クロヌラ駅から徒歩約30分、バスで20分+徒歩数十分の場所に『クロヌラ砂丘 (Cronulla Sand Dune)』と呼ばれる砂丘があります。
車でも行けるのは途中までで砂丘を見るためには少し歩かないといけませんが、散歩コースとしては面白いのではないでしょうか。
シドニー中心部から余裕で日帰りできる距離ですし、地元の人たちもよく歩いています。
クロヌラ砂丘とは
クロヌラ砂丘は今から約15,000年前、海面が現在の高さに達した紀元前9,000年から 6,000年の間に形成されたものだと考えられています。
『クロヌラ砂丘 (Cronulla Sand Dune)』という名前ですが、正確にはクロヌラよりも北東、カーネル (Kunell) というサバーブにあり、歴史的にも環境的にも重要な価値がある砂丘です。
1770年にキャプテン・クックが初めてオーストラリア大陸に上陸した場所として知られているカーネルの地形は、それから200年の間にかなり変わっています。
最後に残った砂丘
西洋人入植初期、この地域では放牧が行われ、木が伐採されたことにより海抜40m、海面下まで入れると90mに及ぶ砂丘が露出していきました。
剥き出しになった砂丘は、交通の便が良くなった1920年代から1950年代にかけて、砂ソリなどで遊べる場所としてシドニーの人々に人気があったようです。ですが、1930年代にシドニーの建築マーケットが拡大に伴い砂が採掘されるようになり、1990年までに推定7,000万トン以上の砂が失われてしました。
だから、クロヌラ砂丘は最後に残った砂丘なんです。2003年9月26日にニューサウスウェールズ州の遺産リストにも登録されました。
なお、この地に生息するグリーンベルフロッグとゴールデンベルフロッグというカエルは絶滅危惧種になっています。
映画のロケ地としても
クロヌラ砂丘は、何度か映画のロケ地として使われています。
- 『Forty Thousand Horsemen (1941年)』
第一次世界大戦中のパレスチナにおけるオーストラリアのライトホース部隊 (Australian Light Horse regiment) の戦いを描いた映画。 - 『The Rats of Tobruk (1944年)』
第二次世界大戦中の物語 - 『Thunder in the Desert (1938年)』
西部劇。 - 『Phar Lap (1983年)』
1920年代〜30年代に活躍した実在の競走馬の話。 - 『Mad Max Beyond Thunderdome (1985年)』
クロヌラ砂丘へのアクセス方法など
クロヌラ砂丘は、ワンダビーチ (Wanda Beach) の西、グリーンヒルズビーチ (Greenhills Beach) の南に位置します。Cronulla State Park を目指すと分かりやすいかもしれません。
どのルートで行ってもまあまあ歩くことにはなりますが、軽い散歩コース程度です。ですが、周りには砂丘とビーチと自然以外に何もないので、日焼け対策や水分補給用の飲み物などの準備を忘れずに。
クロヌラ砂丘には展望台が2ヶ所あり、そこから砂丘を見渡せます。足場が不安定で靴の中に砂が入るのが嫌な人は、展望台から眺めるだけでも良いかもしれませんね。
西側の空がちょうど見えるので、クロヌラ側から数えて2番目の展望台からは夕日がきれいに見えます。ただ、日が暮れると真っ暗で危ないのでそれも考慮して予定に入れてください。シドニーの夏は午後8時くらいまで明るいですが、冬は5時には暗くなります。
クロヌラ砂丘に行く方法はいくつかあります。
車で行く
車まで行く場合、Wanda Sand Dunes Meeting Point に駐車場があります。そこから1kmちょっと歩いて砂丘まで行きましょう。
クロヌラ駅からバスに乗る
クロヌラ駅から985か987のバスに乗り、Elouera Road opposite Bate Bay Road (Cronulla High School) もしくは Captain Cook Dr opposite Trinity Street で降ります。だだし、バスに乗ってもそこから30分は歩かないといけません。
歩く
クロヌラビーチからクロヌラ砂丘の近くのビーチまでずっと砂浜が続いているので、ビーチウォークと思って約3,5kmの距離を歩いても良いかもしれません。
ビーチ沿いにもちょっと砂丘があります
カーネル側の散歩道
カーネル側から来る場合、車でカーネルのビーチに行く Boat Harbour Park の横に道があるので、そこから入ります。
こちらはカーネル方面に行く車道
この道は車は入れません。
ひたすらまっすぐ1kmちょっと。
砂丘に着く手前に海が見渡せる展望台もあります。
その展望台からもまだまだ歩くのですが、あまり景色が変わらないので結構長い距離に感じるかもしれません。
Cronulla State Park から砂丘に行く
おそらく Cronulla State Park から行く人が多いと思うので、そこからの様子を写真付きで紹介しますね。
公園を南へ歩いて行くと、砂丘の入り口に入ります。
ここからすぐかと思いきや、歩いても歩いてもなかなか辿りつかないような、長い道のりに感じるかもしれません。1km程度なんですけどね。
行っても行っても何もない一本道をひたすら歩きます。
でもたまにビーチに降りる横道があるんですよ。
ちょっと下まで降りてみたい衝動に駆られますが、寄り道してると遅くなるので、とにかくまっすぐ進みます。
しばらく歩いたら、やっと前方左に砂丘のようなものが見えて来ました。
ということで、まずここが1個目の展望台です!
ベンチもあるので、疲れた人はここでゆっくり休んでください (笑)
ここから見える景色はこんな感じ。きれいですよねえ。
そして展望台の横には、砂丘に行く入り口があります。
ということで、砂丘の上を歩いてみましょう!
こんな景色見たら、あの上に行ったら何が見えるんだろう?って思うじゃないですか。だから登ってみました。
上に行くにつれて、足元が沈んで靴に砂が入るし結構大変でしたよ。
そばにあった柵につかまりながら、なんとか頂上まで到着!そこで見えたのは…、
2番目の展望台に移動しただけでした (笑) なのでわざわざ苦労して登らなくても、道側に回って歩いていけば同じ景色が見れますよ。
何度も言いますが、日が暮れると暗くなるので、せめて人の多いメインビーチまで移動してくださいね。
出口まで戻る道のりも結構長い!
おわりに
もしかしたら、わざわざ来てクロヌラまで来たものの、砂丘だけでは物足りないという人がいるかもしれません。でも、クロヌラには美しいビーチがたくさんありますし、カーネルには歴史的に重要な意味を持つ国立公園があります。
おしゃれなカフェやレストランもたくさんありますので、色々と計画を立ててみてくださいね!
(参考にしたウェブサイト: Cronulla Sand Dunes – Wix.com / Cronulla sand dunes – Wikipedia)
クロヌラの記事はこちらです
海辺の町クロヌラ (Cronulla) は、賑やかでおしゃれな飲食店やサーフィンにも最適なビーチがたくさんあり、ちょっとしたリゾート気分を味わえます。シドニー周辺にも様々なビーチがありますが、たまには少しだけ遠くに行ってみるのも良い[…]