オーストラリアワイン基礎の基礎

オーストラリアワイン基礎の基礎

おいしいワインの産地がたくさんある事でも有名なオーストラリア。

ワインの好きな日本人は多いですが、オーストラリアの人たちとワインの話で盛り上がると「じゃあ、何のワインが好きなの?」と聞かれることも多いです。

レストランやパブでも同じ赤ワインでも種類がたくさんあって、赤ワインの中のリストから選ばなければいけません。

そんな時に、「今日はピノ・ノワールの気分だからそれにしよう。」とか、「私はだいたいシラーズ。」とか自分の好みが分かればもっと楽しいのは確実です!

今日はそんな、ワインの基礎の基礎です〜!

※お酒は二十歳過ぎてから!

おすすめのおみやげ

まず気になるのは何がおすすめなのかではないでしょうか。

オーストラリアでアルコール類を買おうと思ったら、スーパーマーケットや普通のお店では買えませんので、ボトルショップ (Bottle Shop) に行ってください。ここが日本の酒屋さんのような感じです。
スーパーマーケットの近くに併設されている事も多いですし、独立してお店が出ている事もあります。

有名なチェーン店ですと、BWS(Beer Wine and Spirts)、Liquorland、Dan Murphy’s などでしょうか。
他にも大きなワイン専門店など、色々あります。

※ニューサウスウェールズ州の法律で、午後10時以降はアルコール類は一切買えなくなるのでご注意ください。

オーストラリアのワインは安くてもおいしいものも多く好みによるものも大きいので、分からなければお店の人におすすめを聞いてみるのも良いかもしれません。

ワイナリーもたくさんあるので、実際にワイナリーでテイスティングしてみるのも良いですね!気軽に選べば良いと思います。(ワインの種類と特徴、ワイナリーについては後述しますね。)

でも、その中でもこれはおすすめ!というワインの種類はありますので、それを紹介します。

① 赤のスパークリングワイン

ヨーロッパでは高価で珍しい赤のスパークリングワインは、オーストラリアではとても安価な値段で購入出来ます。安いものは$10ちょっとから!シラーズから作られるものが多いです。

通常赤は常温で飲む事が多いですが、スパークリングは冷やしてどうぞ。

② 貴腐ワイン

英語では Noble Rot Dessert Wine と呼ばれる貴腐ワインとは、セミヨン種のぶどうに偶然菌が付き、自然の条件が偶然重なって出来る甘いワインです。

ヨーロッパでは生産のリスクが高いのでかなり高価なこのデザートワイン、オーストラリアで買うと3分の1ほどの値段で手に入ると言われています。

言われてみると私、この貴腐ワインをボトルショップで探した事がなく、おみやげ屋さんでバイトしていた時に商品として知りました。

きっと大きなお店なら売っていると思うので、今度私も探してみようと思います。

オージーはワイン好き

ちなみに私が「何のワインが好き?」と聞かれたら、私は「メルローが一番好きだけど、赤なら何でも好き!」と答えます。

「じゃあ今度おいしいメルローを持ってきてあげるよ。」なんて、人から頂く機会も多いです。

私のパートナーは全くワインを飲まない人なのですが、ゴルフで勝ったと言って時々私に赤ワインを持って帰って来るので、私の周りには結構勝手に赤ワインが集まってきます(笑)

(でもワインは一度開けると酸化が始まって、日数がたつとおいしくなくなるので、1本をひとりで開けるのは大変!誰か一緒に飲んでください 笑)

日本食にもワイン

オージーのパーティなど、人が集まれば必ずと言っても良いほど何本もワインが用意され、年齢関係なく長時間普通にワイン飲み続ける彼ら。
私はだいたい途中で「もう降参!」とワインのオファーを断る羽目になります(笑) だって1日中はちょっと無理。

思うに彼らにとってアルコールは日常的に飲むもので、日本人のように特別な時に飲むという感じではない気がします。
オーストラリア人が行くようなレストランなら昼間でも大体アルコールは置いてますし、食事の時にちょっと嗜むのは普通です。

昔ファームに言ってた時には、年末ファーム側から仕事納めのお疲れビールが配られたり、別のファームでもオーナーが仕事中に「少しのアルコールで仕事がはかどるよ!」とワインを勧めて来たのには少しびっくりしました。

赤は後から獲得する味覚

ちなみに、私は数年前まで赤ワインのおいしさが全く分からず、飲みやすい白ワインばかり飲んでいました。理由は単に飲みやすいから!

正直赤ワインのおいしさが全く分からなかったのです。
飲むと喉がイガイガしておえーとなっていました。

でも今は、赤ワインをおいしいと思うし、むしろ赤ワインしか飲みません。
何度も何度もチャレンジしているうちに、おいしさが分かるようになりました。

赤ワインのおいしさは、後から獲得する味覚と言われていて、ある程度の訓練が必要なのです。

みなさんも、最初はおいしくないと思っていた物が、食べているうちにだんだんおいしいと思うようになり、ハマってしまった事ってないですか?

オーストラリアワインの特徴

オーストラリアワインの魅力と言えば、伝統にとらわれ過ぎず自由な発想で良質なワインがつくられている所でしょう!

1788年にイギリスから入植者たちがやって来て以来、オーストラリア大陸には様々な物が持ち込まれ、その中にはヨーロッパのワイン技術もありました。

ワイン自体の歴史はとても古くて紀元前のメソポタミア文明にまで遡るそうですが、ヨーロッパ人にとってワインは権力の象徴であったり、神聖なものとして扱われるなど、古くから重要な役割を果たして来ました。

そんな歴史ある国々と比べるとオーストラリアのワインの歴史はまだ200年ちょっとと新しいのですが、良質なワインを生産する国だと近年注目を浴びています。

このような新しいワイン産地は “新世界” のワインと呼ばれ、アメリカ大陸を発見した事で有名コロンブスが活躍した大航海時代以降に発展したワインの事を指します。

新世界ワインには、ニュージーランド・チリ・アメリカ・南アフリカ、日本もこのグループですね。

旧世界のワインは、もちろんフランス・ドイツ・イタリアなどヨーロッパの国々。要するにヨーロッパから見て旧か新かという事です。

新世界であるオーストラリアワインは、ヨーロッパのような伝統的な製法(丘の標高で決まるランクや植える間隔、ボトルの表記の仕方等)などの厳しい規定に縛られずに、作り手が自由な発想で自由に革新的な方法などを用いながら発展して来たのです。

国土の広いオーストラリアは気候条件や土壌がワイン造りに適していて、生産地域も広範囲にわたる為に年度や気候でヨーロッパほど品質が左右されないと言われています。

ワイナリーは比較的冷涼な南部のニューサウスウェールズ州、ビクトリア州、南オーストラリア州などに集中していますが、暖かいクイーンズランド州やノーザンテリトリーにもあり、オーストラリア全土合わせると2400以上のワイナリーがあるそうです。

歴史ある産地のひとつと言われる南オーストラリア州のバロッサバレー(Barossa Valley)やニューサウスウェールズ州のハンターバレー(Hunter Valley)は観光地としても有名ですし、西オーストラリア州のマーガレットリバー(Margaret River)など挙げればキリがないほどたくさんの有名な産地が存在します。

値段も安くて手頃な物から何百、何千ドルもする高級なものまで、好みと予算に合わせて購入出来ます。安くてもおいしいものもたくさんあります。

最近ではオーガニックのワインも人気があるようです。

ワインリストの見方(初級)

そんなオーストラリアのレストランやパブでワインを注文する時、何をどう注文すれば良いか迷った事はないですか?

(今回は基礎の基礎という事で初心者向けに書いていますので、それ以外の人は読み飛ばしてくださいね。)

例えば赤ワインのワインリストメニュー。
赤といっても何種類もありますよね。

下記のような感じのメニューが多いのですが、何を見て注文しますか?
(お店によっては2016とか年度を書いているメニューもあります。)

RED

TWO TRACKS    PINOT NOIR
MARLBOROUGH (NZ)

VASSE FELIX   CABERNET MERLOT
MARGARET RIVER (WA)

PENFOLDS BIN 2 GRENACHE   SHIRAZ
MOUVEDRE MCLAREN VALE (SA)

KATNOOK FOUNDERS BLOCK   CABERNET SAUVIGNON
COONAWARRA (SA)

INGOLDBY   SHIRAZ
BAROSSA VALLEY (SA)

TAMBURLAIN   MERLOT
ORANGE (NSW)

もちろん店員さんにおすすめを聞いたり、適当に「コレ」と指さすのも良いのですが、自分でも選べると選択肢が広がりますよ。

ひとつ例にとってみましょう。

一番下の「TAMBURLAIN  MERLOT   ORANGE (NSW)」という表記はこういう意味です。

TAMBURLAIN … ワイナリーの名前
MERLOT … ぶどうの品種
ORANGE (NSW) … 作られた場所

そして特に注目して欲しいのが、真ん中の “MERLOT” というぶどうの品種。

もちろん品種が同じでも、産地や開封日数などの要素で味にはばらつきがありますが、だいたいの味の特徴があるので覚えておくと便利ですよ!

ちなみに、この “ORANGE” という場所もワインが有名な地域です。

ボトルのラベル(エチケット)はこんな感じ。

NSWやWAなどはオーストラリアの州ですが、リスト一番上の(NZ)は州ではなく、お隣の国ニュージーランドの事です。

レストランやパブで注文する時、とりあえず品種を選んで「Can I have a grass of Merlot please.」などとオーダーすればOKです。

ぶどうの品種の種類

オーストラリアでよく見るぶどうの品種は赤が主に、シラーズ、カベルネ・ソービニヨン、メルロー、ピノ・ノワール、白はソービニヨン・ブラン、シャルドネ、セミヨン、リースリングなどです。

それぞれの特徴を知っておくと選びやすいと思いますので、参考としてざっくりと書いておきますね。
慣れたらあとはご自分で色々試して、自分の舌で違いを覚えてください♪

ちなみに赤と白の違いとして、それぞれ製造過程が違うのと、赤は紫色(黒)のぶどうの品種から皮と種も一緒に、白は緑色(白)のぶどうから皮や種を除いて発酵させているのが大きな違いです。

基本的に赤は常温、白は冷やして飲むのがおいしく飲める温度と言われています。(例外もあり。)

赤ワイン

シラーズ(Shiraz) … オーストラリアで多く栽培されてる品種で、個人的に当たりはずれも激しい気がしますが、他の品種と比べるとスパイシーな感じ。
カベルネ・ソービニヨン(Cabernet Sauvignon) … 日本語でカベルネ・ソービニヨンと表記されますが、英語の発音だとカバネー・ソービニヨンの方が近いと思います。とにかく味も色も濃厚!メルローとも相性が良くて、カベルネ・ソービニヨンと混ぜたブレンドもよく見ます。
メルロー(Merlot) … フランスのボルドーなどで有名な品種。私がメルローが好きなのは、甘くてまろやかなものが多いから。
ピノ・ノワール(Pinot Noir)口当たりが軽くて飲みやすいです。でもアルコール度は変わりませんけどね。色も透き通っているので、グラスに注がれたらすぐにピノ・ノワールだと分かります。

白ワイン

ソービニヨン・ブラン(Sauvignon blanc) … 辛口が多く、爽やかでフレッシュな味の物が多いです。
シャルドネ(Chardonnay) … やわらかいフルーティな味。産地や醸造方法によって大きく味が変わり、オーク樽の香りを付けたものも人気です。品種固有の主張が少ない分、様々な表情が楽しめるワインです。
セミヨン(Semillon) … 辛口から甘口まであり、濃厚でシャープな口当たりで酸味が少ないのが特徴。ソービニヨン・ブランとブレンドする事も多いです。
リースリング(Riesling) … 辛口と甘口と両方あり、オーストラリアは辛口を好んで生産する事が多いようです。爽やかで繊細な酸味。

うーん、私が白を普段飲みつけてないので、白の表現が乏しくてごめんなさい☆

赤、白のほかにピンク色のワイン、ロゼもありますね。「Rose」と書きますがローズではありません。ロゼと読んでください。

これも特有の製造過程があり、紫色のぶどうが使われます。
決して赤と白を混ぜたものではないですよ〜。

シャンペンとスパークリングワインの違い

もうひとつ忘れてはいけないのはシャンペン。
では、シャンペン(Champagne)とスパークリングワイン(Sparkling Wine)の違いですが、何が違うのか知ってますか?

違いは、ただ産地の違いです。

ブランドを守る為に、フランスのシャンパーニュ地方で生産されたスパークリングワインだけがシャンペンと呼ぶ事が出来、それ以外はスパークリングワインです。

なので、オーストラリア産のものはスパークリングワインです。

味や香りの表現(中級)

ちなみにワインの味を表現する時、Elegant(エレガント) ⇔ Bold(ボールド)、Savoury(セーバリー)⇔ Fruity(フルーティ)などの言葉を使う事があります。

例えば下の写真はボトルの裏に書かれているワインについての説明です。

「Vibrant spicy berry and cherry aromas, savoury flavours and velvety mellow…」などと書かれていますが、別にベリーやチェリーが実際に入っている訳ではなく、あくまでも香りや味の表現です。

私も最初の頃「???」と思ってました(笑)。
余裕があれば読んでみるのもおもしろいと思いますよ!

他にも赤ワインの場合には、ボティと表現される事もあり、これは重めか軽めかの口当たりの目安になります。

フルボディ … 渋みや香りが強く、色が濃い目の重厚なコクがあるワイン。
ライトボティ … 渋みが少なく色も薄い軽いフレッシュな感じのワイン。
ミディアムボディ … フルボディとライトボティの中間。

ぶどうの収穫から熟成して飲み頃を迎えるまでの期間によりアルコールやタンニンの含有量が異なる為、飲んだ時の口当たりが違って来ます。

一般的に1年くらいから飲み頃なワインをライトボティ、5年〜10年と寝かせた方がおいしくなるワインをフルボディと言ったりするようですが、はっきりと区切る基準はないそうです。
こういうのもあるんだな、くらいに知っていると良いかもしれませんね。

白ワインの場合は甘口・辛口で表現され、発酵により糖分がアルコールに変われば変わるほど辛口(Dry)になります。

注意点

ワインは開封から時間が経てば経つほど空気に触れて、酸化していきます。

ワイングラスに入ったワインをクルクルとまわすのを見た事があるかもしれませんが、あれは空気となじませているんです。

ワインによっては開封直後が一番おいしかったり1日あけたらもっとおいしくなったりしますが、自宅でボトルを開けたら早めに飲み切ってください。

ワインが余ったら空気をボトルから抜いて保存するキャップも売っていますが、それでも開封から1週間保てば良い方です。
酸化しすぎるとまずくて飲めたものではないのですぐ分かると思います。

これでボトルの中の空気を抜きます

飲み切れない人はカスクワイン(箱ワイン)という、安くてたくさん入っているワーホリ御用達のワインという手もありますが、安過ぎるワインは悪酔いしやすいので気を付けてくださいね。

カスクワインとは、アルミ製の袋に入ったワインが箱の中に入っていて、付属のプラスチックバルブからワインを注ぐと袋もしぼみ、ワインが空気に触れる事がないという画期的なアイディアのワインなのですが、実は60年代にオーストラリアで発明された物!

カスクワイン

実は、オーストラリアは今日世界中で使われている色々な物を発明しているのですよ。きっと知ったらびっくりします。
これはまた別の機会に!

ちなみにコルク栓が常識だったワイン界でスクリューキャップを世界で一番最初に導入したのもオーストラリアです。

このスクリューキャップを使用する事でボトル内の密閉度を上げワインの酸化を遅らせる事が可能になり、今では当たり前に使われていますが当時は画期的アイディアでした。

オーストラリアワインの知名度を上げたワイン

余談かもしれませんが、日本に一時帰国した時に日本で “Yellow Tail” というカンガルーがトレードマークのオーストラリアワインを見付けました。

驚いたのは、オーストラリアで買うのとほとんど値段が変わらなかった事!

実はこのワイン、オーストラリアワインが世界で知名度を上げたきっかけとなったワインだったんです。

このワインは安価で口当たりの良いワインとして大成功し、今までワインを飲まなかった層を開拓。
アメリカでは輸入ワインNo. 1になるほど爆発的人気を得たワインだったのです。

写真は1種類ですが本当はもっと色々種類があり、ニューサウスウェールズ州Yendaにある家族経営のカセラワインズ(Casella wines)で2001年から生産されています。

そう聞くと気になって来ますよね。
日本でもたくさん売っているのでおみやげには向きませけどね。

終わりに

いががでしたか?
少し理解が深まったでしょうか?
今までで一番長い記事となり、ちょっと詰め込み過ぎたかもしれません(笑)

でも難しく考え過ぎないで楽しむのが一番だと思います〜!