オーストラリアで必需品の日焼け止め、どんな風に選ぶ?

オーストラリアの紫外線は日本の5倍〜7倍強いと言われています。

実際に直射日光に当たってみるとその強さを実感すると思いますが、晴れた日の日差しは肌に刺さるように痛くて、ジリジリと皮膚が焼ける音が聞こえて来そうなくらいです。だから、油断していたらあっという間に真っ赤になってしまいます。

日本の感覚で過ごしてしまい痛くて泣いている人を毎年見ているので、長時間外に出る時はしっかりと日焼け止めを塗ってください!

という事で、この記事ではオーストラリアで使う日焼け止めはどれが良いのかを詳しく調べました。どうしても成分など小難しい話が多くなりますが、選ぶ際の参考になれば良いなと思います。

オーストラリアの日焼け止めってどう?

Sunscreen

日焼け止めクリームは英語でサンスクリーン (Sunscreen) と言い、普通にオーストラリア のスーパーマーケットや薬局などで売っています。種類もウォータープルーフ、スプレー式、ポンプ式など豊富です。

10年くらい前までオーストラリアでは SPF30 以上の日焼け止めを見る事はありませんでしたが、最近は SPF50もよく見掛けるようになりました。

SPF とか+とかって何?

最初に基本的な話をしておくと、日焼け止めを購入する時にまず多くの人が注目するのが “SPF30+” などと書かれている表示ではないでしょうか。

何となく「この数字が高ければ高いほど効果が高くて安心じゃない?」と思いがちですが、これはSPF値 (Sun Protection Facto) という日焼け止め効果の持続時間を表す数値で、つまりどのくらいこまめに塗り直すかの目安です。

肌が焼ける時間は人によって個人差がありますが、だいたい15分〜25分の間と言われています。

肌が焼ける時間が【SPF1】として、SPF30は日焼けの影響を30倍に遅らせる事が出来るという意味なので、もし日焼けするのに20分かかる人なら20×30で600時間、つまり10時間影響を遅らせる事が出来るという意味です。

ただ、SPF値が高いものを塗ってそのまま放置するよりは低くてもこまめに塗る直した方がより紫外線予防が出来るため、オーストラリアでは SPF に関わらず、太陽に当たる20分前には日焼け止めを塗って2時間ごとに塗り直す事が推奨されています。

そして、SPF値の横に+や++というプラスマークは PA (Protection grade of UVA) と呼ばれ、これが紫外線A波の強さからどれくらい守られるかの目安です。

SPF = 日焼け止め効果の持続時間
PA = 紫外線から守られる効果

紫外線は種類によって、私たちの体に及ぼす影響も違います。

紫外線には3種類がある

紫外線は、波長の長さによってA波 (UVA)、B波 (UVB)、C波 (UVC) と分けられ、日焼け止めはその中でもA波とB波から守ってくれる効果があります。

A波 … 紫外線の90%以上を占めるA波は、波長が長いのでガラスも透過して肌の奥の真皮まで届き、コラーゲンなどを傷付けシワやたるみなどの老化の原因を作ります。これを防いでくれるのが PA の+です。
B波 … 波長が短いB波は表皮に影響を与え、肌を赤く炎症させたり、過剰なメラニン色素を作り出しシミやくすみの原因になります。このB波は全体の紫外線総量で見ると10%にも満たないものの、人体に与える影響はA波よりも有害なんだそうで、皮膚がんなどの原因になるとも。このB波から守ってくれるのがSPFの数値なんですね。
C波 … C波が最も波長が短く極めて危険なのですが、オゾン層によって吸収され地上まで届く事はないとされています。…が、オーストラリア上空にはオゾンホールがあると言われてますよね。近年その危険性が危惧されていますが、日焼け止めでは対策出来ないようです。

SPFもPAも数値が高ければ高いほど良いかというとそうでもなく、数値が高いほど肌には負担がかかりますし、どうしても日焼け止めの成分には紫外線吸収剤や紫外線散乱剤を入れる必要があり、発がん性物質が入っているというリスクもあります。

あとは、帽子やサングラス、長袖なども上手く利用すると良いですよね。

→ 皮膚ガン発症率の高いオーストラリアと私の日焼け体験

日焼け止めは2タイプに分類される

Sky

オーストラリアの日焼け止めは、日本のものと比べると多少ベタつきがあり白さが残りやすいものが多いのですが、これは日焼け止めのタイプが違うからです。

日焼け止めには紫外線吸収タイプ紫外線散乱タイプの2種類があり、日本は紫外線を吸収して肌に浸透するのを防ぐタイプが主流なのに対し、オーストラリアは紫外線を跳ね返す紫外線散乱タイプが主流だと言われています。が、あくまでも主流なだけで、紫外線吸収タイプも多く売られています。

紫外線吸収タイプと紫外線散乱タイプはどう違う?

紫外線吸収タイプは、サラッとした使い心地で日焼け止め効果の持続時間 (SPF) が長いのが特徴ですが、紫外線を吸収して化学反応でエネルギーを放出して肌を守るので肌への負担は大きめです。

紫外線散乱タイプは紫外線を跳ね返すので敏感肌や乾燥肌の人にも優しいのですが、代わりに白さが残るようなべとつき感があり、汗にも弱いという性質があります。

どちらが良いかは個人の判断になりますが、海に入るなら海洋生物にダメージを与えない日焼け止めを考慮したり、防腐剤や界面活性剤などの添加物などには注意しておいた方が良いと思います。

成分について

紫外線散乱タイプの主な成分は、粘土や金属から作られている酸化チタン (Titanium oxide) 酸化亜鉛 (Zinc oxide) などで、ファンデーションなどにも使われ紫外線吸収タイプに比べると肌に優しいです。

最近は使用感をよくするために粒子を細かくナノ化した製品も販売されていますが、粒子が細かすぎて体内に浸透して蓄積される懸念の声もあります。

オーストラリアでよく使われる紫外線吸収タイプの成分は以下の通りです。

Bemotrizinol (ベモトリジノール)ベモトリジノールは、皮膚へあまり吸収されないので刺激がほとんどなく、A波もB波も吸収するして効果が持続する日焼け止めの成分として、最近注目を浴びています。
Octocrylene (オクトクリレン)香料として様々な化粧品にも使われているオクトクリレンは、A波とB波を吸収する効果も認められています。刺激性も少なく、非アレルギー性であると考えられている成分で、化粧品などの退色や変色防止にもよく使われているようです。
Butyl methoxy dibenzoylmethane (ブチルメトキシジベンゾイルメタン)この成分は紫外線を吸収し、ダメージの少ない熱に変換する働きがあり、まれにアレルギー性皮膚炎を起こす場合があると言われています。
Homosalate (ホモサレート)ホモサラートはサリチル酸塩の一種でありアレルギーが起こるのは稀と言われています。紫外線をあまり吸収しないので、他の日焼け止め成分と合わせて使用されます。
Octyl salicylate (サリチル酸オクチル)紫外線の吸収作用はホモサラートと似ていますが、サリチル酸オクチルは植物にも含まれている化学物質であり、一般的には鎮痛剤の錠剤に使用されたりします。
4-Methylbenzylidene camphor (4-メチルベンジリデンカンファー)4-MBC とも言われる4-メチルベンジリデンカンファーは、エストロゲン効果による影響があるのではないかと物議を醸し出している成分ですが、ヨーロッパでは体に影響を及ぼすにはその10万倍強力である必要があるので安全だと主張しています。アメリカや日本では使われていません。
Methylene bis-benzo-triazolyl-tetramethyl-butylphenol (メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール)この成分は紫外線A波とB波両方を吸収し、他の紫外線吸収成分を安定させるという広範囲に渡る効果があります。

※ こちらは Sunscreen Ingredients Explained というウェブサイトを参考にしています。

オーストラリアの日焼け止めは、医療製品管理局 (Therapeutic Goods Administration) によって承認された成分が入っているものしか売れないことになっていて、日本とは使われる成分が異なる場合もあるようです。

日本だと化粧品成分辞典というサイトがあるので、そちらで調べると良いかもしれませんが、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸 (Diethylamino hydroxybenzoyl hexyl benzoate)、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル (Ethylhexyl Methoxycinnamate)、3-オキシベンゾン (3-Benzophenone) などの成分に安全性の懸念があると言われているようですね。

珊瑚に優しい日焼け止めは体にも優しい

オーストラリアには世界遺産にも登録されている世界最大の珊瑚礁がある事でも知られていて、それは素晴らしい体験が出来ます。そんな珊瑚礁を守るために、日焼け止めにも注意しておきたいもの。

珊瑚や海洋生物にダメージを与えると言われている成分は、オキシベンゾン (Oxybenzone, Benzophenone-3, BP-3)オクチノキサート (Octinoxate) もしくはメトキシケイヒ酸オクチル (Octyl methoxycinnamate) が特に良くないと言われていますが、ブチルパラベン (Butylparaben)4-メチルベンジリデンカンファー (4-methylbenzylidene camphor) も良くないとの事です。

(参考: REEF SAFE SUNSCREENS / CORAL FRIENDLY SUNSCREENS)

この成分が入った日焼け止めをつけて海に入ると化学物質が水中に溶け出し、珊瑚の繁殖と成長のサイクルを妨げ最終的には白化に繋がると言われていて、世界ではこの成分が入った日焼け止めの製造を中止する動きもあります。

紫外線散乱剤の入ったミネラル成分の日焼け止めでも、ナノ化された粒子の細かくないものを使用するのが良いと思います。海に入っていなくても、シャワーを浴びると下水に流される場合もあるので気を付けたいですよね。

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手持ちの日焼け止めを調べてみよう

Sunscreen

という事で、うちにある日焼け止めの成分を調べてみました。パートナーはスーパーマーケットでも売っているスプレータイプを使っていて、私はヘルスショップでちょっと良い日焼け止めを持っています。

えっと、どちらも紫外線吸収タイプですね!

あら、パートナーのは、Butyl methoxy dibenzoylmethane、Octyl salicylate、4-Methylbenzylidene camphor、Octocrylene、Bemotrizinol というオーストラリアでよく使われている成分がほとんど入っていて、Octyl methoxycinnamate も入ってます。なるほど〜。

私のは紫外線から守る高い効果と敏感肌にも優しいローションという事で買いました。香料や防腐剤 (パラベン) は入っておらず、4-Methylbenzylidene camphor、Butyl methoxy dibenzoylmethane、Octocrylene で構成されているようです。

ああ、やっぱり成分を見るのって大切ですね。

うーん、おすすめの商品はまた詳しく調べて、後日別記事でまた紹介したいと思います。

 

上級者編?

意外に思うかもしれませんが、天然のアーモンドオイルやホホバオイルなどオイル系にも紫外線予防効果があるものがあり、最近ではラズベリーシードオイルキャロットシードオイルなどが注目されているようです。

どこかの国ではそういうものを塗って日焼け対策している人もいるのだとか。ここら辺はまだ私も研究の余地ありです。

Aroma Sunscreen

あと昔、日本人向けのアロマワークショップで日焼け止めを手作りした事があります。あの時は酸化亜鉛の入ったクリーム基材に、ホホバオイルと日焼け防止作用のある精油を混ぜて作ったような… (ちゃんと SPF30+あると言ってました)。他にも日焼けジェルやローションを作ったので、素人には入手しにくい材料だな…という記憶があるのですが、どうなんでしょうね。

シドニーにそういうアロマスクールがあるので、クラフトワークショップに参加するのも良いかもしれないですね。

おわりに

…とまあ、太陽光を悪者のように書いて来ましたが、私たちが生きる上で大切なビタミンDの生成を担っている側面もあり、健康促進に一躍買っている事も付け加えておきます。

日光を浴びる時間が少ない人はガンになるリスクが上がるというデータもあるんだそうですよ。

とにかくオーストラリアの日差しはとても強く、焼きすぎると本当に痛くて辛いです。出かける時はしっかりと日焼け対策をして、上手に日焼け止めと付き合っていきたいですね!