壮大で美しい景観や歴史的遺産が楽しめて、貴重な動植物が生息する『マラバーヘッドランド国立公園 (Malabar Headland National Park)』は、マルーブラビーチとマラバービーチ間を繋ぐ海岸沿いのウォーキングトラックです。
シドニー中心部からバスで約30〜40分程度で行けますし、ウォーキングトラックも長くても往復2〜3時間程度。
敷地内にあるアンザック射撃場が使用時は一部のウォーキングトラックが閉鎖されるので事前確認が必要ですが、初心者コースはいつでも歩けます。
ウォーキング前後に泳いだり、バーベキュー台のある公園でピクニックしたりしても良いかもしれませんね!
マラバーヘッドランド国立公園はこんなところ
シドニー中心部から南東に位置するランドウィック市の郊外マラバーの北半分を占めるマラバーヘッドランド国立公園には、そびえ立つ断崖や鬱蒼としたブッシュランドなどの絶景が楽しめるウォーキングトラックがあります。
コースは西側にある片道1kmの簡単で短い Western Escarpment Walking Track、東側にある片道3.7kmの Boora Point Walking Track、そして第二次世界大戦中に使用されていた砲台跡がある Artillery Track の3つです。
いちばんのおすすめは Boora Point Walking Track ですが、国立公園内にあるアンザックライフル射撃場が使用中の時は閉鎖されるので、その場合はいつでもオープンしている Western Escarpment Walking Track を歩いてください。
事前に日程を確認して計画を立てれば、1日で全部のコースを歩くことも出来ます。
駐車場の場所と公共交通機関での行き方
Boora Point Walking Track
マルーブラ側から → South Maroubra Beach, Arthur Byrne Reserve
マラバー側から → Pioneers Park
Western Escarpment Walking Track
マルーブラ側から → South Maroubra Beach、Arthur Byrne Reserve
マラバー側から → Fishermans Road
公共交通機関での行き方は、マルーブラまではこちら、マラバーはこちらから確認してください。
ウォーキングトラックを閉鎖される日時
基本的にトラックが閉鎖されるのは、毎週土曜日と第3日曜日です。
その他にも予告なくクローズすることもあるので、事前に alerts ページからチェックしてください。
多くの動植物が生息
マラバーヘッドランド国立公園は、絶滅危惧種である Eastern Suburbs Banksia Scrub (ESBS) と呼ばれるシドニーの特定地域の砂地で見られる貴重な植物グループを保護している地域でもあり、春にはたくさんのワイルドフラワーが咲きます。
多くの鳥や動物も生息していて、Red wattlebird や New Holland honeyeater、Blue Fairy wrens などの鳥、上空で獲物を探している Kestrel や Sea Eagles なども見掛けるかもしれません。
また、陸に上がったアザラシや、冬の6月〜7月頃にはザトウクジラ (Humpback Whales)、運が良ければ熱帯海域に向かう途中のミナミセミクジラ (Southern Right Whale) を見ることが出来ます。
では、具体的にウォーキングトラックをひとつひとつ紹介しますね!
西側の Western Escarpment Walking Track
マルーブラとマラバーを繋ぐ片道1km (所要時間20〜30分) の Western Escarpment Walking Track は、簡単に歩けるコースです。
高い断崖にあるので、マルーブラビーチだけではなく、反対側のボタニー湾まで見渡せる場所もあります。
アンザックライフル射撃場使用で閉鎖されることがある Boora Point Walking Track と違って、常にオープンしているので、計画が立てやすいのではないでしょうか。
サウスマルーブラ側の入り口
マラバー側の入り口
コースが短いので、オープンしていれば東側の Boora Point Walking Track を引き続き歩いても良いですし、ビーチで泳いだり公園でピクニックなども組み合わせやすいです。
※ サウスマルーブラから歩いてマラバーの国立公園の出口からマラバービーチに行こうと思ったら、更に10分ほど歩きます。
向こうに見えるのがマラバー
たまに道が二手に分かれているような場所もありますが、必ず矢印がありますので、それに従って歩けば困りません。
Boora Walking Track
片道3.7km (所要時間45分〜1時間) の Booma Walking Track は、海岸沿いの岩台や海食崖 (波の侵食により形成された切り立った崖) などの絶景を間近で見ることが出来ます。
レベル的にはハードとされてますが、歩く場所は整備されてますし、ランニングしている人もたくさんいて、アップダウンはるものの比較的歩きやすいです。それにベンチも所々にあります。
注意点は、アンザックライフル射撃場が使用する時には閉鎖されることなので、行く前には注意してください。
マルーブラビーチ側の入り口
マラバー側の入り口
絶景ポイントなど
このウォーキングトラックの途中には、冬にホエールウォッチング出来る場所として知られている Boora Point と Magic Point があります。
Boora Point
風景は圧巻ですが、崖は危ないので気を付けてくださいね。
Magic Point
Booma Walking Track をずっと歩いていくと、途中で Magic Point 経由の Maroubra Beach 方面と Booma Point 方面、Artillery Track を通ってマラバーの Fishermans Road に出る三叉路があるので、行きたい方向を選んでください。
どちらにしてもループになっているので、例えば Magic Point 方面に行っても、後から Artillery Track にも辿り着けます。
Artillery Track
Artillery Track は600mの短いウォーキングトラックで、第二次世界大戦中 (1941年と1942年) に設置された砲座 (Gun Emplacements) の跡が見れるマラバー砲台 (Malabar Battery) があります。
現在歩けるようになっている鉄道の線路は、兵器を運んでいたものです。
4階建ての監視塔、かつてオーストラリアの女性陸軍隊員が配置されていた指揮所などの建物も残っています。
古い建物は危険ですし、Eastern Bent-wing bat というコウモリの生息地になっているので、ウォーキングトラックからは外れないようにしてください。
赤いハシゴを2つほど見つけたので、アボリジナルアートか何かかと思ってよく見たら、蛇を逃がすためのものでした。
もしヘビを見たら落ち着いて、ゆっくり後ろに下がって離れてください、とのことです。
このトラックは、Booma Walking Track の途中にある三叉路からか、もしくはマラバー側の国立公園入り口側の三叉路から行けます。
マラバー側の入り口
おわりに
こんなきれいな景色を気軽に味わえるなんて、良くないですか?
マルーブラ側には飲食店がたくさんあるのでカフェでお茶したりアイス食べたり、ビーチでのんびり過ごすことも出来ます。
ただ、夏は午後8時頃まで明るいのですが、冬は5時には真っ暗になるので気を付けてください。それと、水分補給出来る水や日焼け対策も忘れずに!
シドニー中心部から南東へ約12km、ランドウィック市マルーブラの南に位置するマラバー (Malabar) は、飲食店も少ししかないような静かなサバーブです。ですが、眺めの良い国立公園や穏やかなビーチなどがありますし、都会の喧騒から離[…]