現在はインターネットの普及で以前よりも情報を集めやすくなっているかもしれませんが、やっぱり実際に来てみないと分からない事って色々ありますよね。
私の時代はまだ今ほど情報がなかったので、オーストラリア関連の本を読んだりワーホリ経験者に話を聞いたり、かなり情報収集はして来たつもりでしたが、2006年にケアンズに来てみたら知らなかった事がたくさんありました。
今回はそんな時の事を書いてみようと思います。
前回の話
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自転車は必需品
まず、ケアンズに長期滞在するなら入手しておきたいのが自転車。
ケアンズは平地が多く、多くのワーホリや学生の人が自転車を利用します。私もホストファミリーの家から学校までは自転車で通ってました。
オーストラリアで自転車の新品を買おうと思うととても高いので、大概のワーホリは帰国したりケアンズを離れたりする人から中古で買うのが一般的です。運が良ければシェアハウスで貸してくれる所も。
私はそんな事情を全く知らなかったのですが、ホームステイ中はホストファミリーの家から5分ほど離れた所に住んでいる彼らの娘さんが自転車を週 $12で手配してくれました。とてもありがたかったですね。
ただ、自転車に乗る時は必ずヘルメットを着用しなければならず、もしかぶっていないのが見つかったら罰金です。実際に罰金を払ったワーホリの人がいるというウワサもありました。
私の髪はすぐヘルメットのクセがついて取れなくなるので、すごく嫌でしたが仕方ありません。
夜走る時にはライトも義務付けられていますが、ホストファミリーは「暗くなったら危ないからタクシーで帰って来なさいね。」と言っていたくらいなので、ホームステイ中に夜走る事はありませんでしたが。
ナップサックを持ってくれば良かった?
ところで私、カバンは肩に掛けた方が安全かなと思ってナップサックのようなものを持って来てなかったのですが、パトリシアに「絶対背負った方が良い!」と言われて、ホームステイ中は彼女のナップサックを借りてました。
確かに学校に通うとなると教科書やプリント類で重くなるので、自転車を運転するなら荷物は背負った方が良いですね。
夜は危ない?
ところでホストファミリーが「暗くなったら危ない」と言ったのは、ケアンズ市内には昼間からパブでお酒を飲んでいるようなアボリジニの人たちがたくさんいたからです。
他にも「彼らとは目を合わせないように」「お金を求められても無視しなさい」とも言われました。
彼らは18世紀、オーストラリア大陸に白人がやってきた時に迫害され、“アボリジニ” とどの民族も一緒くたに読んだ挙句、伝統文化も独自の言葉も奪われたという悲しい歴史は当時通っていた語学学校でも教えてもらいました。
が、それとはまた別の話で、実際にワーホリが被害にあったという話は日常茶飯事なので気を付けなければいけません。
お金を取られたとか家に入られたとか木から降って来たとか、ショックで帰国した人もいるとか…。今でもこの問題は課題がたくさんあります。
もっと詳しく知りたい人はこちら
一年中ビーチサンダル
私のビーサン第1号はオーストラリアの国旗柄
あと「持ってくれば良かった!」と思ったのはビーチサンダル。 とは言っても現地で安く買えますけどね。
ケアンズは冬に向かってるとはいえさすが南国。5月、6月でも自転車をこいでたら暑くて、私が唯一持って来ていたスニーカーでは足が蒸れてしまいます。
それで気付いたんですけど、よく見たら私の周りの人たちみーんなビーチサンダルを履いてるじゃないですか‼︎ ホストファミリーも学校のクラスメイトもみんな!
という事で、早速私も買いに行きました。
これがとっても快適で、それからのワーホリ生活はほとんどビーサンで過ごす事になります。2年間歩きまくってたので、多分トータル10足は買ってるはずです。
で、ホストファミリーのピーターにビーチサンダルの話をすると、「それはサンダル(Sandal)じゃなくてソング (Thong) と言うんだよ。」と教えてくれました。
そう、オーストラリアではビーチサンダルのことをソングと呼ぶ事で知られていますが、だだしこれはオージースラング。他の英語圏の国ではTバックとか布の割合が少ない下着の事を指すので気を付けてください(笑)
ちなみにホームステイ先では家の中でみんな裸足で過ごしてました。これは単に暑いからで、靴でも裸足でもどっちでも良いとの事。
ただ、現地の医療関係者によると、外でも普通に裸足で歩く人が多いので水虫も移りやすいらしいです。
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上着は必需品
ケアンズのバス
ケアンズは真冬でも日本の秋くらいの気候で、ちょっと羽織るものがあれば事足りる感じ。ちょっと寒いですが泳げない事もありません。
なので半袖で過ごす事も多かったのですが、学校やバスの冷房がガンガンきいていてすごく寒い事が多いので上着は絶対に持っていた方が良いです!
白人とアジア人の体温は1℃違うと言われている話には諸説あるのですが、体感温度が違うのは間違いありません。冬は寒い都市でも、よく半袖短パンとかミニスカートの人を見掛けるのでびっくりしますけどね。
日本人はみんな友達気分
オーストラリアで出会う日本人は変な親近感を感じて、みんな友達のような感覚がありました。
たまたまケアンズの中心部のシティプレイス辺りで「日本人ですか?」と声を掛けられた自転車に乗った中年のおじさんは、2カ月の休暇を取ってケアンズのシェアハウスに住んでいると言っていました。
でも、現地に長く住んでる日本人の人たちの中には、悪い意味でオージー化してる人もいて、「お客さんを何だと思ってるんだろう、あんまりじゃない?」というお土産屋さんも…。(結局そこでいっぱい買い物したんですけどね。)
どのお店だったかは書きませんが、観光客やワーホリが多くてお客さんが常に変わるから丁寧な接客は必要ないと思ってたんですかねー?今ならネットで広がりそうですが…。
海外にどんなに長く住んでも、この人たちみたいにはならないようにしよう、と思ったものです。
でも本当にオーストラリア?
だけど、ケアンズでの生活は日本と違う事も多い反面、自分の地元に似ていると感じる風景もたくさん見つけました。道路脇にヤシの木が植えてある景色は地元の別大国道さながらで、ちょうど高崎山のような山もあって…。
それは、ただ単に私の望郷の思いが無意識に故郷に似ている景色を見つけようとしていたのかもしれません。ホームシックにはかかりませんでしたが、慣れない海外はやっぱり心細く、慣れ親しんだ風景を見ると心が少し和む気がしましたから。
2年間ずっと夢に見ていたオーストラリアは、日本語や韓国語の看板をたくさん見掛けるし日本人だらけだし、数週間経ってもまだオーストラリアにいるというのが信じられませんでした。ホストファミリーのパトリシアに「ここ、本当にオーストラリア?」と言って笑われたり。
(ちなみにオーストラリアを地元と重ねる癖は10年以上経っても抜けてません)
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最初の頃は土地勘もないし、当時は Googleマップも存在しないし、もともと方向音痴だしで、学校からの帰りによく道に迷ってました。
歩いていた人に道を聞いたら、「オレも迷ったんだ、地図を見せてくれ!」と逆に聞き返された事も良い思い出です(笑)
おわりに
ガイドブックの情報では足りないし、事前に調べても知らなかった事ってたくさんありますよね。それが海外生活の醍醐味かもしれませんけどねー。