時が止まったようなハンターバレーの町 Wollombi

ニューサウスウェールズ州でワインの産地と言えばハンターバレー (Hunter Valley)。特にポコルビン (Pokolbin) は有名ですが、そこからちょっと外れた小さな村に焦点を当てるのもまた楽しいものです。

今回紹介したいのは、そんなウォロンバイ (Wollombi) という、まるで時が止まったかのような場所。

ちょっとドライブついでに寄ってみても面白いかもしれません。

 

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ウォロンバイ基本情報

ウォロンバイ (Wollombi) は ハンターバレーのセスノック市 (Cessnock) にある人口約200人ほどの小さな村。(参考: Census 2016)

ウォロンバイという名前はアボリジニの言葉で “水の集まる場所” という意味で、ここはかつてDarkinjung 族、Awabakal 族、Wonnarua 族などが住んでいたと考えられており、儀式の為にここまで数百キロほど離れた場所からも人が集まって来ていたようです。

西洋人が入植してきたのは19世紀初頭。700人以上の囚人たちが1825年から1836年にかけて建設したシドニーからハンターバレーを繋ぐ260kmに及ぶグレートノーザンロード (Great Northern Road) の起点である事でも知られています。

この道路はオーストラリアの囚人遺跡群 (Australian Convict Sites) としてユネスコ世界文化遺産にも登録されており、イェンゴ (Yengo National Park) には、この道路を歩くコースもあります。

 

オーストラリアの歴史とミステリー

ジャングルジュースにつられて

それは9月のある日、パートナーにかかって来た1本の電話から始まりました。

 

お義母さん

お願いがあるの。
今度ウォロンバイで用事がるんだけど、朝早いから泊まりがけで一緒に行かない?もちろんEriも誘って。

…ってマムが言ってるけど、Eri、どうする?

わーい、やったー!旅行だ、ジャングルジュースだー♡

という流れで突然ウォロンバイに行く事に。

ジャングルジュースというのは、昔ウォロンバイに行った時にパブで飲んだデザートワイン (甘いワイン) の事で、ものすごくインパクトがあったんです

それを飲めるし既にお義母さんと2人だけで3週間ほど旅行した経験もあるし、断る理由なんて何もありません。久しぶりの小旅行です!

宿泊施設 & レストラン ムラビラ

それにしてもオーストラリアのドライブって、あまり景色が変わらないので眠くなります。

パートナーの運転する狭いスポーツカーの後部座席に揺られること約2時間、目的地の宿泊施設に着きました。

Mulla Villa
3174 Great North Road, Wollombi NSW 2325
https://www.mullavilla.com.au

 

わー!何このおしゃれな感じ!

レトロな感じが、すごく私の好み!! と思ったら実はこの建物、1840年にここに住む最初の住民の為に囚人によって建設された家なんだそうです!今は家族経営の宿泊施設として利用されていますが、当時の面影がたくさん残されています。

奥にレストランもあって、食事するだけでも利用できます。スコーン、とてもおいしかったですよ。

レストラン
水・木 10am – 3pm
金 10am – 9pm
土 8am – 9pm
日・祝日 8am – 3pm

もっと詳しく書きたいですが、そうするとここだけで1記事終わってしまいそうなので、また改めて別に書きますね。

ウォロンバイの中心部

さて、ウォロンバイの中心部はここから2kmくらい先。

日本の感覚だとびっくりするくらい何もない小さな村ですけど、まあ、オーストラリアではこういう場所は珍しくありません。

 

あ、ちょっとあの店で新聞買って来るわ。

と言ってお義母さんが入っていった店…、

すごいレトロなんですけど!!

中はこんな感じ。お義母さんは、こういう地元のお店で店員さんとおしゃべりして情報をよくゲットしてます。

他にもポツリポツリとレトロな雰囲気の建物が建っています。昔の建物って、だいたいサンドストーンが使われてるんですよね。

これ何屋さんなんでしょうか(^_^;)

個人的にとにかく興味深い建物が色々です。

ウォロンバイ エンディバー博物館

もう時間的に遅かったので閉まってましたが 博物館があります。

Wollombi Endeavour Museum
2896 Wollombi Road, Wollombi NSW 2325
https://www.visitwollombi.com.au

月・水・木 11am – 1.30pm
火 閉館
金 11am – 3pm
土・日 11am – 4pm

この博物館は1866年に建てられたサンドストーンの建物で、1951年まで裁判所として使われた後、1970年まで警察署及びコミュニティホールとして使用され、現在はこの地の歴史を展示した博物館となっています。

ウォロンバイ タバーン

そして、目指すのはジャングルジュースのパブ。

ジャングルジュースのパブは Wollombi Tavern という名前でした。

Wollombi Tavern
2994 Great N Rd, Wollombi NSW 2325
http://www.wollombitavern.com.au

月〜木・日 10am – 8pm〜
金・土 10am – 10pm〜

店内は落ち着いた雰囲気で素敵ですが、外の席も良い感じです。

地元の人と思われる団体さんが盛り上がってました。

満足です♡

夕食は…

さて、ウォロンバイでも食事が出来るのですが、私たちは車でセスノックの中心部まで出て、チャイニーズレストランで夕食を取りました。ウォロンバイからセスノックまで約30km、車で30分くらいです。

シドニー市内のチャイニーズレストランは中国人スタッフが当たり前ですが、ここでは金髪の白人男性がウエイターをしていてちょっと少し不思議な感じ。

ちなみに行ったのは Mango Duck Master Chef というレストラン。おいしかったですよ〜。

道路

次の日はラグーナ (Laguna) という村にも行ったのですが、そちらはまた別に書くとして、シドニーへの帰り道の事を書きます。

上の写真は、ある山道に続く道路の手前に置かれたポストたち。この辺の住民は結構な山奥に住んでいたりするのでポストがまとめて置いてあるのですが、それぞれ個性的で面白かったです。

たまに突然現れるアート。パートナーが「ほらEri、写真!」ってわざわざ止まってくれたので、撮ってみました。

今は舗装されているこの長い道路ですが、ここがかつて19世紀の囚人たちが10年以上かけて作った道です。

しばらく車を走らせていると、今度は囚人たちの作った排水溝の跡が。

Murray’s Run Culvert
Cnr Great North Road and George Downes Drive, Bucketty NSW 2250

途中で新鮮な野菜を売る無人販売や小さな八百屋をポツンポツンと見かけて、スポーツカーの狭い後部座席が更にギュウギュウになりました。

おわりに

ウォロンバイは観光地と言ってしまうにはとても小さくローカル色も強いですが、それが独特の雰囲気を持っていて味わい深い場所です。

ハンターバレー方面に行く際は、ちょっとここで足を止めてみるのもおすすめですよ。

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Acknowledgement to Country

This website would like to acknowledge Gadigal peoples of the Eora nations, Aboriginal and Torres Strait Islander people, the traditional custodians of this land and pay our respects to Elders both past and present.このウェブサイトは伝統的な土地の所有者であるエオラ、ガディガルの人々を含むアボリジナルおよびトレス海峡諸島の人々、そして過去と現在の長老に敬意を表します。