『Sir ジョセフ・バンクスホテル (Sir Joseph Banks Hotel)』は、シドニー郊外のボタニーの大通りにあるホテルです。
1920年代にオリジナルのホテルから現在の位置にライセンスが移されて以来、ビストロ、ビアガーデン、TAB などを含むクラシックなパブで、ブティックホテルとして宿泊も出来ます。
ホテル名にもなっている植物学者ジョセフ・バンクスはオーストラリア固有植物バンクシアの名前の由来になっていることでも知られていますが、このパブの壁にもバンクシアの絵が描かれている場所がありました。
小さいですが素敵なパブです。
※ ボタニーは地理的にはシドニー空港から近いものの、公共交通機関を利用となると乗り換えが必要になります。
Sir ジョセフ・バンクスホテル
『Sir ジョセフ・バンクスホテル』があるのは、ボタニーの飲食店が集中している中心部から約1.5km先、大通りの Botany Road をまっすぐ南へ行ったところです。
こちらがそのホテルになります。昔の法律の名残で「ホテル」と呼ばれていてもパブしかないことも多いですが、ここは宿泊も出来ます。
私が行った時は土曜日だけが9時までとのことでしたが、今ウェブサイトを確認すると日曜日だけ10時までになっています。でもハッピーアワーは月〜金の4pm-6pm になっているので、この時間帯は一時的なものかもしれません。
行く場合は事前に確認してくださいね。
ウェブサイトのWhat’s On をチェックすると、月〜水は食事も安くなるみたいですよ。
パブの向かい側には何軒かカフェも
そして、このパブの横道 Waratah Road をまっすぐ行くと『旧 Sir ジョセフ・バンクスホテル』の建物と、かつてオーストラリア初の動物園やクリケットグラウンドがあった『Sir ジョセフ・バンクスパーク』があります。
そのことからも分かるように、この辺りは歴史がある場所なんです。
入り口は何ヶ所かありますが、ビアガーデンから直接入れるドアもあります。
ここは宿泊施設入り口でしょうか
ビアガーデン
ガーデンは植物学者のジョセフ・バンクスにちなんでいるのか、植物が飾られていて良い雰囲気です。
壁にもバンクシアの絵がたくさん描かれています。
店内
写真はないのですが、店内のパブスペーは小さめでした。奥が多分スロットや賭け事が出来る VIP lounge です。
食事
食事はシュニッツェルやピザ、バーガーなど、オーストラリアの典型的なパブ飯メニューといった感じです。
こういうメニューもありました。
キッチンのところにもメニューが。
私は Premium Black Angus Burger $21 を注文。チーズ、ベーコン、トマトなどが入っていてボリュームたっぷりでした。
ここはファンクションルームだと思うのですが、小部屋のようなところの壁にはニューサウスウェルズ州の州花ワラタでしょうか、花の絵が描かれてます。
全体的に、素朴なかわいいパブという印象です。
さて、このホテルについて語るなら、もともとのオリジナルである『旧 Sir ジョセフ・バンクスホテル』についても触れる必要があります。
これを知らないと、ホテルの面白味も半減してしまうかも…。
意外と歴史ある地域
現『Sir ジョセフ・バンクスホテル』の奥、Anniversary Street にある『旧 Sir ジョセフ・バンクスホテル』の建物。
この辺りでは最も古い建物で、1999年にニューサウスウェールズ州の遺産に登録されています。
1920年に新しく今のホテルが建てられてからは長年空き家になっていましたが、2000年頃にアパート改装されました。
23 Anniversary Street, Botany
1844年に『Banks Inn』として建てられたジョージア様式の建物は、1870年代までに建物が追加されていったため、イタリア様式も混じっています。
実はこのホテルと敷地は、当時オーストラリア初の動物園を兼ね備えた人気のお出掛けスポットだったんです。
ですが、20世紀初めになると、その面影はなくなってしまいました。
1987年にはボタニーベイのカウンシルが、ヨーロッパ人入植200周年を記念して『Sir ジョセフ・バンクスパーク』を完成させ、その中には動物のモチーフがたくさん飾られたプレジャーガーデンや、ジョセフ・バンクスの銅像もあるので、時間があれば見に行ってみるのも良いと思います。このホテルのすぐ近くです。
ちなみに、ジョセフ・バンクスは、1770年にキャプテン・クックとオーストラリア大陸に上陸した人物ということで、ボタニー中心部には『キャプテン・クックホテル』もありますよ。(こちらも宿泊施設あり)
歴史を知っていると、また違った見方が出来ますよね。
おわりに
パブはそれぞれ個性があるので、個人ん的に古いパブ巡りは楽しいと思っています。
こういった歴史上の人物の名前がついたバブは特に興味があったのですが、期待を裏切らずジョセフ・バンクスが全面に出た場所で良かったです。