近頃オーストラリアでは日系企業の進出が増えて来ている印象がありますが、2019年11月にはサントリーの缶コーヒーボス (Boss) が「How Japan Can」というキャッチコピーでオーストラリアとニュージーランドの発売が開始されました。
今までオーストラリアで売られているコーヒーはプラスチックボトルや紙パックばかりだったので、コーヒー大国のオーストラリアで、この缶コーヒーはどれくらい受け入れられるのでしょうか。
これからちょっと楽しみではあります。
缶コーヒーボスが販売開始!?
Suntory BOSS Coffee のインスタグラムはこちら
キャッチコピーの「How Japan Can」は、Can (缶) と Can (出来る) のダジャレです (笑) 日本の缶コーヒーの中でも売り上げが No.1というのもアッピールポイントになっています。
でも、ポスターやコマーシャルは海外在住日本人としては、複雑な気持ちになってしまうかも…?
オーストラリアのコマーシャル
こちらがオーストラリアのコマーシャルです。
ちょっとウケません?私はこれ見て爆笑してしまいました。
何で仕事のシーンや満員電車?と思ったら、缶コーヒーが日本の労働者の燃料となっているという事を表しているんだそうですよ。
オーストラリアのバスやバス停、看板などにもデカデカと宣伝されてたらしいのですが、結局私は見ないままで残念。
※ 興味があれば https://www.lbbonline.com/ から写真が見れます。
オーストラリアバージョンはおじさんがパイプをくわえていない!
上の写真は手前が日本バージョン、奥の2缶がオーストラリアバージョンですが、気付きました?
オーストラリアで販売されるバージョンはおじさんがパイプをくわえていないんです。
これは、喫煙者に厳しいオーストラリアではタバコに関する広告も禁止だからなのですが、なんだか間違い探しみたいですね。
アメリカの Boss https://www.bosscoffeeusa.com/
ちなみに、アメリカバージョンはちゃんとパイプくわえてます。という事で、オーストラリアバージョンはレアなのではないでしょうか? (笑)
けど、オーストラリアで販売されているのは、今のところアイス専用のロングブラックとラテの2種類だけなのですが、アメリカではバニラ味があるんですねー。
せっかくなので、日本のバージョンと飲み比べてみました
とは言え、もともと日系のお店に行けば、オーストラリアでも普通に日本バージョンの缶コーヒーも入手出来てました。(高いですが)
という事で、せっかくなので日本とオーストラリアのバージョンを飲み比べてみようかと。
…と言っても、比べるならブラックコーヒーにすれば良かったものの、「北海道生クリーム & 厳選牛乳」が入っているカフェオレの方がおいしそうで、ついそちらを購入。なので、あまり比較にならないかもしれませんけど。
まあ、とりあえず飲んでみましょう。
ラテを飲んだ感想
…んー。
あれれ⁇ なんか、オーストラリアバージョンのラテは甘さ控えめと言うか、味が薄い気が…。
日本のバージョンの方は想像した通りもう少し甘さはありましたが、やっぱり薄いような…。缶コーヒーってこんなに薄かったんですっけ?
もしかしたら、オーストラリアのコーヒーが濃厚なので、そちらに慣れすぎて薄く感じてしまうのかもしれません。多分、日本と味は変わらないと思いますが。
オーストラリアにも色んな種類のコーヒーが売られています
でも!よく考えてみたら、私が日本で缶コーヒーを飲む時はだいたいホットだったので、電子レンジで温めてみました。
そしたら「ああ、これこれ」とホッとする懐かしい味に。これ、オーストラリアではアイスコーヒーで飲むものとして売られていますが、個人的には温めた方がおいしい気がします。
というか、寒い日に自動販売機の前で白い息を吐きながらホットコーヒーを飲んでいた頃の記憶が蘇って来たので、懐かしかったです。
ロングブラックを飲んだ感想
一方、ロングブラックの方は、缶を開けた瞬間からコーヒーの良い匂いがフワッとして、すごく楽しめました。
甘味も何もない純粋な大人の味のコーヒーという感じで、これはまた飲みたいと思わせられます。
バニララテを飲んだ感想
2020年10月頃に発売されたバニララテも飲んでみましたよー!
バニラなので甘いのかな?と思いきや、意外とコーヒーの苦味も強くておいしかったです。もしかしたら、これがいちばん好きかも…。
そもそもラテではなくカフェオレでは?
そもそもこのコーヒー、オーストラリアに合わせて “ラテ” と書かれてますが、本当は “カフェオレ” ですよね?
- カフェラテ
イタリアのエスプレッソをベースにしたミルクコーヒー - カフェオレ
フランスのドリップコーヒーをベースにしたミルクコーヒー
この缶にも熱いお湯でコーヒーを作って急激に冷やす事で高品質の香りや味を閉じ込めるフラッシュブリューという方法で作られているのだと説明されています。
オーストラリアはエスプレッソ式コーヒーが飲まれているので、まあ、分かりやすく名前も合わせる必要があったんでしょうね。
栄養成分表示の仕方も日本と違う
では、エネルギーはどのくらいあるのでしょうか。こちらも比較してみました。
ロングブラック 8.4kJ (2kcal / 100ml)
バニララテ 159kJ (38kcal / 100ml)
バニララテが圧倒的にカロリー高いですね。
日本の栄養成分表示は “kcal” で表記されますが、オーストラリアでは “KJ” が一般的なので、比べるには計算しないといけません。
1kcal = 4.184 KJ で計算すると、これ↓が日本バージョンのエネルギー。やっぱりオーストラリアよりもちょっと高めです。
ちなみに、ステッカーを剥がして元の栄養成分表示を見てみると、“100mlあたり” の栄養成分ではなく “100gあたり” で書かれています。
これは、日本の缶コーヒーは温めたり冷やしたりする事が前提なので、温度によって体積が変わってしまうからグラム表記なんですって。
缶コーヒーは日本の発明品!
日本の自動販売機の多さは世界一というのは有名で、私も昔はよく話のネタにしたものです。
缶コーヒーボスの販売は1992年からですが、世界初の缶コーヒー第1号は1965年だったそう。島根県の喫茶店オーナーだった三浦義武さんが “ミラ・コーヒー” という缶コーヒーを開発したのが最初で、それはわずか3年ほどしか販売されなかった幻の缶コーヒーになりました。1969年には UCCコーヒーが販売開始しています。
そう言えば UCCコーヒーってレトロな雰囲気ですよね。
ネット上で詳しいエピソードを見付けられなかったのでうろ覚えですが、温かい缶コーヒーは意外に商品化するのが難しかったそうで、かなり試行錯誤が繰り返されたと聞いた記憶があります。
ボスおじさんの正体は?
ちなみにボスのシンボルであるおじさんは、人生の甘みも苦味も知り尽くした「働く男の相棒」を表現した架空の人物だそうです。面白かったので、それについてのリンクも載せておきますね。
シドニーで日本の缶コーヒーを買える場所
最後に、シドニーで日本の缶コーヒーが買える場所を紹介して終わります。
シティの大きなスーパーマーケット Woolworths の裏手に『コンビニ8』という日本のコンビニがあるのですが、そこでは日本とオーストラリアのバージョン両方とも売ってました。
同じくシティのリージェントプレイスにある日式の自動販売機にも。
ここに行ったのが、新型コロナウィルスの蔓延が騒がれる直前で、日本バージョンを1本ゲットしておいて良かったです。こうしてブログが書けましたから。
おわりに
最近本当に目まぐるしいくらい新しい商品が発売されるのを目にする機会が増え、アジア系の商品も一気に増えた気がします。
今後の缶コーヒーボスも注意してみておこうと思います!
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