ネッド・ケリーの最後の地グレンロワン

ビクトリア州メルボルンから東北へ約340km 行った場所にグレンロワン (Glenrowan)という人口約千人ほどの小さな町があります。

この町には19世紀に実在したブッシュレンジャー、ネッド・ケリー (Ned Kelly) の巨大な像が建っていて、彼にまつわるミュージアムやお店など、至る所がネッド・ケリーだらけです。

というのも、このグレンロワンが彼の最後の地だったからなんです。

 

ネット・ケリーゆかりの地

まず、町の看板からもうネッド ・ケリー。これは、ネッド・ケリーシリーズを描いた事で有名なシドニー・ノーラン (Sidney Nolan) の絵です。

2013年当時、パートナーがここに連れて来てくれたものの、私は「ネッド・ケリーって誰?」という状態でした。だって、日本ではほとんど知られていないですし、日本のガイドブックにも載ってませんでしたからね。

けれど、オーストラリアでは彼の事を知らない人がいないくらい有名で、多くの小説や映画の題材にもなっている人物です。

ギャングでありながら未だに人気があるのは、権力者が幅をきかせていた時代に民衆の代弁者として抵抗したからでしょう。オーストラリア人の反骨精神や平等意識がよく現れていると思います。

1880年にネッド・ケリーはこのグレンロワンで警察と戦い捕らえられ、彼の最後の地となってしまいましたが、現在まで彼ゆかりの地として観光化されています。

ネッド ・ケリーの人生について、もう少し詳しく知りたければ、別記事にまとめていますのでどうぞ。
ブッシュレンジャー ネッド・ケリーの人生

巨大なネッド・ケリー

いちばんの見どころは、やっぱり巨大なネッド・ケリー像です。

(Photo taken: December 2013)

The Big Ned Kelly Statue
Gladstone St & Kate Street, Glenrowan VIC 3675

1992年に建てられた6mの像は、実際に人間が横に並ぶと大きさがよく分かりますよね。記念撮影で絶対に欠かせないポイントです。

ネッド・ケリーだらけ

私が驚いたのは、どこもかしこも本当にネッド・ケリーだらけだった事。

ミュージアムにも入ったのですが、この時ネッド・ケリーの事をほとんど知らなかったので、写真を撮ってなかったのが悔やまれます。

お土産屋さんもネッド・ケリー

お土産屋さんもグッズがネッド・ケリー一色です。

ぬいぐるみなども。

ダンパーの食べれるレストラン

そして近くにあったカフェでは、昔ながらのオーストラリアの食事が出来ます。

Billy Tea Rooms
39 Gladstone St, Glenrowan VIC 3675

ビリーティーというのは缶で沸かした紅茶の事で、当時のアウトバックではよく作られていました。

それにダンパー (Damper) も、この時初めて食べたんですよね。ダンパーは、昔アウトバックで作られていた発酵させないパンの事。
スワッグマンも食べたダンパーとビリーティ

こんな感じのお店。

やっぱりここにもネッド・ケリー。

ネット・ケリーをめぐる旅

ここまでで何回 “ネッド・ケリー” と書いたでしょうか(笑)でも彼の軌跡を辿れるのは、何もグレンロワンだけではありません。

メルボルンのビクトリア州立図書館には、ネッド・ケリーが付けていたと言われる本物の鎧が展示されていますし (2019年にはなくなってました)、同じくメルボルンの旧メルボルン監獄も彼が処刑された場所です。

メルボルンの State Library Victoria にて

他にもビクトリア州を巡る Ned Kelly Touring Route があるので、興味があればそれを巡ってみるのも楽しいと思います。

Ned Kelly Touring Route
https://nedkellytouringroute.com.au/

映画や番組も

それから、ヒース・レジャーやミック・ジャガーなど、今まで多くの人たちがネッド・ケリーを演じています。実際の歴史的事実は謎のところもあり、解釈が色々あるので観比べてみるのも面白いかもしれませんね。
オーストラリアの映画レビューの一覧

(https://www.historychannel.com.au/より)

ちなみに、この記事を書いていたすぐ後に Foxtel という有料チャンネルでネッド・ケリーのドキュメンタリーシリーズが始まったので、びっくり。

番組では、実際に何が起こったのか事実関係を今の技術などを使って検証したり、ネッド・ケリーが殺めてしまった警官のひ孫とネット・ケリーの子孫が対面するという事をしてました。

そう、伝説扱いする人もいますが、これは実際にあったリアルな話なんですよね…。

おわりに

小さい町ですが、この町にちょっとよってみるのも良いかもしれません。

私はゆかりの地巡りをいつかしてみたいです!

>Acknowledgement to Country

Acknowledgement to Country

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