ベジマイト完全攻略!まずいのは食べ方を間違ってる⁉︎

オーストラリアの有名な食べ物のひとつとして、よくベジマイト(Vegemite) が挙げられます。

ただ、ネット等では「まずい」という意見も多く見られますが、ちょっとちょっと!

それ、食べ方を間違ってませんか?

オーストラリア人だって、ベジマイトの塊をパクッと食べたらおいしくないと思いますよ。日本人がみりんを飲んだらまずいと思うのと同じではないでしょうか?

私は別にベジマイトが大好きというほどでもないですが、ツッコミどころ満載な変な食べ方をして “激マズ” という情報を拡散する人が多いので、若干イラッとしてます(笑)

という事で、この記事ではベジマイトの正しい食べ方に少し触れた後、ベジマイトについて徹底的に詳しく説明します。

読み終わる頃にはベジマイト博士になれるかも⁉︎

 

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戸棚に常備が基本

オーストラリアで年間22万個が販売されているという人気商品のベジマイトは、80年代に世界的にヒットした Men at Work の『Down Under』という歌詞の中でも出て来る、オーストラリアを象徴する食べ物としても知られています。

そんなベジマイトなので、伝統的なオーストラリア人の家の戸棚には必ず常備されているようなイメージです。

もちろん我が家の棚にも常にあり、私のオージーパートナーによると、彼の記憶が残っている4歳の頃にはもうベジマイトを食べていたそう。

料理の隠し味や赤ちゃんの離乳食にも使われる事もあるそうなので、もっと小さい頃から食べていた可能性もありますよね。

正しい食べ方はこれ!

ベジマイトの食べ方のコツはトーストに薄く塗る事です!

バターを塗ったトーストの上に薄くベジマイトを塗って食べると、ベジマイトの塩加減とバターがマッチして、チーズのような風味になっておいしいですよ。

一見チョコレートのようにも見えるベジマイトですが、そのつもりで食べるとびっくりして吐き出してしまうかもしれません。

他にもマフィンに入れたりなど様々な使い方があるようですが、まずはトーストに塗るのを試してみてください。

※ もしベジマイトのレシピを知りたければ、ベジマイトのウェブサイト (英語) に載っています。
https://vegemite.com.au

食べてどんなメリットがあるの?

実はこのベジマイト、ビタミンB群が豊富に含まれていて栄養満点な健康食品で、疲労回復や美肌にも良く軍の栄養補給としても食べられてもいるそうです。

つまり、体にとっても良いという事。そう聞くと食べてみたくなりません?

 

おすすめ商品!

とはいえ、大きな瓶に入ったベジマイトを買うのは勇気がいりますよね?それなら、小分けのベジマイトで試してみるのもありです。

このタイプのベジマイトはホテルの朝食などでも出て来たりするので、わざわざ買わなくても食べる機会はあるかもしれません。

もしくはオーストラリアで人気のスナック Shapes ピーナッツのベジマイト味もあります。(2019年〜) どちらもそんなにベジマイト独特のクセがなく人気のロングセラーなので、お土産にも喜ばれますよ!

シェープス (Shapes) のミートパイ味とソーセージ味をベジマイト味と比べてみた

 

Limited Edition 2015

チョコレートでおなじみCadburyからベジマイト味のチョコレートも発売されていたようですが、さすがにこれは食べる勇気がありませんでした。

ベジマイトもチョコレートも大好きなオージーパートナーでさえ挑戦しなかったのですが、どんな味だったんでしょうね?(笑)

そもそもベジマイトって何?

ベジマイトは酵母を主原料として塩や野菜の抽出物を混ぜて作られた発酵食品で、もともとはイギリスのマーマイト (Marmite) が原型です。

イギリスのマーマイト

第一次世界大戦が勃発した影響でマーマイトがオーストラリアに輸入されなくなったため、その代わりとしてオーストラリア独自で開発したもので、1923年に発売が開始されました。

ヨーロッパでビールの醸造が始まった17世紀から、イギリスではビールを生産する時に出来る副産物であるビール酵母の沈殿物を食べる習慣があったのですが、1902年にドイツの科学者がその酵母を凝縮する方法を発明し商品化されたのがマーマイトです。

なので、ベジマイトとマーケットはそっくりなんです。

マーマイトはオーストラリアでも買える?

マーマイトは、オーストラリアやニュージーランドのスーパーマーケットにも売っていますが、イギリスのマーマイトとはちょっと違います。

ニュージーランドのマーマイト

というのも実はこれ、マーマイトのニュージーランドバージョンだからです。

ニュージーランドは Sanitarium社がニュージーランド独自のマーマイトを製造しています。

イギリスのマーマイトもイギリスコーナーに売っていますが、“Our Mite”という名前になっているはず。

これは、オセアニア圏ではニュージーランドが先にマーマイトという商標登録をしてしまったので、イギリスのマーマイトは輸出する時に名前を変えないといけないというややこしい事情があります。

ニュージーランドのマーマイトがイギリスに輸出される時は “Vitamite” という商品名になるそうです。

ちなみに、ニュージーランドではベジマイトも50年に渡って製造されていたそうなのですが、オーストラリアの関係性やマーマイトに人気が押されるなどの理由で2006年に製造停止されました。

それぞれの味は?

ここで気になるのが味に違いですよね。

ベジマイトは野菜エキスなどが入っているのに対して、ニュージーランドのマーマイトは砂糖やスパイスが入っているので、微妙に味が変わります。

そして、ニュージーランドの方が、イギリスよりも塩けが少なくマイルドだと言われているようです。

ベジマイトを食べて育ったうちのパートナーは、マーマイトだとちょっとしっくり来ないようですし、オーストラリア在住のイギリス人に聞いてみると、やっぱりイングランドのマーマイトがいちばん好きなんだそうです。

日本人のお茶の好みも小さい頃から親しんできたお茶の味で決まると聞いた事があるので、そんな感じなんでしょう。

まだまだある類似品

ベジマイトに似た商品はマーマイトだけではありません。

最近ではベジマイトもチーズ入りや塩分控えめなど色んな種類が出てきましたが、他にもプロマイトやらオージーマイトやらベジマイトに似た色んな種類の商品が並んでいます。

プロマイト (Promite) は1950年代からベジマイトに並んで Masterfoods社から発売されている商品で、根強いファンもいるようです。

Dick Smith のオージーマイト (OzEmite) はベジマイトが麦の酵母から出来ているのに対して、トウモロコシから出来ているのでグルテンフリー。

発売当初は AussieMite だったのですが、アデレードの会社と商標が被り裁判沙汰になり、OzEmite に改名されたという経緯もありました。

他の国にもある!

更に余談になりますが、ベジマイトやマーマイトのような商品はアイルランドではボブリル(Bovril)、スイスではセノヴィ(Cenovis)という名前で売られています。

つい最近、オーストラリアの調味料コーナーでボリブルを発見しました。アイルランドではそういう位置付けなんでしょうか?

セノヴィはまだ見た事がないですねえ。

 

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最近までベジマイトはアメリカの商品だった⁉︎

意外な事に、2017年までベジマイトは事実上アメリカの商品でした。

1935年にアメリカの会社に買収されてから90年以上もアメリカがベジマイトの権利を握っていたのですが、つい最近になってメルボルンに拠点を置くオーストラリアの会社 Bega Cheese が権利を買い戻したのです。

それからベジマイトのラベルも微妙に変わり、商品のバリエーションも増えました。

2018年には95周年を記念して限定デザインも出ています。

David Bromley がデザインしたパッケージ

最初は売れなかった

そんなベジマイトですが、初めから人気があった訳ではありません。

1928年から1935年の間には、ベジマイトの名前を変えて売れ行きを伸ばそうという試みもありました。

その変えた名前は“パーウィル (Parwill)”、スローガンは「Marmite but Parwill」です。

Ma might not like the taste, but I’m sure Pa will.
ママには好きじゃない味かもしれないけど、パパはきっと好き。

…というオージージョークだったのですが、分かりにくい事もありこの戦略は成功せず、売り上げは上がらないまま7年後に元のベジマイトという名前に戻されています。

一般家庭に普及するまで

1922年にフレッド・ウォーカー (Fred Walker) は、戦争で入手困難になっていたマーマイトの代わりになる商品を開発。

商品名は£50の賞金を付けて一般公募で募集し、何百もの応募の中から後にベジマイトガールズと呼ばれた当時18歳と20歳だったビクトリア州の姉妹が考えた “ベジマイト” に決定します。

しかし、ベジマイトが発売された1923年当初はまだマーマイトの人気が根強く、売れ行きはさっぱりでした。

1925年にアメリカの James L. Kraftと会社を提携し、Kraft Walker Cheese Co.と名を変えプロセスチーズの製造も開始しています。

ベジマイトが売れるようになるのは1935年にウォーカーが心臓病で亡くなり、会社がアメリカの Kraft Foods に買収された後です。

売り上げ促進の為にチーズ製品を買うと無料クーポンでベジマイトがもらえるキャンペーンや、アメリカの車が当たる詩のコンクールなど色々なイベントを開催。これが功を奏し、少しずつベジマイトの人気が上昇していきます。

1939年に第二次世界大戦が勃発し再びマーマイトの輸入が止まった時には、イギリス医学会からもビタミンBの豊富だと支持されるようになった事とも重なり、オーストラリア軍の配給食としても活躍。

ベジマイトが開発されてから20年後の1942年には、オーストラリアのほどんどの家庭で食べられるようになるほど人気商品に成長しました。

1954年入ると、明るくエネルギッシュなトリオが歌う「♪happy little Vegemites」がラジオで流れ、その歌は1956年のメルボルンオリンピックの時にはテレビコマーシャルにもなり大ヒットしました。

1984年4月に初めてスーパーマーケットに導入されたバーコードの電子スキャンの最初の商品第一号は、ベジマイト だったそうです。

おわりに

今ではオーストラリアで知らない人はいないベジマイトですが、普及しだしたのは意外と近代で、最初は不人気だったなんて今では信じがたいですね。

さあ、あなたはどの商品をどうやって食べる??