オーストラリアでは、もともと現金を持ち歩かずカード払いをする人がとても多かったのですが、2020年の新型コロナウィルスの蔓延以降、ますますキャッシュレスの流れになっています。
イベント、博物館、飲食店など、現金を受け付けてもらえないことも増えてきました。
だからオーストラリアに滞在する際は必ずクレジットカードは必須。(主流なのは VISA や MASTER、AMEX はお店によります)
ですが、その逆に時々現金以外は使えなかったり、お買い上げ金額がミニマムに達しないと手数料を取られたりすることもあるので、やはり両方持っておくのが良いと思います。
それに、オーストラリアの紙幣はカラフルで、最先端の技術が施されて言うので、じっくり手にとてもみて欲しいです。
オーストラリアの紙幣は破れない⁉︎
まるでおもちゃみたいと言う人もいるオーストラリア紙幣、実はポリマーというプラスチック素材なんです!
このポリマー素材の紙幣は80年代にオーストラリアで開発され、現在は多くの国でこの紙幣が採用されるようになっています。
水に濡れても丈夫なポリマーの紙幣は製造コストは紙よりもかかるみたいですが、マリーンスポーツが盛んなオーストラリアのような国や、暑くて汗をかいたりスコールにふられたりする国では重宝するようです。
だから、オーストラリア紙幣は手で破ろうとしても簡単には破れません。間違ってポケットに入れたまま洗濯しても大丈夫。
ただ、濡れている状態だと破れやすいようです。
海で遊んでいた私の友人が、ポケットに入っていたお札を出して「オーストラリアのお札は破れないんだよ!」と破る真似をしたら、ビリッといってしまいましたから (笑)
でも丈夫なのは確かですね。
最先端の技術を駆使した紙幣
それまでの紙幣
新しくなった紙幣
1901年にオーストラリアがイギリスの植民地から連邦国へと独立して以来、オーストラリアドル紙幣は何度かデザインを変えてきましたが、2016年からは『次世代紙幣プログラム (next generation banknote program)』と称して、新しい紙幣が次々とリリースされました。
2016年9月11日に$5札、2017年9月20日には$10札、2018年10月に$50札、2019年10月に$20札、そして2020年10月に$100札が新しいデザインで発行され、これで全ての紙幣のリニューアルが終わっています。
初めは不評の声もあったようですが、すっかり浸透したと思います。何よりも、技術とアイディアがすごいんです。
ポイント ① 紙幣には偽造防止対策で裏表に複数のホログラムが付いていて、角度によって色が変わったり透かしが見えたり鳥が羽ばたいて見えたりします。(羽ばたいて見えるかは微妙ですが)
ポイント ② 紙幣に凹凸が付いていて、視覚が不自由な人にも分かりやすく設計されています。
ぽこっとした凹凸部分を触ると、目の見えない人でも分かる仕組みになってます。すごいですよね。
さて、せっかくなので、紙幣に載っている人たちは誰なのかも知っておくと良いかもしれません。
紙幣に載っている人物は⁉︎
これがオーストラリア紙幣です。写真は新旧混じってしまってすみません。でも載っている人物は変わりません。
5ドル札
エリザベス2世 (Queen Elizabeth II)
オーストラリアは英連邦国なので、君主もイギリスの女王 (国王) になります。と言うことで、イギリスのルールに従い、いちばん小さい金額の紙幣にはエリザベス2世の肖像が描かれています。
※ 2022年にエリザベス女王が亡くなってから、その後のデザインはまだ決まっていません。(2023年)
キャンベラの国会議事堂 (Parliament House in Canberra)
10ドル札
アンドリュー・バートン・バンジョー・パターソン (AB ‘Banjo’ Paterson 1864–1941)
彼はジャーナリストであり詩人で作家。特にオーストラリアの第2の国詩とも言われる “ワルチング・マチルダ” の作詞者として有名です。
ダム・マリーギルモア (Dame Mary Gilmore 1865–1962)
詩人で作家。女性の人権やアボリジニの福祉、囚人の扱いなど社会的弱者に多くの貢献をした人です。
20ドル札
マリー・ライビー (Mary Reibey 1777–1855)
1972年、流刑者としてオーストラリアに来た後、女性実業家の草分け的存在として富と名声を得た大実業家。
ジョン・フリン (John Flynn 1880–1951)
世界で始めて空港医療サービスであるフライングドクターを設立した牧師で、アウトバックなどの辺境地に飛行機を使って対応するなどの医療制度創始者。
50ドル札
デイビット・ユナイポン (David Unaipon 1872–1967)
先住民アボリジニ初の作家であり発明家です。
エディス・カーワン (Edith Cowan 1861–1932)
西オーストラリア出身のオーストラリア初女性議員で、女性の教育や子供を社会から守る法律など法整備に貢献した女性。
100ドル札
ネリー・メルバ (Nellie Melba 1861–1931)
世界的名声を得た、メルボルン生まれのソプラノオペラ歌手で、ピーチメルバは彼女の名前がついたデザートとして知られています。
ジョン・モナッシュ (John Monash 1865–1931)
オーストラリア陸軍将軍、土木技師、行政官。多彩な才能を発揮し、第一次世界大戦ではアンザック軍の指揮官としてガリポリの戦いにも参戦した人。戦後はオーストラリアの電力供給にも貢献。
おわりに
という事で、いかがだったでしょうか?
紙幣に載っている人たちについては、また機会があれば詳しく突っ込んで調べてみたいと思います。