア州の境 (ボーダー) にあるからなんだそうですよ (笑)
Hawke House
白いカンガルー以外のこの町の見所は、農業が盛んだった町の歴史が見れる Clayton Farm Heritage Museum や80〜90年代にオーストラリア首相だったボブ・ホーク(Bob Hawke) が子供の頃を過ごした家などです。(亡くなってしまいましたが、うちのパートナーのお気に入りの首相。)
ボーダータウンの観光情報 (英語)
https://www.tatiara.sa.gov.au
ちょうど行ったのがクリスマス後だったので木がクリスマス仕様に。
まあ、華やかな観光地ではないので、観光場所も限られてはいますよね。
おわりに
この情報はあまり観光客向けではないかもしれませんが、ちょっと豆知識があると旅行が更に楽しくなるものです。
もし来るまで通りかかるひとがいたら、ぜひちょっと寄ってみてください。