シドニーのイースタンサバーブに位置するタマラマビーチ (Tamarama Beach) は、長さわずか80メートル程と小さいですが、有名なボンダイビーチに負けず劣らず美しいビーチです。
ビーチの近くには小さなカフェ、隣接する公園に屋根付きのベンチやバーベキュー台もあるので、シドニーのビーチカルチャーを感じながらのんびり過ごす場所としては十分ではないでしょうか。
ボンダイビーチから徒歩約10程、サーフスポットとして知られる一方で、波のうねりが激しいので海水浴にはあまり向いないものの、比較的静かでリラックスした雰囲気が魅力です。
美しいビーチと激しい波
2023年4月
ボンダイビーチから南へ約1km、ブロンテビーチの手前にあるタマラマビーチは、シドニーで最もポピュラーなウォーキングコース、ボンダイ to ブロンテ (もしくはクージー) の通り道でもあります。11月はビーチ沿いにたくさんの彫刻が並ぶスカルプチャーバイザシーの会場のひとつとしても有名です。
タマラマビーチは賑やかなボンダイビーチと違って観光客が少ないので、のんびりリラックスするには最適。水泳、サーフィン、日光浴、ピクニックなど、混雑を避けてタマラマに来る人もいます。
ただ、タマラマビーチは経験豊富なサーファーに好まれるビーチですが、予測出来ない波の状態と強い流れがあるので、いつも泳げるとは限りません。波が激しいので泳ぐのは危険なことが多く、ニューサウスウェルーズ州のパトロールされている中でも最も危険なビーチのひとつとも言われています。
表示を守って、泳ぐ時は必ず赤と黄色の旗の間で泳ぎましょう。その日の波の状態をライフガードに確認するのも大切です。
泳げない時もあります
このビーチには常に1〜2つの離岸流が存在し、小さな波のうねりでも毎秒最大2メートルにも及ぶそうです。
そんな海を上から見下ろした景観はとても壮大で、見惚れてしまいます。
タマラマビーチの行き方
公共交通機関で行く場合、バス停はタマラマビーチのすぐそばにあり、381のバスが止まります。
シドニー CBD からだと直通がないので、ボンダイジャンクションから381に乗り換え、もしくは333でボンダイビーチまで行って歩くか、ボンダイジャンクションから380に乗りボンダイロードで降りて歩くなどです。
バス停の近くにタマラマパークやビーチに下りる階段があります
10月初旬、スカルプチャーバイザシーの直前で大忙し
Tamarama Park
バス停近くの階段を降りるとすぐ、タマラマパークです。
ここには広い広場があり、屋根付きのベンチやバーベキュー台、遊具などがあります。
今でこそ何もない小さなサバーブのタマラマですが、意外なことに19世紀にはここにシドニー初のコースタル遊園地があったそうです。信じられますか?
- 歴史については、ここをクリック
- ボンダイ水族館とプレジャーグラウンドは1887年にオープンし、メリーゴーランドやジェットコースター、ブランコ、射的場、ダンスやショーをする建物、ナマズとアザラシの池、そしてペンギンもいたそうです。ちなみに、ボタニーにオーストラリア初のプライベート動物園が出来たのは、1846年でした。シドニーのルナパークが出来たのは1935年なので、まだずっと後ですね。
1900年に建物は売却され、新しい所有者のもとワンダーランドシティという名前に変更されました。
そこは余るで現在のルナパークのような遊園地だったそうで、屋外遊園地スタンダードを確立させたそうです。
そのワンダーランドシティの最盛期には160人以上の従業員を従え、毎年2000人と推定される人々が夏の週末に訪れていたそうで、70個の回転式改札口があったのだとか。
ただし、ワンダーランドシティのフェンスのせいで海には入れず、抗議する人たちもいました。
1906年にオーストラリアで最初のライフセービングクラブの一つ、タマラマ・ライフセービングクラブが設立された後、ワンダーランドシティは1911年まで営業を続けましたが、閉鎖。
1920年に政府がタマラマの土地を購入し、やっとビーチが一般に開放されるようになったという経緯があります。
現在は小さなキオスクがポツンとあるだけのタマラマに、大きな遊園地があったなんて想像出来ませんね。
そう、タマラマビーチには、キオスクという名のカフェがあるんです!
Tamarama Beach Kiosk
キオスクは、タマラマビーチの西側にあり、ここがタマラマという小さなサバーブ唯一の飲食店です。(ボンダイビーチやボンダイロードまで出ればたくさんあります)
お手洗いもこの建物の中です。
メニューはベーシックなものがほとんどですが、ビーチの目の前というロケーションが最高で、私も結構お気に入り。
天気の良い日は人もいっぱいです!
この壁にしかメニューが書いてないのかな?と思って一生懸命見ていたら、スタッフさんがバインダーに挟んだメニューを出してくれました。なので、メニューが欲しい時はスタッフさんに聞いてみてください。
海を正面に見ながらのブランチ、それだけでも気分が上がります。
でも、一応番号札はもらいましたが、なぜかスタッフさんは番号を把握していないようで、毎回当てずっぽうに「これを注文したのはあなた?」という感じでお客さんに声を掛けていたのが不思議。
まあ、それものんびりしてていっか、ということで (笑)
暑くてあまり食べれないと思ったので、私はグラノーラとアサイーを注文。よく考えたら、どっちも冷たいのでコーヒーにすれば良かったかも!と思いましたが、遅かった (笑)
こんな家でも作れそうなものに$30近く払うのかーと思いつつも、このロケーションでご飯を食べるだけでかなりリフレッシュしたので、場所代と思えばこんなものかもしれませんね。
途中からハトが食べ物を狙ってか、周りをバサバサ飛んでいたので、ちょっと怖かったですが。
ビーチを歩こう!
ビーチの両端は歩けるようになっているので、歩いてみましょう!
サーフィンしている人たちを結構近くで見れる場所まで行けます。
そして、反対側の階段を上れば、タマラマビーチを上から見渡せて、絶景が見れますよ!
横の道を歩いて
眺めの良いベンチや黄昏る岩場などがあるので、ここからゆっくりとタマラマの海を楽しんでください。
近くにはフィットネス・ステーションと、後ろの建物はタマラマ・サーフライフセービングクラブの建物です。そして、その向こうを歩いていくとボンダイビーチ、反対側を歩いていくとブロンテビーチにつながっています。
おわりに
私は今までに何度もタマラマに来ましたが、いつも通り道としてだったので、ピンポイントでタマラマに来たのは今回が初めてです。
直接来てみて、のんびりしていてリラックス出来る良い場所だなあと改めて思い、タマラマが大好きになりました。
個人的にはボンダイロードから歩いてタマラマガリー経由でビーチに来るのがおすすめなので、そちらはまた後日紹介しますね!