センテニアルパーク『パディントンゲート (Paddington Gates)』付近の見どころを紹介

センテニアルパークは複数のサバーブに囲まれるとても広い公園なので、出入り口が何ヶ所もあります。

シティからだと Robertson Road Gates、Paddington Gates、Randwick Gates あたりが行きやすいのではないかと思うのですが、今回はその中のパディントンゲート (Paddington Gates)から入った場合を想定。

後半にはジャービスベイアベニュー・ゲート (Jervois Avenue Gates)も紹介するので、行き方や近くに何があるか、参考になればと思います。

 

パディントンからセンテニアルパークへ行く

Paddington Bus

センテニアルパークのパディントン側の出入り口『パディントン・ゲート (Paddington Gates)』は、The Light Brigade Hotel, Oxford Street のバス停から、徒歩3分程度です。

バスは333440352が止まります。

PaddingtonThe Light Brigade Hotel

Paddington角にあるカフェ Jozo 

センテニアルパーク内にも飲食店は複数ありますが、この辺りはお店がたくさんあるので、何かテイクアウェイをしてピクニックをしても良いかもしれませんね。

センテニアルパークからパディントン・ゲートを経て外に出る場合は、帰りに色々寄れるので便利ですね。

Centennial Park

パディントン・ゲートが道路の向こう (Moore Park Road) に見えて来ます。

Centennial Park

では、中に入ってみましょう!

Centennial Park

このゲートは車もバンバン出入りしてて交通量も多いので、気をつけて入ってくださいね。

パディントン・ゲートから中に入る

Centennial Park

ゲート付近には、センテニアルパークの地図やイベントの情報が書かれているので、チェックしておくと良いかもしれません。

Centennial Park

パディントン・ゲートから中に入ると、Parkes Drive (右)Carrington Drive (左) に分かれます。

Carrington Drive に行くと、遊具のある公園やトイレなどがあり、最終的には『ウラーラ・ゲート (Woollahra Gates)』に辿り着くので、こちらについては別でウラーラ・ゲートの記事を書く予定です。

今回は、Parkes  Drive に行くと何があるかについて、紹介します!

Centennial Park右側の Parkes Drive を歩きます〜!

Parkes Drive を進んでいくと…

Centennial Park

パディントンゲートから Parkes Drive を進むと、今度は左側に Hamilton Drive が現れます。

この道は最終的に同じところで繋がるので、どちらに進んでもそんなには変わりません。

そして、その分岐点両側には2つのグリフィンの彫刻と、真ん中にヘンリー・パークス (Henry Parkes) の銅像があります。

2つのグリフィンの彫刻

Centennial Park左側のグリフィン

Centennial Park右側のグリフィン

グリフィン (Griffin・もしくはグリフォン)は、西洋の神話などでよく出てくる羽のある獅子の胴体とワシの頭とクチバシを持つ幻獣です。

Centennial Park

このグリフィン、お腹に顔があります。実はグリフォニック (Gryphonic) というハイブリッドなのだとか。

1890年に Villeroy and Boch社が製造したグリフィンは、頭や翼などが欠けてボロボロになったため、1971年に倉庫に入れられていました。修理されて再びこの場所に戻ったのは、2005年4月7日のことです。

 

Centennial Park

そして、2つのグリフィンの間にヘンリー・パークス像があります。

Sir Henry Parkes Statue

Centennial Park

西洋人入植100周年を記念して建設されたセンテニアルパークの創設者でもあるヘンリー・パークス卿 (Sir Henry Parkes 1815-1896) は、オーストラリアで最も重要な政治家のひとりであり、20年にわたって5回のニューサウスウェル植民地首相を務めました。

植民地初期における囚人輸送を批判し、オーストラリア建国を最初に推進した人物なので、「連邦の父」として知られています。

パークスは1901年にオーストラリアが連邦国として独立する前に亡くなりましたが、彼が1889年に行ったテンターフィールド演説 (Tenterfield Oration) は独立を推進したことで有名です。

Centennial Park

1897年に設置された最初のオリジナルのパークス像は、1971年に破壊行為による損傷を受けて撤去されています。

再び同じ場所に設置された現在の像は、1996年4月27日にヘンリー・パークス没後100周年を記念して彫刻家 Alan Somerville が制作したもので、当時のニューサウスウェールズ州首相 Hon Bob Carr によって設置されました。

 

そして、更に進んでいくと、センテニアルパークでいちばんラグジュアリーなカフェセンテニアル・ホームステッド (Centennial Homestead)に到着します。

センテニアル・ホームステッド (カフェ)

Centennial Park

朝食やランチを取るのに最適なカフェ『センテニアル・ホームステッド』は、グループ予約や結婚式会場としても使われています。

Centennial Park

もちろんテイクアウェイもあり、厳選されたチーズや肉などを詰めたピクニッックセットもあるので (ひとり$40〜)、ちょっと贅沢なピクニックをしても楽しいかもしれません。

Centennial Park入り口が複数あります

Centennial Homestead
1 Grand Dr, Centennial Park NSW 2021
https://centennialhomestead.com.au/
月〜金 8am-4pm / 土・日 8pm-5pm

Centennial Park

そして、奥には小さな公園も。

Centennial Park

よく見ると、遊具がとてもかわいらしいです。

Centennial Park

 

そして Hamilton Drive 側の丘には、センテニアル・ホームステッドを見下ろすようにキャノン・トライアングル (Cannon Triangle)が建っています。

キャノン・トライアングル

Centennial Park

「We Won」像の両側に設置された2基のキャノン (つまり大砲)。

これはクリミア戦争中、セバストポリの戦いの時にロシアが使っていた大砲です。

クリミア戦争 (Crimean War) は、1853年〜1856年にロシアが中近東やバルカン半島などの支配権 (南下政策) をめぐって、衰退していたオスマン・トルコに対して行われた大規模な戦争。最初はロシアが優勢だったが、イギリス (大英帝国)、フランス、サルディーニャ (かつて存在したヨーロッパの国) も参戦し、主戦場となったクリミア半島の南にある町セバストポリで行われた戦い (Sevastopol 1854-1855) によりロシアの要塞が陥落、最終的にロシアが敗北した。

でも、なぜこんなところにその時の大砲が?と不思議に思いませんか?

Why are there Russian cannons in Centennial Park? というセンテニアルパークランドが出している記事によると、セバストポリ陥落の時にロシアから4000基以上の大砲を押収した大英帝国は、勝利を祝って主要都市に配ったとのこと。

その大砲は、植民地だったオーストラリアのニューサウスウェル州、ビクトリア州、南オーストラリア州、タスマニア州にも送られたという記録が残っているそう。

Centennial Park

もともとはシドニーのザ・ドメインの Governor Bourke像横に設置されていたのですが、1920年にこのセンテニアルパークに移されています。というと聞こえが良いですが、当時大砲は破損していて、輸送や修復費用を誰が負担するかという論争になり、センテニアルパークに捨てられたというのが事実のようです。

修復作業は、1990年代に入ってから「センテニアルパークランド・ストーンワークメンテナンス・プログラム」の一環で行われました。

よく見ると、ロシアの双頭の鷲の紋章と「M.A.(Morskaya 海軍砲兵の意)」というイニシャルが入っているようなので、見てみてください。

「We Won」像

Centennial Park

2基の大砲の真ん中にある「We Won (勝利)」の像「The Footballer」という名前でも知られている、イタリア・フィレンツェ出身の彫刻家トンマーゾ・サニ (Tommaso Sani 1839-1915) の作品です。

当時のフットボール選手が着用していた毛糸の帽子やセーター、タイトなズボンを履いた等身大の男性が乗っている台座には、天使が試合開始のラッパを鳴らしたり、スコアを記録したり、ヘラクレスのライオンの皮を巻きつけて勝利を示したりしている試合のいちシーンが描かれていて、その周りには8匹のライオンがぐるっと囲むように座っています。

Centennial Park

トンマーゾ・サニは、小規模ではあるものの影響力のあるイタリア人芸術家団体のひとりで、当時の古典的な作品とは対照的な風刺を含んだ自然主義的スタイルの作品を作ることで知られていました。

特に有名なのがマーティンプレイスにあるもと郵便局 (façade of the General Post Office) の建物ですが、当時は労働者階級の人々の彫刻は一般的ではなく、物議を醸した作品でもあります。

 

Centennial Park

そして Hamilton Drive の更に西側に見える丸い屋根の建物は『フェデレーション・パビリオン (Federation Pavilion)』です。こちらも『ウラーラ・ゲート (Woollahra Gates)』の記事で紹介しますね!

 

Centennial Park地図はこんな感じ

Centennial Park

この近くの Lang Road側には、バーベキュー台もあります。

Centennial Park

このピクニックエリアの奥にも小さな出入り口が。でも周りは住宅ばかりで何もありません。

 

Parkes Drive を進むとダックポンドなどがある公園の内側へ行くのですが、公園の外側の Grand Drive の方を歩いていくジャービスアベニュー・ゲート (Jervois Avenue Gates)、そしてムーアパークも近いロバートソンロード・ゲート (Robertson Road Gates)に至ります。

Centennial Parkジャービスアベニュー・ゲートに続く道

※ この辺りは車だけではなく、自転車もビュンビュン飛ばしてくるので、気をつけてください。

ジャービスアベニュー・ゲート周辺

Centennial Park外側から見たジャービスアベニュー・ゲート

Centennial Park一時、閉鎖されていたようです

Centennial Park

このゲートまではパディントン・ゲートと同じく333や440などで行けますが、結局は最初に紹介した The Light Brigade Hotel, Oxford Street のバス停から歩くことになるので、それならパディントンゲートに行った方が近いです。

もしくはロバートソンロード・ゲートの方が立地的に便利なので、車で来るなら別ですが、公共交通機関を利用する人にとっては、あまり使用することは少ない出入り口かもしれません。

 

ロバートソンロード・ゲートについては、また別記事で紹介しますね!

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This website would like to acknowledge Gadigal peoples of the Eora nations, Aboriginal and Torres Strait Islander people, the traditional custodians of this land and pay our respects to Elders both past and present.このウェブサイトは伝統的な土地の所有者であるエオラ、ガディガルの人々を含むアボリジナルおよびトレス海峡諸島の人々、そして過去と現在の長老に敬意を表します。