シドニー屈指の観光地ロックスには古いパブがたくさんありますが、『マーカンタイルホテル (Mercantile Hotel)』もそのひとつです。
1915年にオープンなので、他のパブに比べたらそんなに古くないのかもしれませんが、アイリッシュパブとしてはオーストラリアで最も長く営業しているそう。
80年代にはアイルランドの大物ロックスターU2が来たことでも知られています。
そんな宿泊施設もあるこのパブ、アイリッシュカレーがおいしいと聞いたので食べて来ました!
ロックスのマーカンタイルホテルへ!
マーカンタイルホテルは、ロックスの奥の方にあります。緑色の壁が印象的で、いつも混んでいるパブです。
25 George St, The Rocks NSW 2000
https://www.themercantilehotel.com.au/
月〜木 10.30am-10pm / 金・土 10.30am-12am / 日 11am-11pm
入り口のところにメニューがありました。アイリッシュチキンカレー、これですね!
さあ、中に入りましょう。
数年ぶりに入ったマーカンタイルホテルですが、いつ来ても変わらない昔ながらの雰囲気が良いですね。
1989年9月14日、U2 が Rattle and Hum ツアーのオーストラリア公演前日にここに来たそうです。
ウェブサイトには壁にその時の写真が貼ってあると書いていますが、私は見落としました。行った人は探してみてください。
アイリッシュパブといえばギネス!
カレーを注文ついでに、アイリッシュパブといえばやっぱりギネスビールでしょ!…ということで、ギネスも注文。
鏡にも「ギネス」の文字が
注がれたギネスの泡が落ち着くまで、しばらく待ちます。
うーん、さすがアイリッシュパブ!ギネスの泡もふわふわです。
実はこの間、普通のパブでギネスを頼んだら泡が荒かったのですが、その時ビールに詳しい友人が教えてくれました。ギネスの注ぎ方は上手い下手がある、と。
やっぱりギネスの泡は、これくらいキメが細かくなくちゃですね!
ということで、番号札を持って外席でカレーを待ちます。
アイリッシュカレーは日本のカレーに似てた⁉︎
そして来たカレーがこちら!カレーにチップスがついてくるのがアイリッシュぽいですね。
んー、これは!
ジャスミンライスだったのでその味もしましたが、ちょっと日本のカレーっぽくておいしかったです‼︎
なるほど、これはおすすめしたくなるかも。
その時一緒に行った食に詳しい友人が、日本のカレーはアイルランドから来た可能性があるということを教えてくれて、びっくり!(研究者が資料を探しているが、まだはっきりとは分かってないとのこと)
私、日本のカレーは明治だか大正だかにインドから香辛料を輸入して試行錯誤の末に完成したという話を聞いていたので、てっきりその時に発明されたものだと思っていたのですが、それは多分、現在のエスビー食品が開発したカレー粉のことだったんでしょうね。
カレー自体はすでに幕末にインドを植民地支配していたイギリス人によって、日本にイギリス風にアレンジされたカレーが紹介されていたらしいです。
ということで、友人と「他のアイリッシュカレーも試してみたいね!」という話で盛り上がりました。
余談ですが、向かい側の建物も古くてカッコ良かったです。
この「Metcalfe Bond Stores」は1912年から1916年に建てられたもので、現在はオフィスやお店になっていますが、もともとは保税倉庫 (一時的に関税が保留されている外国からの荷物を保管する倉庫) だったとのこと。
やっぱりロックスの街並み、好きだなあ。
おわりに
このパブが出来る前は、現在『モスマン・ローイングクラブ (Mosman Rowing Club)』と呼ばれている『Mercantile Rowing Club』あったそうで、1911年にリースが切れて移動したので『マーカンタイルホテル』になったそう。
100年にわたってこのパブは色んな人々を見続けて来たのでしょうね。
私がシドニーに辿り着いた2008年に地球の歩き方に乗っていたこのバブを見付けて「これがそうなんだ〜」と思っていた20代終わりの頃が懐かしく感じますが、そんなのこのパブの歴史に比べたら最近のことでしょう。
アイリッシュカレー、本当においしいので食べてみてください。私もまた他のところと味比べしてみたいです。
ステーキとかもおいしそう。