クージーやマルーブラビーチよりも更に南にある『リトルベイ (Little Bay)』は、知名度としては「知る人ぞ知る」場所なのかもしれません。
ミッションインポッシブル2のロケ地になったことでも知られるカメイ・ボタニーベイ国立公園があるラ・ペルーズの北側に位置する静かなサバーブで、特にシュノーケリングに最適な透き通る水が美しいビーチが人気です。
他にも海が見渡せるゴルフコースや、NSW州の遺産に登録されている病院跡地などもあります。
自然を満喫したい人にはおすすめの場所ですよ!
リトルベイに行こう!
シドニー中心部から約14km、ランドウィック市の南東に位置するリトルベイ。
公共交通機関で行く場合、シドニー中心部からだとL3 のライトレールで Juniors Kingsford まで行って、390X や 399 のバスに乗りかえます。
直通で394X のラベルーズ行きが出ていますが、シティ発は午後3時以降からとなります。
詳しくはこちらにも書いているので参考にしてください。
アンザックパレードのバス停
リトルベイの楽しみ方
- 美しいリトルベイビーチ
- 歴史あるプリンスヘンリー病院跡地
- 海を見渡せるコースト・ゴルフコース
- ジェニファーストリート・ボードウォーク
- お店や飲食店
さあ、リトルベイに行ってみましょう!
リトルベイについて
「リトルベイ」は、その名の通り小さい湾を意味していて、かつて隣のマラバー (Malabar) が「ロングベイ」と呼ばれていたのに対して呼ばれていた名前でした。
最初は「ヤラジャンクション (Yarra Junction) 」という地名でしたが、郵便物がビクトリア州のメルボルン地域に届けられてしまうため住人の苦情が相次ぎ、一度フィリップベイ (Phillip Bay) にちなんで「フィリップベイハイツ (Phillip Bay Heights)」に変更された後、最終的には多くの人が呼んでいた「リトルベイ」が正式に採用されました。
もともとリトルベイは、1881年〜1882年にシドニーで天然痘が大流行した際、罹患した人たちを隔離・治療するために利用されたのが始まりでした。当時、このエリアはシドニー中心部からそう遠くないわりに西洋人居住地からは離れているので、隔離にはちょうど良かったのです。
プリンスヘンリー病院跡地
バスを降りて Anzac Parade を歩いていると茶色い目立つ建物が見えてくるので、そこが Pine Avenue にあるプリンスヘンリー病院跡地 (Prince Henry Hospital Site) です。
ビーチまで行く時も、ここを通過します。
1881年に設立されたコースト病院 (Coast Hospital) は、1934年にプリンスヘンリー病院 (Prince Henry Hospital) に改名。
2001年には、ランドウィックにあるプリンスオブウェールズ病院 (Prince of Wales Hospital) に移動したため、現在は住居用のアパートなどに再開発されています。
病院の面影も数多く残っていますし、ニューサウスウェルズ州の医療の歴史が分かる『プリンスヘンリー病院看護医療博物館 (Prince Henry Hospital Nursing and Medical Museum)』もあるので、気になる人は色々と見てみてください。
シドニー中心部から南東へ約14kmのところにあるリトルベイ (Little Bay) は、シュノーケリングでも人気のある美しいビーチが有名です。ですが、このエリアに西洋人が多く住むようになったきっかけは、19世紀にシドニーで天然痘が[…]
ここからビーチまで約500m (徒歩10分程度) ですが、お店が最も集中しているのもこのエリアなので、食事や買い物をするなら、ここで済ませておきましょう。
基本的に、ビーチ付近では何も買えないと思った方が良いです。
食事や買い物もここで!
プリンスヘンリー病院跡地エリアには、スーパーマーケット (FoodWorks) と飲食店が何軒かあります。
何かを食べたり、水や日焼け止めなどを買うならここで!
美しいビーチや海が見渡せるゴルフ場などがあるリトルベイ (Lillie Bay) は、シドニー中心部から南西に約14km。都会の喧騒から離れて休日を過ごすには良い場所です。小さい町なので、飲食店は全部で6軒、スーパーマーケットは1軒[…]
美しいリトルベイビーチへ
岩に囲まれているリトルベイビーチは、波から守られた穏やかなビーチなので、シュノーケリングや海水浴に最適です。南側には子供にも安心なロックプールもあります。
ローカルや家族連れの人たちに人気はありますが、周りをぐるっとゴルフ場が囲んでいてビーチへは木の階段を降りないといけない小さなビーチということもあり、多くの人でごったかえすようなこともありません。
岩場の表情も豊かで面白いですが、時に危険な釣り場となることもあるので、注意が必要です。
シドニーにはビーチがたくさんありますが、『リトルベイビーチ (Little Bay Beach)』 は、名前の通り小さくて静かなビーチです。岩に囲まれているため、波から守られた穏やかなビーチで、海水浴やシュノーケリングにも最適ですし[…]
このビーチの周りはぐるっとゴルフ場なので、ビーチまで行くにも入ってはいけない場所もまあまあ多いです。
コーストゴルフ場
リトルベイビーチの周りはずーっとゴルフ場 (Coast Golf and Recreation Club) なので、ビーチ沿いの丘のほとんどは関係者以外立入禁止です。
ゴルフをする人は海が見渡せるコースでプレイするので、きれいでしょうね。
あとは、公園が2ヶ所ほど。
コースト病院記念公園
広い芝生の敷地にあるコースト病院記念公園 (Coast Hospital Memorial Park) は、博物館を通り過ぎてビーチに向かう途中にあります。
ビーチ沿いっぽいモチーフの遊具がちょっとかわいいです。
マッカートニー・オーバル
Pine Avenue 手前にあるマッカートニー・オバール (Macartney Oval) は、かつて病院の敷地内にあったクリケットグラウンドです。
何となく病院っぽさがありますよね?
名前は、伝説のクリケット選手で後年に病院で働いていたチャーリー・マッカートニーにちなんでつけられました。
そして、リトルベイの南側 (ほぼラ・ペルーズの境界線) には、カメイ・ボタニーベイ国立公園の入り口であるボードウォークがあります。
ジェニファーストリート・ボードウォーク
リトルベイの南側にはジェニファーストリート・ボードウォーク (Jennifer Street boardwalk) があり、カメイ・ボタニーベイ国立公園の入り口にもなっています。
ボードウォーク自体は、往復0.7kmの整備された簡単なウォーキングトラックです。
ここから Cape Banks Road を通って、ラ・ペルーズのウォーキングトラックまで行くことも出来ますし、コースト病院時代の墓地がある Cemetery Firetrail もあります。
住宅街に現れる入り口
また、この地域は絶滅危惧種の植物群落であるイースタンサバーブ・バンクシア・スクラブ (Eastern Suburbs Banksia Scrub) の生息する地域でもあるので、貴重な植物を観察するのも楽しいかもしれません。
おわりに
リトルベイは海やゴルフ場くらいしかない静かなサバーブと思いきや、なかなか濃厚な歴史があります。
飲食店の数も少ないですが、隠れた人気スポットなだけに結構充実していますし、ちょっとしたお出掛けスポットとしては良い場所ではないでしょうか。