注意!! その野鳥にエサをあげるのはちょっと待って!!

オーストラリアには数多くの魅力的な鳥が生息しています。

天気の良い日に公園や海辺てランチしてたら、たくさんの鳥が寄って来た経験がある人は多いでしょう。フレンドリーな鳥も多いのでついついエサをあげたくなってしまいたくなりますよね?

でも、ちょっと待って!あなたのあげたその食べ物が、いずれ鳥たちの生命を脅かすかもしれません。

基本的に野生の鳥にエサを与える行為は推奨されていませんので、注意してください。

 

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むやみにエサを与えないで!

これを調べるきっかけとなったのは、ちょうどグッドフライデーの前日に我が家のバルコニーに遊びに来てくれた3匹のロリキート (Lorikeet) でした。

10年以上このアパートに住んでいますが、18階で周りがビルだらけの家にロリキートが来るという事は初めてで、驚くやら嬉しいやら。とても人懐っこかったので、つい家にあった食パンをあげてしまったんですよ。

でも、後で調べてみて大反省!鳥にパンは与えてはいけないそうです。

自分の無知と不注意に深く後悔したので、このブログで多くの人に伝えようと思いました。皆さんも気をつけてあげてください。

なぜダメなの?

鳥は目の前に食べ物を差し出されると喜んで食べます。でも彼らは空腹とい訳ではなく、ただ惰性で食べてしまうそうです。

もともと野生の鳥は環境に上手く適応するので、基本的に人間のエサは必要としていません。いつもエサがもらえる場所があると知れば、賢い鳥は定期的にやってくるようになりますが、本来食べるべきではない人間の食べ物で餌付けされてしまうと人間に依存するようになり自分でエサを探す能力を失ってしまうばかりか、栄養が偏って病気になるなど様々な問題を引き起こします。

特に食パンなどは手軽ですが、どの鳥にも良くない影響を与える食べ物です。私は実際に「鳥にパンを与えないで」と書かれた看板の前で平気な顔でパンをあげている親子を目にした事もありますが、なぜダメなのか知っていたら軽率な行動は出来ないのではないでしょうか。

野生の鳥にエサを与える事があまり推奨されていない理由は、以下の通りです。

  • 合わないエサを食べ続ける事で健康面に悪影響を及ぼし、肥満や奇形を引き起こす可能性がある。
  • 人間に依存するようになり、本来のエサを探す能力を失う。
  • たくさんの鳥が一カ所に集中する事によって、鳥は攻撃性が増し自然界では起こらないストレスがかかる上に、伝染病が広がりやすいリスクがある。
  • 放置されたエサの腐敗やガビが生える事で鳥の病気が発生したり、エサに便乗したネズミや害虫が増えてしまう。
  • 繁殖し過ぎたり減少し過ぎたりする鳥が現れ、自然界のバランスが崩れてしまう。

もしどうしても鳥にエサを与えたいのなら、次の事に気をつけてください。

  • 害のない適切な食べ物を与える (与えても1日1回)
  • たくさん与え過ぎない、習慣化させない

新鮮なエサはすぐにビタミンやミネラルが失われるので、太陽の下で数時間放置しないように注意。

鳥別食べ物リスト

では、何の食べ物がダメで何なら良いのでしょうか。鳥によっても違うようなので、鳥別にまとめてみました。

Wild Bird Rescues GOLD COAST や Gladesville Veterinary Hospital のウェブサイトなどを参考にしています。

一般的な鳥

オーストラリアの庭によく来るような鳥、クカバラ (Kookaburra) / クロフエガラス (Currawong) / カラス (Crow) / モズ (Butcher Bird) / マグパイ (Magpies) / ツチスドリ(Mudlark) など。

わざわざクカバラやマグパイなどに餌付けしようと思う人は少ないと思いますが、食べ物がいつでもある場所を知った彼らは、簡単に人間のエサに依存して定期的にやって来るようになります。

クカバラ

マグパイ

彼らは普段はネズミ、トカゲ、ミミズ、コオロギなどの昆虫を食べます。エサを与えたければ、ちょっとあまり想像したくないのですがペットショップでネズミやミミズ、コオロギなどを売っているそうなので、それらを与えると良いそうです。

⭕️ ペットショップのネズミ・ミミズ・コオロギ、品質の良い牛のひき肉か生ラムステーキを少量に内臓を10%くらい混ぜると更に良いようですが、なければペットショップで売っている粉末栄養補助食品の Insectivore を加えると良いそうです。(少な過ぎてもダメだし多過ぎても害がある)

パンを含む人間の食べ物、犬や猫のエサ、ソーセージ、調理された肉などは絶対ダメ!

栄養バランスが狂うと代謝性骨疾患などを発症して、命に関わります。

アイビス

それと、アイビス (ibis) は繁殖し過ぎて間引きの対象になってしまうので、エサを与えるのはやめておきましょう。カラスも増え過ぎると他の鳥の脅威になり自然のバランスが崩れます。

ロリキート

冒頭でも触れたロリキート (Lorikeet)。彼らの舌はブラシのように繊細な毛がついていて、それでボトルブラシなどの野生の花の蜜や木の実などを食べます。

パンを与えてしまうとロリキートの舌にある毛が取れてしまい、自分で花の蜜を吸えなくなって餓えに繋がります。ちなみにアボカドは彼らにとって有毒、チョコレートは消化出来ずに病気になるので絶対にダメ。

エサを与えるなら、ペットショップでロリキート専用のエサ (Wet と Dry がある) を売っているので、それがいちばん良いようです。

⭕️ロリキートのエサ、バナナ、リンゴ、ナシ、イチゴ、ブドウ、メロン、ピーチ、チェリーなど。レタスやセロリスティックも試してみても大丈夫。

パンを含む人間の食べ物、ハチミツ、砂糖、アボカド、タマネギ、ニンニク、柑橘系の果物。

新鮮な水は喜びますが、絶対にハチミツや砂糖を含まない事。オレンジ、レモン、タンジェリン、マンダリンなどの柑橘系の果物は胃を悪くする可能性があるので避けてあげてください。

コカトゥ・オウム

野生のコカトゥを含むオウム類、コカトゥ (sulphur crested cockatoo) / コレーラ (Corella) / ピンクガラー (Pink Galah) / グレーガラー (Grey Galah) / キングパロット (king parrot) /ロゼラ (rosella) などです。

コカトゥ

ガラー

ロゼラ

いちばん良いのはやはりペットショップで Parrot Mix を買う事のようですが、そのミックスの中にヒマワリの種 (sunflower seeds) が入ってない事を確認してください。ストライプの線が入ったヒマワリの種はまだ良くても黒い品種はダメです。油分が多過ぎて、肝臓に中性脂肪が異常に蓄積し、癌になる可能性があります。

⭕️ Parrot Mix、生のトウモロコシ、ブロッコリー、スイートポテトなど。

パンを含む人間の食べ物、黒いヒマワリの種、アボカド・柑橘類・玉ねぎ・ニンニクなど。

オウム類の鳥の間にはクチバシや羽が変形するオウム類嘴羽毛病 (Beak and feather disease) というウイルス性の病気があり、他の種や人間には移りませんが、オウム達にとっては食物を摂取する事が難しくなり餓死にも繋がる恐ろしい病気です。

同じお皿で多くのオウムがエサを食べる事で感染率が上がるので、そういう意味も人間がエサを与える行為はリスクがあります。

水鳥

白鳥・黒鳥・アヒル・ガチョウなど水鳥全般の鳥は、水の中に頭を沈めて水草の茎や根を食べたり、陸地の草や虫などで栄養をとっています。

水鳥の体は小麦粉や砂糖、防腐剤などを上手く消化出来ません。人間に慣れてしまった水鳥たちはパンを欲しがるかもしれませんが、タンパク質が多いパンを長期間食べ続ければ彼らの体は弱っていき、奇形などの不健康な子供が産まれる確率が上がります。

特に小さな頃からパンのような穀物を大量に食べて育った水鳥は急激な成長が起こり、変な方向へ脚が曲がって歩行困難になってしまったり、エンジェルウイング (Angel Wing) という羽の片方または両側の関節が外側に曲がってしまう症状を発症してしまいます。この症状が発症した鳥は飛ぶ事も出来ず、群れからはぐれて生き延びる事が困難です。

⭕️ レタス、シルバービート、生のトウモロコシ、豆など。おろしたニンジンと刻んだブロッコリーを混ぜて、水面に落としてあげるのもOK。ペットショップのキビまたは混合穀物をほんの少しならあげる事も出来ますが、穀物の摂取はなるべく少ない方が良いです。

パンを含む人間の食べ物、ほうれん草、タマネギやニンニクなど。

ペリカン

ペリカンの主食は魚です。それ以外の食べ物はうまく消化出来ません。

魚以外の物を体に取り込むと体重低下や病気を呼び起こし、攻撃性も増します。また、他の鳥と同じく餌付けされてしまうと自分で魚を捕まえるという本能を失ってしまいます。

肉類、パンを含む人間の食べ物、犬・猫のペットフードはもってのほか。

どうしてもエサをあげたいなら NSW州だと The Entrance でペリカンのエサやりが出来る場所があるので、そういう所へ行ってください。

おわりに

鳥や動物はかわいいですが、その時だけの感情ではなくて後々の事まで考えて行動したいですよね。

家に来てくれたロリキート、今日も元気に飛んでる事を願ってます。