実は中に入れる!四日市の姉妹港記念碑がある『ポートボタニー (Port Botany)』

「えっ、シドニーのポートボタニーって三重県の四日市港と姉妹関係で、その記念碑まであるんだ⁉︎」

シドニーに長く住んでいても、まだまだ知らないことがたくさんあるものです。

 

シドニー空港も近いポートボタニー (Port Botany) は、国際物流ターミナルと石油などの液体燃料を扱う施設が大半を占めている地域なので、用事がないのにわざわざそこに行く人は少ないでしょう。

私も関係者以外は入っては行けないエリアだと思っていました。

ですが、実はポートボタニーの南側 (フィリップベイ側) は日の出から日没の間なら誰でも入れるようになっていて、そこに姉妹港記念碑もあります。

対岸にはカーネルのビーチやカメイ・ボタニーベイ国立公園も見えて、眺めも良かったですよ!

 

探索日: 2024年2月2日 (土)

ポートボタニーに行こう!

Port Botany

シドニー中心部から約12km、イースタンサバーブのランドウィック市にあるポートボタニーは、ニューサウスウェルズ州で最も大きな国際物流ターミナルと、オーストラリア最大の液体燃料を扱う施設が半島の大半を占めています。

そしてポートボタニーと四日市港が姉妹関係を結んだのは、オーストラリアでは最も早い1968年10月24日のこと。シドニー市が名古屋市と姉妹都市提携したのが1980年なので、かなり早かったんですね。

オーストラリア東部に位置するシドニー港と四日市港は、古くから羊毛の貿易を通じてつながりが深く、その関係から昭和43年(1968)10月24日に姉妹港提携を締結しました。
また、シドニー港では、平成13年(2001)3月に、ボタニー湾を一望できる公園に、両港の友好を記念した展望台が設置されました。

四日市港のキホン | 四日市港管理組合より

 

モリニュークスポイント (Molineaux Point) の展望台にある記念碑は、建築家ティム・ウィリアムズ (Tim Williams) によって設計され、2001年に設置されました。

その時は、四日市から数十名の関係者がシドニーを訪問したそうですよ。

(参考: Molineux Point Lookout | NSW Port)

Port Botany

Eri
Eri
えー!その記念碑、見てみたい‼︎

 

ということで、さっそく行ってみました!

 

シドニー中心部からポートボタニーは車だと30分くらいですが、なければレッドファーンかグリーンスクエアから309のバスに乗って約40分+30分ほど歩くので、トータル1時間ちょっとはかかります。

ポートボタニーの行き方

Port Botany

いちばん近いバス停がマトラビルのボタニー墓地前「Botany Cemetery, Military Road」なので、そこで下車してください。

ちなみにこの墓地はかなり広大で、墓地の中を歩いていくと、とチフリーやマトラビルに抜けます。

 

モリニュークスポイントにある記念碑は、クージーから海岸沿いをぐるっと歩くコースタルウォークの最終ゴール地点にもなっているので、ラペルーズやリトルベイ、フィリップベイ方面から来ても良いかもしれませんね。

 

ただ、注意して欲しいのは、食事や水分補給

この周辺は飲食店がほどんどないので、もしランチなり水を買うなりするなら、場所は限られています。

食事や水分補給はこのカフェで!

Port Botany

ポートボタニーには飲食店が全くありません。

ですが、バスを降りたところに一軒だけEastern Suburbs Cafe by Celesteというカフェがあるので、ランチを食べるなり飲み物を買うなりするならここで済ませてください。

Eastern Suburbs Cafe by Celeste
Eastern Suburbs Cemetery, 49 Military Road, Matraville NSW 2036
https://www.celestecatering.com.au/

このカフェ、シドニー、メルボルン、パースの葬儀場の近くにお店を構えるカフェとケータリングの会社で、主にお墓参りをする人が寄るのでしょうね、隣にはお花屋さんも併設されています。

Port Botany

といっても、カフェは明るくておしゃれな雰囲気ですよ。食事はごくベーシックなカフェメニューという感じです。

Port Botany特に暑い日は、ここで冷たい水を買っておくと安心

 

他に近くの飲食店といえば、マトラビルの飲食店が多い地域は逆走になってしまって現実的ではないので、ポートボタニーの隣のフィリップベイまで行かないといけません。

ですがフィリップベイの飲食店も2軒しかないですし、ちょっと遠いです。ラペルーズまで行くと飲食店は増えますが (徒歩40〜50分くらい)、それくらい周辺には何もないということは頭に入れておいてください。

マトラビルからポートボタニーまで歩く

Port Botany

さて、車ならポートボタニーの記念碑があるところまで直接行けるので (車の大きさ制限あり) 簡単ですが、この記事ではボタニー墓地で下車したと想定して説明しますね。

まずはポートボダニーに向かって南へ歩いていきましょう。

Port Botany

歩いていると、途中にポートフィリップの『ヤラベイ・バイセンテニアルパーク (Bicentennial Park)』の入り口があるのですが、今回の目的地はポートボタニーなので、そこは通り過ぎます。

Port Botany

Eri
Eri
な、なんかすごい道路に出てきたけど…。

「こんなところ歩く人いるのかなあ…」と不安になるくらい工業地帯な雰囲気の道路。

ちょっと場違いな気持ちになりながら歩いていたら、ランニングしている人とすれ違ったので、なんとなくホッ。

Port Botany

しばらくこんな道が続きます。

Port Botany

そしたら、車がたくさん駐車されている場所に到着!どうやらここがポートボタニー入り口のようです。

Port Botany

海に向かって左側はフィリップベイのビーチ (ヤラベイ) が広がっていて、ここには人がたくさんいました。

Port Botanyとてもきれいな海

 

ポートボタニーはこの反対側です。

いよいよポートボタニーを歩く‼︎

Port Botany

フィリップベイを背にしてポートボタニーの方を見ると、があるではないですか!

お目当てのモリニュークスポイントはここを通り抜けないと行けませんが、一瞬「ここって入って良いのかな…」と躊躇。

でも、ここは一般向けにオープンされている道路なので、もちろん入っても良いんです!

Port Botany

ただし、この柵がオープンしているのは日の出から日没まで。

一般車両も入れますが6mまでで、それ以上は許可が必要。ドローンを飛ばしたり、釣りをしたりするのは禁止だそうです。

 

ということで、いよいよポートボタニーへ突入〜!

 

Port Botany

目的地と思われる半島の先っぽが見えているので近いような気分になりますが、意外と遠くて歩いても歩いてもなかなか辿りつきません。

結局グーグルマップの表示の通り、到着まで30分はかかったと思います。

Port Botany

真夏の日差しが痛くて、カフェで水を買っておいて良かったと思いました。

Port Botany

ちなみに左側に見えるはフィリップベイやラペルーズ、左側にはクロヌラも近いカーネルです。

モリニュークスポイントに到着

Port Botany

ひたすら歩いていると、やっとそれっぽい場所に着きました。

Port Botany

ちゃんと駐車場もあるんですね。結構広いです。

Port Botany

駐車場側から海沿いの道に出れたので、そちらに行ってみます。

そしたら堤防に座ってくつろいでるお兄さんがいたり、写真を撮ってるお姉さんがいたり。やっぱり知ってる人は知ってる場所なんでしょうね〜。

Port Botany

とても気持ちの良い散歩道には、ところどころベンチが設置されています。

向こう側に見えるカーネル

Port Botany

ここまで来ると、向こう岸のカーネルビーチやカメイ・ボタニーベイ国立公園が、さっきよりもはっきりと見えました。

Port Botany

去年、カメイ・ボタニー国立公園にも行ってるので (まだ記事にはなってませんが)、1770年にキャプテン・クックのエンデバー号が着陸した記念碑があるのも、すぐに分かって楽しかったです。

Eri
Eri
そうか、向こうから見えていたのはここか〜!

それが分かっただけでも、私はここにきた甲斐があったと思います!

 

そして、ついに四日市市の姉妹港記念碑が!

Port Botany

さらに歩いていたら、開けた場所に出ました。そして、お目当ての記念碑らしきものが!

 

「ついに‼︎」と、はやる気持ちもあったものの、海岸沿いの散歩道をこのまま行くとどうなるのかも気になったので、そのまままっすぐ歩き続けてみます。

Port Botany

最終的にはくるーっと道がカーブして、

Port Botany

先ほどの駐車場に戻ってきました。なるほど。

Port Botany

駐車場の中ほどに記念碑があるところまで行ける入り口があったので、ついにここから記念碑まで行きます!

Port Botany

ドキドキ!

Port Botany

これによると、この橋はオーストラリアが植民地から独立した年である1901年2月11日にシドニーハーバートラストの100周年を記念して、シドニーポート・コーポレーションが作ったものだそう。

シドニーハーバーのウォッシュベイにあるNo.6とNo.7のワーフから、再利用された樹齢100年の木材が使われているのだと。

そうか、独立100周年記念の時にこの姉妹港記念碑が設置されたんですね。

Port Botany

さあ、鳥居のようなモニュメントが見えて来ました!

Port Botany

ついに〜‼︎

Port Botany

ここでやっと四日市のことを書いてますね。ちょっと分かりにくいですが。

Port Botany

四隅に設置されていたパネルで地形を確認出来ます。これはカーネル (Kurnell) について。

カメイ・ボタニーベイ国立公園は、ボタニー湾を挟んでカーネルとラペルーズと2ヶ所に分かれているんですよね。最初は混乱しましたわ…。

Port Botany

こちらはラペルーズ (La Perouse)ヤラベイ (Yarra Bay) など。

ややこしいのですが、フィリップベイはサバーブの名前で、ヤラベイはフィリップベイにある湾の名前です。

Port Botany

そして毎日24時間稼働しているここ、ポートボタニー (Port Botany) について。

Port Botany

シドニー空港 (Sydney Airport) のことも書かれてました。

空港はここからでは見えにくいですが、飛行機は音を立ててよく飛んでるのが見えます。

 

余談ですが、もし飛行機やポートボタニーのコンテナターミナルを間近で見たいなら、反対側のボタニー (Botany) にあるポートボタニー・フォーショア (Port Botany Foreshore)もおすすめです!

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Port Botany foreshore

 

Port Botany

さて、もう十分堪能したので、そろそろ帰りましょうかー。

Port Botany

ということで、最初の柵のところまで戻ってきました。

この後、私はフィリップベイの探索をしたので、こちらはまた別記事にします。

Port Botany

おわりに

「ポートボタニーって、普通の人が入って良い場所あるのかな?」と調べていたら、たまたま見つけた四日市市との姉妹港記念碑。

最初はちゃんと辿り着けるかドキドキしましたが、カーネルの対岸にこれたのも嬉しかったですし、個人的には夏休みに壱岐島や姫島などのちょい観光地みたいなところに来た気分になったので、それも楽しかったです。

車なら簡単にいけますし、ちょっとしたシークレットスポットですよね。

 

フィリップベイはこちら!

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