ジャカランダは春になるとオーストラリア全域で見る事が出来る薄紫色の花で、青空と道路がジャカランダ色の染まる景色は、うっとりするほどきれいです。
開花時期はだいたい10月〜11月頃。クイーンズランド州が10月中旬に満開になっている時、ニューサウスウェルズ州ではまだ5分咲きなど、地域で若干の差があります。
この時期にオーストラリアにいるなら、きっとこの美しい花を見掛けると思うので、ぜひ堪能してください。
そんなジャカランダについて、詳しく見てみましょう。
ジャカランダとは
ノウゼンカズラ科ジャカランダ属 (Bignoniaceae, Jacarandeae)
あまりにも身近な花なのでオーストラリアのネイディブフラワーと間違われる事も多いのですが、実はもともと主に中南米の熱帯地方に生息する植物です。
ジャカランダは49種類存在し、オーストラリアを始めとするアフリカ地域やアメリカなどでもよく植えられているのは Jacaranda mimosifolia という種類で、ブルージャカランダとも呼ばれます。
19世紀初頭にイギリスのキューガーデンからこの国に持ち込まれ、中南米と気候と似ているオーストラリアは、ジャカランダが育つのに十分な環境でした。
オーストラリアの桜のような存在
ジャカランダの開花時期は10月〜11月あたりで、ワトルが春の初めならジャカランダは春の終わりに咲きます。
散り際もきれいで花びらではなく花ごと散るのですが、遠くから見るとまるで桜が散っているように見えるので、日本人は桜を連想してしまう人が多いです。
公園に咲いている事も多いので、ピクニックしながらお花見をすると、更に桜を彷彿させられるでしょう。
ジャカランダフェスティバル
個人でお花見も楽しいですが、ジャカランダフェスティバルをしている地域もあります。
特に有名なのが、シドニーからおよそ600kmほど北上したグラフトン (Grafton)という地域で毎年開催されるフェスティバルです。
グラフトンのジャカランダフェスティバル
1935年に始まったグラフトンのジャカランダフェスティバルは、毎年10月の終わり〜11月の初めに開催されています。
パレードやライブ、クイーンコンテストなど様々なイベントがあり、参加者はラベンダー色の服を着るんだそうですよ。
オーストラリアで1番大きいジャカランダの木もこの町にあるんだとか。
カムデンのジャカランダフェスティバル
シドニー郊外にあるカムデン (Camden)でも、11月下旬にジャカランダフェスティバルが開催されます。
ただ、こちらはジャカランダという名前は付いているものの、ローカル色の強いイベントのようです。
ローカルアーティストや学生団体によるライブやダンスショー、出店、そしてカムデンの町にあるツリーの点灯式と花火打ち上げなどが行われます。
シドニーの有名スポット
シドニー市内で特に有名なのがキリビリ (Kirribilli) にある McDougall Street 。
11月中旬の午前中に行ってみたのですが、想像以上にたくさんの人たちが立ち止まって写真を撮っていました。
良い写真を撮ろうと思ったらどうしても道路の真ん中に出ないといけないのですが、ここは交通量がそこそこある道路ですので、車に気を付けると同時に迷惑にならないようにしたいですね。
この道路脇には公園がありますので、お花見するには絶好の場所です。
ハーバーブリッジの上から見下ろすと、ジャカランダが咲いているのがよく見えますね。
おわりに
ジャカランダが散ると夏が本番になります。
季節を感じさせてくれる花は良いものですね!