マレー川を挟んだビクトリア州の境界線、ニューサウスウェールズ州の町トカムウォル (Tocumwal) は、川沿いの公園にビッグ・マレーコッドのモニュメントがあったり、第二次世界大戦中にオーストラリア空軍の本拠地だった名残で戦闘機のレプリカが飾ってあったりと、とても興味深い場所です。
この記事を書くにあたって、私のパートナーに「数年前にトカムウォルに行ったの覚えてる?」と聞いたら、「良いゴルフコースがあるところだ!」と即答されましたが、その場所に立って歴史があります。
シドニーから遠く離れた町かもしれませんが、今回じっくり調べてみると面白い発見がありましたし、行ってみたい場所も増えました。
そんなトカムウェルの観光情報をまとめました!ロードトリップの際には立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
※ Tocumwal の発音は「トカ (ム) ウォル⤵️」のような感じで表記が難しいですが、トカムウォルと書きます。
トカムウォルは興味深い歴史がたくさん!
もともと Ulupna や Bangerang の人々が住んでいた土地に最初の牧場が出来たのは1840年代で、町として設立されたのは1860年代初頭です。
イギリスの植民地からオーストラリア連邦という国になる1901年以前、トカムウォルはビクトリア州とニューサウスウェールズ州の間の関税倉庫や農産物出荷場所として重要な場所でした。
また、トカムウォルは第二次世界大戦中に南半球最大のオーストラリア空軍 (Royal Australian Air Force /RAAF) の訓練飛行場および航空機基地があった場所でもあります。
そんなトカムウォルの楽しみ方は、以下のような感じでしょうか。
- 川沿いでピクニックやアクティビティ
- ビッグ・マレーコッド (Big Things) と記念撮影
- 博物館でかつての鉄道や戦闘機などを見る
- ブロウホールを見に行く
- ゴルフ
- マレー川クルーズ
- キャンプ
私が見て来たことも交えて、詳しく紹介していきますね!
トカムウォルを観光する
まず最初に行って欲しい場所は、マレー川沿いにある『トカムウォル・フォーショアパーク (Tocumwal Foreshore Park)』です。
Tocumwal Foreshore Park
トカムウォル・フォーショアパーク (Tocumwal Foreshore Park は、Deniliquin Road と Anzac Avenue にある川沿いの公園です。
プレイグラウンドやピクニックテーブル、ボート乗り場などがあり、水泳、釣りなどが楽しめます。自転車やカヌーもレンタル出来るみたいですよ。
マレー川の向こう側はビクトリア州なんです!
そして、このパークの道路沿いにあるビッグ・マレーコッドも忘れずに見てくださいね。
ビッグ・マレーコッドのモニュメント
約3週間のロードトリップで疲れてきていたにも関わらず、私がこの町に寄ったのは、この ビッグ・マレーコッド (Big Murray Cod)を見るためです。
というか、パートナーが事前に調べてくれてたようで、ここに車を止めてくれたんです。2019年1月6日の5時過ぎでした。
Deniliquin Road Tocumwal Foreshore Park Tocumwal NSW 2714
このモニュメントは『トカムウォル・フォーショアパーク (Tocumwal Foreshore Park)』の道路沿いにあり、地元の人からは「ビッグ・フィッシュ」と呼ばれているそう。もともと1968年に古いプールに設置されましたが、後に現在の Tocumwal Foreshore Park に移動されたようです。
ちなみに、ビッグ・マレーコッドはビクトリア州側の州境の町スワンヒルにもありますが、それよりは少し小ぶりかもしれません。
せっかくなので、色んな角度から色んなポーズで写真を撮りました (笑)
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そして、このビッグ・マレーコッドの近くには、お店がパラパラ。グーグルマップで見ると、ここら辺がトカムウォルの中心部なのかな?という感じです。
そしてビッグ・マレーコッドの後ろには、ビジターインフォメーションセンターもあります!
ビジターインフォメーションセンター
5時過ぎていたので閉まっていましたが、飛行機の模型がかっこいいですね。
ここではトカムウォルだけではなく、Berrigan Shire 全体の情報をもらえます。マレー川クルーズの予約もここで出来るようです。(クルーズは毎日午後1時30 分にセンターの裏から出航すると書いてあるサイトはありましたが、詳細は検索しても出てこなかったので、要注意です)
2 Deniliquin Rd Shop 3 Tocumwal NSW 2714
https://www.visitthemurray.com.au/
ここからマレー川に沿って1kmほど南下したところには、トカムウォル・ビーチと呼ばれる川沿いのビーチがあり、そこも人気みたいですよ。その近くには、WAAAF (Women’s Auxiliary Australian Air Force) Creek Walk というオーストラリア空軍女性補助隊の物語を伝える標識を辿るウォオーキングトラックもあります。
そして、パートナーがゴルフ場を見てみたいと言うので行ってみたら…、
トカムウォルのゴルフ場
…なんと、ゴルフ場にも飛行機の模型が!
ゴルフとボウルクラブが一緒になってるんですね
この下に書かれている看板によると、このゴルフコースの敷地はかつて戦闘機の飛行経路の真下にあり、飛行場として300棟もの建物が建っていたんだそうです。そして、この飛行機は1944年から1946年にかけてトカムウォルの訓練部隊で使用されていたB-24戦闘機を4分の1サイズにしたレプリカとのこと。
ちなみに、オーストラリアの首都キャンベラ郊外の建物タイプに「Tocumwal Houses」というのがあるそうですが、これは戦後、トカムウォルの建物が解体された際、キャンベラに運ばれ、メルボルンとシドニーから来た新しい首都建設労働者のための住宅として再利用されたものなんですって。現在でもキャンベラ郊外に残ってるみたいですよ。知らなかった〜!
改めて調べてみると、トカムウォルって面白いですね‼︎
2019年にここに来た時、私たちがしたトカムウォルでの観光はこれだけ。その後ビクトリア州にちょっと戻って観光したりディナーを食べたりしたのですが、改めトカムウォルには他に何があるのか調べてみました。
ニューサウスウェールズ州とビクトリア州を繋ぐ橋
ブロウホールと岩
町の中心から11kmほど離れた場所には、ブロウホールと呼ばれる岩に空いた穴があります。マレー川の水位が低い時には25mの深さがある花崗岩 (Granite Rock) の穴から水が流れて泡立つそうです。
この町の名前となった Tocumwal は、先住民 Pangerang の人々の言葉で「深い穴」を意味する「Tucumiva」から来ているのではと言われているそうで、これはブロウホールのことを指しているとのこと。
この場所は先住民の人々にとって神聖な場所であり、伝説によるとここには巨大なマレーコッドが生息していて、落ちた子共を食べると言われています。また、マレーコッドから逃れた少年が、現在もある古い橋まで追いかけて来たという話も。
ここはちょっと行ってみたいですね。
Rocks Road Tocumwal NSW 2714
博物館
調べたら、博物館もいくつかありました。
トカムウォル鉄道ヘリテージ博物館
鉄道ヘリテージ博物館は、かつて使われていた歴史ある駅の中にあります。ただし、事前予約が必要なようです。
47 Tuppal Rd, Tocumwal NSW 2714
トカムウォル航空博物館
トカムウォル航空博物館では、この地域の航空の歴史について学べます。
1919年9月の最初の飛行機着陸から、1920年代の曲芸飛行、1942年の南半球最大の飛行場の建設、オーストラリア空軍が運営した最大の基地などについて、民間および軍事史における重要かつ秘密された部分を知りましょう。
カフェも併設されています。
205 Burma Road, Tocumwal, NSW
https://www.tocumwalaviationmuseum.com.au/
毎日 10am-4pm
クリスティーズ・クラシックス & コレクタブルズ博物館
ここでは、クラシックカーやトラック、キャラバン、トラクターなど、懐かしいコレクションを見ることが出来ます。現金のみのようなので、気を付けてください。
139 Thorburns Road Tocumwal NSW 2714 Australia
https://www.facebook.com/pages/Chrysties-Museum/339410752806068