最近、オーストラリアの大手スーパーマーケットで日本の商品を見掛ける機会が多くなって来ていますが、同時に “ジャパニーズ” を謳った謎の商品も増えているように思います。
なんか、日本人なら韓国人や中国人などが経営する日本食レストランに行ってもだいたい「これは日本人が作ったものではないな」と分かってしまうじゃないですか。だから、きっとこれらの商品もナンチャッテ日本なんだろうな〜というのは容易に予想出来ます。
…が、でも何となく気になるのも本音。
それならもういっそネタにしてしまおう!という事で、実際にスーパーマーケットで売っているジャパニーズフード4種類の味を検証してみました!
※ ずっと販売されるとは限らないので、記事中に一応食べた日付も記しておきます。
これで誰かの参考になる事があれば良いなと思います。それに近年のオーストラリアでは舌が肥えている人も増えて来ているようなので、もしかしたらそれなりにおいしいのかも… (という淡い期待もw)
では行ってみましょう!
Mr. Chin’s のジャパニーズラーメンキット
食べた日: 2021年6月9日
まずは$7.50 で買ったこちらの『ジャパニーズラーメンキット (Japanese Ramen Kit)』。
うーん、もう写真からしてラーメンっぽくないような… (笑)
これを買ったのは、しばらくうちのパートナーがいないので「普段食べないラーメンを食べよう!」と思ったものの、アジアンショップに行ったら種類があまりなかったのと、日本産は高いという思い込みからローカルのスーパーマーケット (Coles) に妥協したからです。(でも結局こっちの方が割高に💦)
このラーメンはタイで製造されてますが、販売元は Mr. Chin’s という中国系オーストラリア人の経営する会社。もともとは30年にわたって飲茶を販売しているみたいです。
さっそく作ろうと箱を開けようとしたのですが、とても開けにくくてビリビリになってしまいました。昔ながらのオーストラリアクオリティですね (笑)
箱の中には麺とスープとかやくが入っています。写真では麺が太いうどんっぽく写っていましたが、実物はちゃんとラーメンの細さだったので、ちょっとホッとしました。
スープは味噌が入っているみたいなので、結構濁ってますね。
さて、スープをひと口飲むと「何これ!」と思う不思議な味。何でしょう、きな粉のような後味というか、ちょっと表現し難いのですが…。
でも、日本のラーメンじゃなくて “こういう食べ物” だと割り切ると、まあ普通に食べられるかなー?という感じでしょうか。
他にもマレーシアのラクサ、ベトナムのビーフフォーなどもあり、ジャパニーズラーメンはその麺シリーズのひとつでした。
んー、東南アジア系は本場に違い味なんでしょうか?どうなんでしょう。飲茶はきっとおいしいと思うので、今度買ってみたいです。
Uncle Ben’s の ワサビご飯
食べた日: 2021年9月20日
次はアンクルベンズ (Uncle Ben’s) の『日本風ワサビスタイル (Japanese Inspired Wasabi Style)』という謎のフレーバーのライス。
バラエティに富んだ多くのレトルトライスを発売しているアンクルベンズ、ついにジャパニーズに着手と思いきや、ワサビスタイル…⁉︎ 「日本 = ワサビ」というイメージなんでしょうか。
ちなみにこの会社はアメリカが拠点ですが、オーストラリアはオーストラリアで製造されています。
パッケージの裏には食べ方の例が載っていて、“エビ & マンゴー”、“ツナ & アボカド”、“サーモン & パイナップル” …。う、うーん。
人口的な味や保存料は使っていないとも書いてありますし、とりあえずヘルシーなイメージで売ってるようです。
封を切った瞬間、なんとも言えない香りがしました。例えるなら、庶民的なチャイニーズレストランに行った時に漂っているようなおかず系のお餅の匂い?
そのままだと固くて食べれたものではないので、レンジか鍋かフライパンで温めて食べます。
という事で、一応ツナやエビも添えてみました。
この緑が全部ワサビだったら怖いなーと思いながらおそるおそる口に入れると、あれ??全然ワサビの味がしない!
全然辛くないどころか、後味に微かな苦味を感じます。
改めて原材料を見てみたら、ロンググレインライス、ホースラディッシュ、ベジタブルオイル、マスタードパウダー、砂糖、塩、コショウを天然素材で着色しているようです。
え?ワサビって雰囲気だけ⁉︎
おいしいかと問われると正直よく分かりませんが、食べるなら味のついたおかずと一緒に食べないと味が薄いかも。
でもとにかくこのブランド、ライスの種類がとっても豊富です!
ただ、全体的にヨーロッパ系の人たちの味覚や感覚で作られたライスだよなあ…という雰囲気は否めないので、外国感を堪能してみたい人は試してみると良いかもしれません。
余談ですが、去年 BLM が騒がれた時にアンクルベンズというブランド名に差別が含まれていると指摘されて名前を変更する予定とか言ってましたが、今のところ変わってませんねー。
AYAM のジャパニーズカレーペースト
食べた日: 2021年9月24日
さて、次はカレーです!
オーストラリアでも人気のマレーシアとシンガポールに拠点を置くアヤム (AYAM) から、いつの間にか『ジャパニーズカレーの素 (Japanese Curry Paste) 』が売られてました。もちろんメイドイン・マレーシア。
インドカレーやタイカレーとは全然違う日本独特のカレーは、確か戦前に日本人がインドカレーを再現したくて試行錯誤した末に出来たレシピだったはず。そんなカレーを再現出来るのでしょうか⁉︎
でも良いなと思ったのが、100%ナチュラルな原材料というのと、$3.50 という安さ。これでおいしかったら、スーパーマーケットで手軽に買えるので魅力的ですよね〜!
ペーストの色はちょっと赤めで、匂いは香辛料強めな気がしますが、日本のカレーっぽいと言えばそうかもしれません。
これひと瓶で4人分だそうで、用意する具はサラダ油、肉 200g、玉ねぎ 1個、ニンジン 2本、ジャガイモ 2個、水 250ml というまさに日本のカレーの材料。作り方も日本のカレーと大体同じでした。
で、作ったのがこちら。瓶にお肉はビーフと書いてましたが、私はチキンを使いました。
とろみがちゃんとつくのかな?と思ったんですけど、結果、一応つきましたがちょっとサラサラ感も残ってます。
そして味は⁉︎
…あ、日本のカレーの味がするかも!いやこれ、日本のカレーですね、おいしかったです。甘めの中辛という感じでしょうか。
ルーだけで見ると、赤っぽい色がよく分かります。
お米と一緒に食べた時はあまり気付かなかったのですが、サラサラしたルーの中にザラザラ感もあって、日本のカレーほどスムースな食感ではないです。
でも、よく頑張って日本のカレーに似せたなー!と思いますよ。私は全然アリですね。
カレースープとかカレーうどんにしてもイケるのではないでしょうか。
このアヤムというブランド、1892年設立との事なのでかなり歴史があるようですが、我が家でもかなりお世話になっています。うちの棚や冷蔵庫をぱぱっと確認しただけでも結構ありましたよ〜!
Master Foods のトンカツソース
食べた日: 2021年9月21日
最後はケチャップやマスタードなど様々な商品でおなじみのマスターフーズ (Master Foods) から。なんと『トンカツソース (Tonkatsu Sauce)』が発売されてたんです!
匂いを嗅いでみると「あー、知ってるこれ!」と、日本でもなじみのある懐かしい香りがしました。…けど、これはトンカツソースと言うよりもウスターソースでは?という気も。
じゃあ味はどうでしょう?
トンカツがなかったのでチキンシュニッツェルにかけてみました。結構赤いソースですね。
で、そんなに期待してなかったのですが、とってもおいしかったです!
でも、やっぱりトンカツソースというよりも、日本のウスターソースの味ですね。ケチャップなんかと混ぜるともっとトンカツソースっぽくなりますかね??
ところでこのマスターフーズって、1945年以来親しまれているオーストラリア発のブランドだったんですね!こちらも我が家で昔からかなりお世話になってる会社です。
おわりに
最初の2つは微妙でしたが、後半2つはおいしかったですね!
リアルな日本食追求の傍ら、こういう楽しみ方もありかなと思うので、見つけたらまたどんどん試してみたいと思ってます (笑)
あ、そう言えば昔、テリヤキソースというのが売ってましたよね。今もまだあるのでしょうか?w