オーストラリアのクリスマスは真夏なので、バーベキューをしたりビーチでのんびり過ごしたりと夏気分満載。寒い冬のクリスマスに慣れ親しんで来た人には不思議な感覚でしょう。
実際「何年いても夏のクリスマスは慣れない」「すごく違和感がある」という人も少なからず存在します。
でも、なんとオーストラリアでは真冬の7月にもクリスマスを祝う “クリスマスインジュライ (Christmas in July)” というイベントがあるんです。
つまり、クリスマスが1年に2度やって来るという事です!面白くないですか?
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クリスマスが2度って⁉︎
ボンダイビーチ (シドニー) の夏のクリスマス
本来12月25日のクリスマスはオーストラリア人にとって大きなイベントで、家族で過ごす大切な日。クリスマス前後はホリデーになり、当日はほとんどのお店が閉まります。
→ オーストラリアの真夏のクリスマスはどう過ごしてる?
対して7月のクリスマスは祝日でも何でもなく、ちょっとしたお遊び感覚です。ちょこちょこイベントはやっているものの、そんなに大々的にやっているというわけではないので、知らない人は知らないかもしれません。
南半球でも冬のクリスマスを楽しみたい!
オーストラリアのサンタクロースはサーフィンをしながらやって来る!…なんていう話もありますが、基本的にサンタクロースはソリに乗って雪の中を走るのが普通ですよね。
そして、寒い日に暖炉に当たりながら、ローストチキンや暖かいご飯を食べて…。
そんな寒い冬のクリスマスを体験したいオーストラリア人は一定数いるようです。まあ、気持ちは何となく分かりますよね。
冬のクリスマスにかこつけてパーティが出来る!という人も多いと思いますが (笑)、寒い冬をを乗り切る景気付けも必要かもしれませんし、ちょうどタックスリターンの申請が終わって税金が戻って来る頃ですしね。
→ オーストラリアの冬の楽しみ方10個見つけた!
ブルーマウンテンズから始まった冬のクリスマス
冬にクリスマスを祝うクリスマスインジュライが始まったのは1980年だそうなので、意外に新しいイベントです。
あるアイルランド出身の男性がシドニー中心部から車で約2時間ほど走らせたブルーマウンテンズに宿泊していた時に、降る雪を見て故郷が懐かしくなり、滞在先のホテルにクリスマスの食事をお願いしたのが始まりなんだそう。
それに対応してくれるホテルもすごいですが、ともかく、それからこのクリスマスインジュライのイベントは少しずつオーストラリア中に広がっていったようです。
個人的にはもうちょっと夏のクリスマスをアッピールしても良いと思ってる
ちなみに、これは全くの余談で私の個人的な夏のクリスマスについての見解なのですが、オーストラリアのクリスマスは時々往生際が悪い気がします。
と言うのも、オーストラリアは夏なのに冬のモチーフが多過ぎではないじゃと。
例えばクリスマスカードを見てもらえば分かると思うのですが、売られているのは圧倒的に雪が書かれてるような北半球バージョンなんです。オーストラリアの夏っぽいクリスマスカードをもっと売れば絶対に観光客にウケると思うんですけど、実際は少しだけしかないんですよね。
昔、ゴールドコーストのサーフショップにあった夏バージョンのツリーはハイビスカスにヒトデの星がとてもかわいかったし、みんなこれくらい夏アッピールしても良いと思うんですけどねー。
去年のクリスマス時期にロックスに設置されてたロックスの町のミニチュア。雪が降るようになってます。
まあ、クリスマスの起源は北半球ですし、オーストラリアにはイギリスを始めとする北半球にルーツを持つ人も多いですから、寒い冬のクリスマスに強い愛着があるのは仕方ないかもしれませんね。
という事で、7月は冬のクリスマスを味わえる絶好の機会です。
どこでイベントをするの?
クリスマスインジュライはだいたい7月中旬頃の土曜日あたりが多い印象ですが、特に日付は決まっていません。
レストランでクリスマスランチメニューをやってるところがあったり、学校などでパーティが行われたり…。
私が初めてこのイベントを知ったのは、当時通っていたビジネスのビザ取り学校で招待された時です。学校に関係ない友達を誘ってもOKで、無料だったし太っ腹〜と思いましたよね。
うちのパートナーが所属しているゴルフクラブでも、毎年7月に有料のクリスマスディナーを開催しています。1度行きましたが、クリスマスツリーやディスプレイが飾られてムードばっちりでしたよ!
こういうイベントはあまり大々的には宣伝していないかもしれませんが、探せば色々出てくると思います。
そこそこ有名なクリスマスインジュライのイベントをやっている場所は、いくつかあります。
ブルーマウンテンズのユールフェスト
先ほど紹介したクリスマスインジュライが始まったと言われるブルーマウンテンズでは、毎年6月〜8月にユールフェスト (Yulefest) が行われています。ユールフェストとは、クリスマスのお祭りという意味です。
クリスマスイルミネーションやキャロルを楽しんだり、暖炉の前でクリスマスターキーなどの食事を楽しんだり、宿泊パッケージも用意されているようです。
ジェノラン・ケーブのサンタのイベントは楽しそうですけど、ちょっと寒そうですね。
ちなみにうちのパートナーは、冬のブルーマウンテンズへの車の運転は地面が凍って危ないからと言って近付きません…。なので、車で行く場合は十分にお気を付けください。
ロックスのクリスマスインジュライ・マーケット
シドニーの人気観光地ロックス (The Rocks) でも、7月中旬頃にクリスマスインジュライ・マーケットが開催されます。(2020年はキャンセルになったようです)
上の写真は2018年の様子です。フランス革命記念日 バスティーユ フェスティバル (Bastille Festival Sydney ) の一環で、フランスをイメージしたクリスマスマーケットが開かれました。
フランスから取り寄せたという木製シャレーのお店が12店舗、売られていたのはスイーツ、クリスマスオーナメント、お茶などなど。
フランス国旗のライトアップもありました
スレドボリゾート
スレドボ (Thredbo) は、ニューサウスウェールズ州のスキーでも有名な雪が降る地域です。ここでは冬のイベントが盛りだくさんで、サンタさんが一緒に記念撮影してくれるサービスもあるのだそう。(2020年はやってないかもしれません)
ソブリンヒル・ウィンターワンダーライト
ビクトリア州のバララットにある、1950年代にゴールドラッシュで賑わった当時の町の様子を再現したソブリンヒル (Sovereign Hill)では、6月末〜7月末まで建物がライトアップされ、フェイクの雪も降るようです。
19世紀の町がライトアップされるというのは変な感じではありますが、子供向けのイベントも色々あって楽しそうです。(こちらも2020年はクローズしてるようです)
その他のイベント 2020年
他にもちょこちょこ小さなイベントをやっている地域もあるので調べてみてください。一応大まかなリンクは載せておきます。あと、ダーウィンなどの一年中暖かい地域ではやってないようですね、やっぱり。
https://www.finder.com.au/christmas-in-july-in-australia
とはいえ、2020年は新型コロナウイルスの影響で中止になってしまったイベントが多いです。
それなら、気の知れた人たちと一緒に個人でささやかなクリスマスパーティーをするのも良いかもしれませんね。本当のクリスマスは家族の日ですが、冬のクリスマスは恋人とでも友人とでも何でも自由。日本風にデコレーションケーキを食べても良いかも⁉︎
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おわりに
オーストラリアにはガイドブックにはあまり載っていないイベントもちょこちょこあって面白いです。
冬には冬なりの楽しみ方で、寒い季節を乗り越えましょう!