ランドウィック市のマラバーとマトラビルの間に、ちょこんとチフリー (Chifley) というサバーブがあります。
ここには何があるんだろう?と思ってグーグルマップでチェックしてみたら特に何もなさそうでしたが、実際に行ってみると、やっぱり何もありませんでしたw
しいて言うならチャイニーズのテイクアウェイショップが1軒と、公園があるくらいです。
ですが、地名の由来はオーストラリアの首相の名前からだそうですよ!
チフリーってどんなところ?
「チフリーってどこそれ?」という感じかもしれないので地図で説明すると、シドニー中心部から約13km、ランドウィック市 (City of Randwick) にあります。
ランドウィック市で有名なのは、シドニーの中でも大きな競馬場があるランドウィックやボンダイと並んで名前が出されるビーチで知られるクージー、そしてサーフィンなどでも人気のマルーブラ、「ミッション・インポッシブル」の映画ロケ地にもなったラ・ペルーズなど。
ですが、チフリーはほとんどが住宅街なので、見どころらしいところはない、面積も小さいサバーブです。
歴史や地名の由来
このエリアに初めて家が建てられたのは1825年で、当時はほとんどの土地が国王所有のものだったそう。大恐慌の時に土地がリースされるようになり、少しずつ家が建てられるようになりました。
もともとチフリーはマトラビルの一部だったのですが、1964年に別のサバーブとして分けられています。
1960年代には大規模な公営の住宅地が建設され、当時は小さな部屋も多かったようです。ですが、近年は比較的安く住める土地として注目を集めているため、昔の建物を壊してもっとファミリー層向けの大きい建物に建て替えられることも増えているとのこと。(Wikipedea 情報です)
そんな小さなサバーブですがこの名前の由来は、第二次世界大戦が終結時に16代目のオーストラリア首相になったベン・チフリー (Ben Chifley 1885–1951) です。
そう言えば、シティにも彼の名前が由来のチフリープラザってありましたよね。
ということは、ここが彼の出身地なのかと思いきや、NSW州のバサーストだったので違いました。多分、労働党の関係なんでしょうか。
チフリーには何がある?
Anzac Parade を挟んでマラバー側からみたチフリー
チフリーのほとんどが住宅街だと書きましたが、隣接するマラバーとの境目には Long Bay Correctional Centre という更生施設があり、反対側のマトラビルの境目には Eastern Suburbs Memorial Park というかなり大きな墓地があります。
Long Bay Correctional Centre を背にして Mitchell Street をまっすぐ歩いたら、チフリー唯一の飲食店と思われる『Sunny‘s Takeaway』に着きます。
そう、このサバーブには飲食店が一軒あるだけです。
私がここに来た日はとても暑くて、そろそろ何か冷たい飲み物が飲みたいと思っていたので、この店の存在はとてもありがたかったです。
それは地元の人たちにとっても同じかもしれません。まだ午後4時前でしたが、注文したものを待っているお客さんが2〜3組いて、それなりに繁盛している感じでした。
Sunny‘s Takeaway
ここはチャイニーズ系のレストランで、典型的なチャーハンやヌードルの他に、ハンバーガーなどもあるようです。
53 Mitchell Street, Chifley NSW 2036
日〜木 10am–8.30pm / 金〜土 9.30am–9 pm
中に入ると中国系のおばさんが大声で叫んで出来上がった料理をお客さんに渡していたので、その勢いにちょっとびっくり。
でも冷たい飲み物が詰まった冷蔵庫やアイスクリームなどが置いてあり、砂漠にオアシス的な安堵感がありました。
ふと壁の上の方を見ると、埋め込みの棚のようなところにキリスト関係と思われる像が飾られています。
ちなみにカードでの支払いは出来ないらしく、その場合はカウンターに貼られていた銀行口座番号へ振り込みとのこと。
5ドル以下のドリンク買うだけなのにそれは面倒なので、このご時世ですが、現金を持っていて良かったです。
兎にも角にも、これでひと息!昔こういう状況で熱中症になったトラウマがあるので、ポツンとでもお店があって助かりました。
でも落ち着いたのも束の間、今度はお手洗いに行きたくなってしまいます。
このエリアにはトイレを借りれるパブやレストランがないに等しいのでピンチ!
…でしたが、ちょうどチフリーの西側にある Chifley Sports Reserve に行ってみようと思っていたので、そこにトイレがあるようです。ああ、良かった。
トイレはマラバービーチ沿いの公園にもあったので、こういうところに来たら、行ける時に行っておいた方が良いかもしれませんね。
教訓
- カードだけではなく、現金も持っておいた方が良い。
- トイレはある時にこまめに行っておいた方が安心。
ということで、しばらく南へ歩きます。
道の途中で咲いていたオーストラリアン・ネイティブハイビスカスがきれいでした。久しぶりに見た気がします。
かわいらしい小さな基地やブランコも発見。
チフリーは子供が多いサバーブでもあるらしいですからね。
この途中に Dr Walters Park という公園がありましたが、小さそうだったので今回は寄っていません。
Dr Walters Park
Dr Walters Park にはピクニックエリアやプレイグラウンドがあり、バスケットのゴールなどもあるようです。
公園が出来た1960年代に、感染症の権威としてこのエリアの病院で受刑者を含む多くの患者を長年に診て貢献してきたウォルターズ医師の名前が付けられています。
Chifley Sports Reserve
そして、チフリー・スポーツリザーブに到着しました。
ここはサウスエリアでは最大規模のレクリエーション施設のひとつで、多目的に使われているフィールドの他に、野球の球場2つとスケートパークなどがあります。
お手洗いは右の建物の中
この時は閉まってましたが、キヨスクもあるようですよ。
スケートパーク
この向かい側が Eastern Suburbs Memorial Park の墓地で、そこからはマトラビルです。扉が開いている時は中を通り抜けてマトラビルのポートボタニー側へ抜けることが出来ます。
シドニー最古のアマチュア釣り同好会
ところで、チフリー・スポーツリザーブの手前に South Sydney Amateur Fishing Association の看板があり、気になったので調べてみました。
ここは1978年に設立されたシドニーエリアで最も古く大きいアマチュア釣り同好会のひとつで、大会に参加するためにニューサウスウェルズ州の色んな場所に行ったり、家族向けのイベントを開催したりしてるみたいです。
興味がある人は誰でも会員になれるそうで、毎月第一水曜日に行われる交流会もビジター歓迎らしいですよ。
釣りの写真を見る限りでは全員白人男性ですが、Facebookページに大きな魚を釣っている写真がたくさん載っていて、面白かったです。
一応ウェブサイト貼っておきますね。
おわりに
チフリーには特別「これ!」というものがなかったので、お花の写真まで載せてしまいましたが、地名の由来がオーストラリア首相だったのは意外でした。
それに何より、初めての場所を歩けて楽しかったです。