海辺の町クロヌラ (Cronulla) は、賑やかでおしゃれな飲食店やサーフィンにも最適なビーチがたくさんあり、ちょっとしたリゾート気分を味わえます。
シドニー周辺にも様々なビーチがありますが、たまには少しだけ遠くに行ってみるのも良いのではないでしょうか。
と言ってもシドニー中心部から南へ約31km、セントラル駅から電車で南へ約50分〜60分ほど、ビーチは駅から歩いてすぐなので、あっという間です!
クロヌラへ行こう!
基本的にクロヌラまでは電車で一本。Eastern Suburbs & Illawarra Line (T4) の終点がクロヌラ駅になります。
クロヌラ駅
クロヌラ駅は1939年に建設され、1999年4月2日にニューサウスウェルズ州のヘリテージリストに登録されている駅です。
1番乗り場と2番乗り場が一列に並んでいる珍しい駅で、ニューサウスウェールズ州で2番目に長いプラットフォームなんだそうですよ。 (最も長いのが Albury)
駅の端にはミルクバー (お菓子や食べ物などを売ってるお店) もあります。レトロな感じでかわいいですね。
では町の中心部に行ってみましょう!
クロヌラの中心部
飲食店などのお店が集中している町の中心部、クロヌラモール (Cronulla Mall) へ行くには、まず駅を出て左に行きます。すると道が二つに分かれているので、奥の Cronulla Street を進んでください。
ちなみに、手前の Croydon Street を進んで左側にあるトンネルをくぐると、フェリー乗り場のあるワーフへ着きます。
椰子の木があって、何となく海が近い雰囲気を感じる道です。ここからズラッとお店が並んでいるので、「ああ、ここが中心部なんだろうな」とすぐ分かります。
こちらが地図です。そんなに広くないので分かりやすいですよね。
海っぽいお店もあって良い感じ
ふと気になって足を止めた中国系の安い物が売っている『Hot Doller』。
「こんな場所にもあるんだ!」と思ったのもありますが、シドニーシティのお店は数年前に『Doller King』という名前に変わり、最近また『Doller Avenue』に名前が変わったので、ああ、こういう名前だったなあと思い出しました。それだけなんですけどね。
特に週末は多くの人で賑わうクロヌラモールにはレストランやカフェもたくさんありますし、ウールワースや IGA などのスーパーマーケットもここに。
クロヌラモールの奥にクロヌラ・バイセンテニアルプラザ (Cronulla Bicentennial Plaza) の時計塔があります。
時計塔には歴史的な写真が展示されています。
もともとこの時計は、1770年にジョン・ジュリオン (John Jullion) によってイギリスのヒースロー近く、Stanwell Place に設置されたものでしたが、同年のキャプテン・クック上陸200周年を記念して、当時カーネルにあったカルテックス製油所株式会社 (Caltex Refinery Co. Pty Ltd) から1988年にサザーランドシャイアに寄贈されたものです。
ということで、オーストラリア最古の公共時計だそうですよ。(シドニーならハイドパークバラックスの時計が最も古いと言われていますが)
(参考にしたウェブサイト: Cronulla Clock Tower – Monument Australia)
歴史と言えば、こちらも目を引くレトロな郵便局です。
クロヌラの最初の郵便局は1891年にオリエンタルホテル内にあり、1924年にこの郵便局が建設されました。この建物は、2012年にオーストラリア連邦遺産リストに追加されています。
ちなみに、クロヌラは19世紀から「クロヌラビーチ」として知られていはいましたが、第一次世界大戦前までは何もない田舎であり、人口が大幅に増加していったのは戦後でした。だから古そうな建物はありますが、20世紀初頭のものが多いようです。
クロヌラのビーチ
さて、クロヌラと言えばやっぱりビーチです!
シドニーには人気ビーチが多く存在しますが、バスではなく電車だけで行けるビーチはクロヌラだけ。メインビーチは海水浴シーズン中、常にライフセーバーがパトロールをしているので安心です。
メインビーチは、クロヌラビーチ (Cronulla Beach) 、ノースクロナラビーチ (North Cronulla Beach)、エルエラビーチ (Elouera Beach)、ワンダビーチ (Wanda Beach) です。
※ グーグルマップで検索すると、そのかなり北に Cronulla Beach と書いている場所がヒットしますが、クロヌラビーチは一般的に駅の近く、South Cronulla Beach のことを指します。
他にもあちこちにビーチがあり、あちこちに表示が出ているので、泳ぐ場合はそれに従ってください。
フェリー乗り場のある半島西側は、人は少ないので静かに過ごしたい人には良いかもしれません。ただ、トイレやシャワーはありますが、メインビーチ側と違ってお店がほとんどないので、飲み物や食べ物が必要な場合は持参してください。
オーシャンプール (ロックプール) も複数あります。
マリーンスポーツ・アクティビティ
クロヌラビーチはサーファーにも人気です。サーフィンを教えてくれるスクールも多数あるので、これから初めてみたい人は通ってみるのも良いかもしれませんね。
他にもボティボードやカイトサーフィン、スタンドアップパドルボード、シュノーケリング、釣り、ビーチウォークなど、様々な楽しみ方があります。
ビーチウォーク
そしてクロヌラビーチでおすすめなのが、トータル4kmの舗装された道を歩くクロヌラビーチウォークです。
海沿にあるとても素敵な散歩道で、犬の散歩やランニングしている地元の人もたくさんいます。
雰囲気的にはボンダイ to クージーのウォーキングコースと少し似てはいますが、こっちの方がもっとビーチを近く感じられるので、個人的にもイチオシです!
時間がない場合はメインビーチだけでも十分楽しめますが、余裕があればぜひ半島の南東側から始まる道からスタートしてみてください。
ビーチ沿いではないですが、ストリートアートや彫刻などをみて回る『Walls Cronulla Street Art Trail』というのもあります。
クロヌラ砂丘
位置的にはカーネルになるのですが、クロヌラの北にはクロヌラ砂丘 (Cronulla Sand Dune) があります。
約15,000年前のものと推定されていて、ここは2003年9月26日にニューサウスウェールズ州遺産に登録されている地域です。
ちょっと歩きますが、一度は見てみても良いかもしれませんね。
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国立公園へのアクセス地点にも
キャプテン・クックの記念碑
クロヌラは、カーネルの『カメイボタニーベイ国立公園』やバンディーナの『ロイヤル国立公園』にも近く、車がなくてもバスやフェリーから行けます。
カメイボタニーベイ国立公園
1770年にキャプテン・クックのエンデバー号がオーストラリア初上陸したということで、歴史的にも重要な場所であるカーネル (Kurnell) の『カメイボタニーベイ国立公園 (Kamay Botany Bay National Park)』へは 987のバスで30分くらいです。
クロヌラ駅の向かい側、Monro Park 前にも止まるので、そこから乗ると便利ですよ。
Monro Park
ちなみに、5月から11月にかけてはザトウクジラ (Humpback whales) の季節になり、クジラが観測できます。
ホエールウォッチングで有名なのが、カマイボタニーベイ国立公園にあるケープソランダー (Cape Solander) ですが、そこまではバスがないので、車がない場合は国立公園入り口から30分かけて歩かないといけません。
ロイヤル国立公園
クロヌラ駅の裏手にはフェリー乗り場があり、ここから対岸のバンディーナ (Bundeena) にあるロイヤル国立公園に行くことが出来ます。
ランチやディナークルーズなどもやっているので、詳しくはウェブサイトを見てみてください。
おわりに
ということで、クロヌラについて簡単にまとめてみました。詳しい内容もまた後日紹介しようと思っています。
シドニーシティから遠すぎず近すぎず、田舎すぎず都会すぎず、ちょうど良い感じの地域なので、時間がある天気の良い日には朝早くから出掛けたいですね。
歩いたり町を散策していたりしていたら、あっという間に時間が過ぎそうです。