競馬、歴史、グルメ満載のシドニー郊外『ランドウィック (Randwick)』基本情報

シドニー中心部から約6km、イースタンサバーブに位置するランドウィック (Randwick) と聞くと、真っ先に『ロイヤルランドウィック競馬場 (Royal Randwick Racecourse)』 を思い浮かべる人も多いでしょう。

この地域は19世紀から競馬の中心地として知られており、医療施設教育機関も充実している他、広範囲にわたって公園飲食店もたくさんあります。

日本のガイドブックで紹介されるような派手さはありませんが、自然の美しさと都市の利便性が融合した歴史豊かな場所として、多くの人に愛されているサバーブです。

この記事では、そんなランドウィックの魅力をお伝えします!

 

歴史あるランドウィック

City of Randwick Map

ランドウィックは、ランドウィック市 (City of Randwick) の中心地です。

教育機関医療施設も多いですが、住宅街公園も多く、クージーやサウスクージー、マルーブラなどビーチがあるサバーブも近くにあります。

ランドウィックの楽しみ方

Randwick

地理的にもわざわざ観光で行くような場所ではないイメージがあるランドウィックでしたが、数年前にライトレールが出来てから、とても便利になりました。

実際に行ってみると飲食店や散歩道も多く、自然と都会が両方楽しめる魅力的な地域であることに気付くでしょう。

ランドウィックの主な楽しみ方は、以下のようになります。

ランドウィックの主な楽しみ方

  • 歴史巡り
  • 競馬 (ロイヤルランドウィック競馬場)
  • カフェやバーなどに行く (飲食店が集中する場所は主に4ヶ所)
  • 散歩 (公園も多数)
  • ピクニック (BBQ台のある公園あり)

 

では、順を追って説明します!

歴史巡り

Randwick歴史的建造物が特に多い Avoca Street

ランドウィック市はシドニー市に次いで古い地域なので、豊かな歴史が存在します。町を歩いていると、多くの歴史的建造物が残っていることに気付くでしょう。

「ランドウィック」という名前は、この町の市長を6回務めたシメオン・ヘンリー・ピアース (Simeon Henry Pearce 1821–1886) の出身地、イングランド南西部グロスターシャー州のランドウィックにちなんでつけられました。彼の住んでいた家や彼の名前の公園などもランドウィックに残っています。

※ 詳しくは別記事でまとめます。

 

もともとは沼地だったこの場所は、1840年代から定期的に競馬が開催されるようになり、「砂の競馬場 (Sandy Track / Course)」として知られていました。

この地は昔から馬と深い関わりがある地域で、「競馬と言えばランドウィック」と言われていた伝統は、現在でも「ロイヤルランドウィック競馬場」に受け継がれています。

ロイヤルランドウィック競馬場

Royal Randwick Racecourse

ランドウィックと言えば、やはり『ロイヤルランドウィック競馬場』です。

1860年に設立されたオーストラリアで最も古い競馬場のひとつで、サバーブ西側の大部分を占めます。

こちらで競馬を楽しむのも良いかもしれません。

ロイヤルランドウィック競馬場について

ランドウィックと言えば、すぐにこの競馬場を連想する人も多いでしょう。シドニー中心部から約6km、ランドウィック北西にある『ロイヤル・ランドウィック競馬場 (Royal Randwick Racecourse)』は、Australia[…]

Melbourne Cup Royal Randwick Racecourse
最寄りのライトレール駅は Royal Randwick です。バスの場合は373374に乗って Royal Randwick Racecourse Alison Road で降りてください。

ロイヤルランドウィック競馬場のある Alison Road を挟んで反対側には TAFEランドウィック校があり、その奥はセンテニアルパークのランドウィックゲートもあります。

Randwick

この周辺はガソリンスタンドの近くにコンビニがあるくらいで一般的な飲食店はなく、最寄りはセンテニアルパークの中にカジュアルなカフェになります。

 

もし競馬場に入らずにちょっとだけ様子を見てみたいという人は、次の Wansey Road 駅で降りると柵越しによく見えます。ここで降りれば、次に紹介するランドウィックの商業エリアにも近いですよ。

Randwick駅のうしろに競馬場が広がってます

ランドウィックの商業エリア (カフェやバー巡り)

Randwick

飲食店が多いランドウィックの商業エリアは、主に4ヶ所になります。

いちばん賑やかなのが Randwick駅北側にある Belmore Road 周辺、そして駅南西にあるおしゃれなザ・スポット (The Spot)、他には駅東側にあるニューマーケット (Newmarket) と、南のセンテニアルパークの近くにある Frenchmans Road 周辺です。

Belmore Road (ランドウィック中心部)

Randwick

Belmore Road 周辺は、ちょうどサバーブの真ん中辺りに位置する商業中心地。

ここにはショッピングセンターもロイヤルランドウィック・ショッピングセンターランドウィックプラザと2つあり、前者のショッピングセンターの中には図書館もあります。

Belmore Road ほどではありませんが、この道路と交わる Alison RoadAvoca Street にもお店がありますので、詳しくは別記事も見てみてください。

Belmore

シドニー郊外ランドウィックの商業中心地は、ちょうどサバーブの真ん中あたりになるベルモアロード (Belmore Road) 周辺です。たくさんのお店があるので全部紹介するのは難しいですが、私が気になった、もしくはおすすめと思うお店を[…]

Randwick
最寄りのライトレール駅Randwick (南側) ですが、Wansey  Road (北西) からもそんなに遠くありません。バス373374で行けます。

 

この場所から南東へ約850m行くと『ザ・スポット』という飲食店エリアがあります。

ザ・スポット

The Spot Randwick

ランドウィック駅の南西にある『ザ・スポット (The Spot)』は、国際色豊かでおしゃれな飲食店が集まっているようなエリアです。具体的には Perouse と St Pauls Road 周辺になります。

こちらの方が規模は小さいですが、夜遅くまで開いているお店が多く、バーのような雰囲気のあるレストランが集まっているイメージでしょうか。

The Spot, Randwick

1937年に建設された現在も現役のレトロな映画館『リッズ・シネマ』は、この場所を象徴する建物です。

こちらももっと詳しく知りたい場合は、別記事も参考にしてみてください。

ザ・スポットについて

シドニーのイースタンサバーブに位置するランドウィック (Randwick) には飲食店がたくさんありますが、中心部より少し南に行ったところに『ザ・スポット (The Spot)』と呼ばれる小さな飲食店エリアがあります。観光地としては[…]

The Spot, Randwick
最寄りのライトレール駅Randwick です。バス373370 になります。

ここからだと、クージービーチまで約1.5kmとそう遠くありません。

 

ザ・スポットの西側には複数の病院があり、ニューサウスウェルズ大学のケンジントンキャンパスも近いです。そして、その近くにはニューマーケットという飲食店が集まる建物があります。

ニューマーケット

Newmarket Randwick

プリンス・オブ・ウェールズ病院の裏手 (Barker Street) にあるニューマーケットの建物には、複数の飲食店が入っています。

Newmarket Randwick

RaRa Ramen やジェラート Messina などのチェーン店、Haku izakaya という日本食レストランなど、色々あります。

近くには Inglis Park という大きな公園があり、テーブルやバーベキュー台も多数設置されているので、テイクアウェイしてここで食べたり、休憩したりするのにも良いかもしれませんね。(公園の項目で紹介)

最寄りのライトレール駅UNSW  High Street です。バス303348358373374396など。

 

最後は最もローカルな雰囲気の Frenchmans Road 周辺です。

Frenchmans Road 周辺

Randwick

Road (Clovelly Road から Bieber Park の間辺り) は、カフェやレストラン、パブなどの他に、ホームセンターの Bunnings や QE Foodstores などもあります。

地元の人くらいしか来ないような場所ですが、散歩コースとしては良い環境です。

こちらもまた、記事にして紹介しますね。

バス339390X に乗ってください。
Randwick

散歩やピックニックに良い公園

さて、ランドウィックには公園が多く、大小合わせて11ヶ所ありますが、その中でもおすすめの公園を3つピックアップして紹介します。

Inglis Park

Newmarket Randwick

ニューマーケットのすぐ近くにあるこの公園は、大人でも思わず遊びたくなるような立派な遊具があり、ピクニックテーブルやバーベキュー台も複数あります。飲食店や病院などが近いのも便利です。

Fred Hollows Reserve

Fred Hollows Reserve

こんな住宅街にこんな公園が!と思うような緑豊かな遊歩道。20分〜30分程度のちょうど良い長さなので、地元の人たちがよく犬の散歩道として利用しています。

ランドウィック中心部の近く Alison Road から Frenchmans Road 辺りまで繋がっているので、散歩にも良い場所です。

Randwick Environment Park

Randwick Environment Park

こちらは13ヘクタールと、かなり広い敷地の公園で、大きな湖やバーベキュー台などがあります。絶滅危惧種であるイースタンサバーブ・バンクシアスクラブ (ESBS) を含む、オーストラリア固有の生態系を観察も。

限りなくサウスクージー寄りのランドウィック南に位置するため、ランドウィック商業エリアから2kmほどの距離です。

 

公園についてのインフォメーションもも詳しくまとめますね。

 

その他、ランドウィックといえば、たくさんの病院と教育機関です。

医療施設と教育機関

Randwick

ランドウィックにはプリンス・オブ・ウェールズ病院 (Prince of Wales Hospital)ロイヤルホスピタル・フォー・ウーマン (Royal Hospital for Women)シドニー小児病院 (Sydney Children’s Hospital) など、数多くの病院が集まっています。

現在はランドウィックキャンパス再開発 (Randwick Campus Redevelopment) のプロジェクトも進められ、研究施設は今後更に拡張される予定です。

プリンス・オブ・ウェールズ病院

RandwickBotany Street 側

プリンス・オブ・ウェールズ病院は少し複雑でややこしいのですが、1858年にシドニー中心部の貧困にあえぐ子供たちを保護するために、ランドウィックの High Street に設立されたのが始まりです。

一次世界大戦中の1915年には軍病院となり、『第4オーストラリア送還病院 (Fourth Australian Repatriation Hospital)』と呼ばれるようになりました。

1953年にシドニー病院の別館としてプリンス・オブ・ウェールズ病院と改名。

リトルベイのプリンスヘンリー病院 (Prince Henry Hospital 1881-2001)、ゼットランドのロイヤルサウスシドニー病院 (Royal South Sydney Hospital 1912-1993)、クイーンズパーク近くにあったイースタンサバーブス病院 (Eastern Suburbs Hospital 1935-1980) とも統合されています。

プリンスヘンリー病院について

シドニー中心部から南東へ約14kmのところにあるリトルベイ (Little Bay) は、シュノーケリングでも人気のある美しいビーチが有名です。ですが、このエリアに西洋人が多く住むようになったきっかけは、19世紀にシドニーで天然痘が[…]

Little Bay

ニューサウスウェルズ大学 (UNSW) ケンジントンキャンパス

Randwick

1949年に創設されたニューサウスウェルズ大学は4つのキャンパス (ケンジントン、シドニーCBD、パディントン、キャンベラ) があり、このケンジントンがメインキャンパスになります。

住所はケンジントンですが、ライトレールUNSW High Street で降りると、大学入り口に着きます。

Randwick

University of New South Wales (UNSW)
https://www.unsw.edu.au/

Randwickかなり広いです

2024年の QS World University Rankings では、トップ20に入ってました。

おわりに

ランドウィック自体には海はありませんがビーチがあるサバーブに囲まれていますし、公園も多く、飲食店にも事欠きません。

こちら方面に出掛けてみるのもアリですよ!

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Acknowledgement to Country

This website would like to acknowledge Gadigal peoples of the Eora nations, Aboriginal and Torres Strait Islander people, the traditional custodians of this land and pay our respects to Elders both past and present.このウェブサイトは伝統的な土地の所有者であるエオラ、ガディガルの人々を含むアボリジナルおよびトレス海峡諸島の人々、そして過去と現在の長老に敬意を表します。