10月の終わりから11月の初めにかけて、3週間にわたって開催されるスカルプチャー・バイ・ザ・シー (Sculpture by the sea) は、シドニーで最も人気のあるイベントのひとつです。
1997年から始まったイベントで、シドニーを代表する海ボンダイビーチ (Bondi Beach) からタマラマビーチ (Tamarama Beach ) までの2kmの海沿いの遊歩道に、100点以上の彫刻が展示される、世界最大級の野外彫刻展になります。
Sally Stoneman (WA Australia ): Flame
2018年は10月18日から11月4日まで。毎年世界各国のアーティストが参加しますが、今年は日本人が10人も出展するとの事。まだ行くなら間に合いますよ〜!
夏の訪れを実感すると共に、自然と一体化するアートを楽しみましょう!入場は無料です。
[adchord]ウェブサイト
https://sculpturebythesea.com
ボンダイビーチまでの行き方
ボンダイビーチには駅がありませんので、ボンダイジャンクションでバスに乗り換えるか、最初からバスに乗るかになります。シティから333か380のバスに乗ってください。
昔ボンダイビーチで仕事をしていたのでこの路線によく乗ったのですが、夏場、特にスカルプチャー・バイ・ザ・シーが開催されるとバスは朝から混雑します。満員なので止まってくれない事が多々あるので、余裕を持ってお出かけください。
降り口は、右手に海が見えてくるのですぐ分かります。
楽しみ方や注意点
さて、今回はパートナーのお義母さんと2人でスカルプチャー・バイ・ザ・シーを見て回りました。
南オーストラリアのファームで育った彼女は、私に色々とオーストラリアの事を教えてくれるエネルギッシュな人で、今回も私一人では出来なかった新鮮な発見が色々ありましたので、それも踏まえて色々と紹介しますね!
おすすめの時間帯
おすすめは、なるべく朝早く行くことです。
夏は午後8時まで明るいので、海沿いに並んだスカルプチャー (彫刻) は1日中楽しめるのですが、ボンダイは影が少なくて暑いし日が下がるにつれて人も増えて来ますので、意外に疲労します。負担が少ない朝早くから出発すると、比較的スムーズにアート鑑賞できます。
お義母さんが指定した時間は、シティのバス停に午前8時!うーん、日本の出勤時間なみ…(笑) でもこれくらい早くてちょうど良いかもしれません。
それと日差しが本当に強いので、帽子を持って行くと良いと思います。
バスを降りたら
海が見えて来たのでバスを降りたのですが、2人とも久しぶり過ぎてアレ?どこ?ってなりました(笑)
ボンダイビーチからタマラマビーチまでと言っても、ボンダイビーチの中心部ではやっていないのです。
スカルプチャーは、ボンダイビーチ右手にあるボンダイアイスバーグの脇を通って行くと、たくさんの人が歩いているのが見えるのですぐ分かります。
そう、あの有名なプールがある脇ですね。
そして、ここでもうひとつおすすめしたいのが、スカルプチャー・バイ・ザ・シーの冊子を購入することです!
冊子購入は必要?
はっきり言って、しっかりアート鑑賞したいなら冊子は購入した方が良いです。何となく雰囲気を知りたいだけなら必要ないかもしれませんけど。
冊子は各要所で売られています。
冊子にはアート作品についての説明とそのアート番号や地図が載っていて、その番号を見ながら歩けるので、私は必須アイテムだと思います。アート展示場所が広くて散らばっているので、意外と見逃してしまいことも多いので。
2015年版
ただ、結構立派な冊子で $12 しますので、入場無料と言いながら結局お金を払うことにはなってしまいますね💦
お義母さんも
とスタッフに色々食い下がって聞いてましたが (強い ^^;)、冊子を購入するしかないとのこと。そこで見つけたのが…、
キッズガイド (写真 左) !写真右の普通の冊子に比べて薄くて半額の $6。
子供用と書いてますけど、全部のアート作品と地図もちゃんと載っています。何が違うかと言うと、インフォメーションの量ですね。子供用はコンパクトな説明にまとめられています。
お義母さんがキッズガイドで十分と言ってそれを購入しましたが、私は普通の冊子を購入してみました。
で、私たちが実感したのは、歩きながらアートを見るのには薄くて簡潔な説明にまとめられているキッズガイドが便利だということ。アーティストの詳しい経歴などは省かれているのですが、表現もかなり噛み砕かれて分かりやすいです。
と、歩きながら周りにいた人たち3人くらいに話しかけてアドバイスしてました。オーストラリアの人って、知らない人でも友達のような会話を繰り広げるんですよね(笑)
でもアーティストについても詳しく知りたい人は、普通の冊子を買ってください。
設備
オーストラリアだなあと思うのは、所々に日焼け止めが設置されているところ。オーストラリアの日差しは日本の約7倍ですから、侮れないですもんね。横に募金入れも。
それと、水を補給できる設備もあります。
毎年とにかくものすごい人で、その中を炎天下で2km歩きますので、水分はしっかり取ってくださいね。
中間地点のマークスパーク (Marks Park) まで来ると、臨時のお店が出ています。今年はとてもカラフルでした。
数年前のこれもかわいかった!
手前のアート Christabel Wigley (VIC Australia): Invisible
だいたい毎回ここら辺まで来ると、ちょっと疲れてくるのですが「まだ半分しか見てないんだ!」と作品の多さに驚きます。だから、ここはちょうど良い休憩地点です。
手前のアート Ivan Black (England): Disc Vane
建物の中は、出展しているアーティストたちのミニチュア作品とも呼べるアートが展示されていて、入場人数制限もしてくれてるようなので、わりとゆったりと干渉することが出来ます。
ちなみに、所々に写真を撮るスポットまで設置されていましたよ。
アート作品
何しろ107ものアート、かなりの見応えです!
お義母さんもアートに興味がある人で、お義母さんの感想も面白かったし、買った冊子の作品説明をひとつひとつ読んでくれたのでグッドジョブ👍でした。キッズガイドは良い仕事しましたよ〜!
Yu Fan (China): Wrapped Horse
例えば、この作品。
ぱっと見脚の長い馬だなーという感じですが、
と聞くと、あーなるほどーってなりません?インフォメーションってなくてもそれなりに楽しめますが、あると更に面白いです。
Wei Wang (China): Walking
これも単にうつむいている人と思いきや、
あー、そういう事か〜!
自分の最初のインパクトと実際に説明を聞いた時のギャップを感じるのも面白いものです。
でも、お義母さんは説明を読んでも
とか自由に色んな感想を言うので、それも面白かったです(笑)
アートって周りがどんな評価をしようが、自分が好きなら好きだし嫌いなら嫌いなんですよね。こういうのが楽しいんです。
Takahiro Hirota (Japan): Dark Night Shine 2018 ll
こちらは日本人の作品で邦題は “闇夜の光” 。
黒曜石で出来た矢じりは、見る角度によって光の反射が見れます。良い時もあれば困難なこともあるけど、努力を続ければ暗闇にも光が差す、というメッセージの作品だそうです。そう思うと更に奥深いものを感じませんか?
Parvaneh Roudgar (Canada): Migration
3羽の鳥が一体となり、世界を制覇する様子。
Bankstown Koori Elders Group (NSW Australia): Gateway to our Culture
アボリジニグループが作ったアート。
彼らの先祖は歩いて土地を見つけ、何千年も共存して来た食物や薬草になる植物、動物などが描かれています。
Barbara Licha (Poland): NSW CBD
これは見ての通り、シドニー中心部。
泳いでる人?がちょっと怖いけど、分かりやすいですね。
Jim Flook (NSW Australia): Swerve One
私が特に気に入ったのはこれ。
ジャーニーやアドベンチャーだそうです。見れば見るほど味があります。
おまけ
今まで見た中で1番好きだったアートはこれ。
2009年に始めてスカルプチャー・バイ・ザ・シーに来た時で、アーティストもタイトルも分からないのですが、岩のくぼみを利用した巨大な目はすごくインパクトがありました。今でもこのくぼみを見るたびにこの目を思い出します。
タマラマビーチに到着!
さて、ついにゴール地点のタマラマビーチに到着!やったー!という気持ちになりますね。
手前のアート Small Ocean Collaboration with Jeremy Sheehan (NSW Australia): Inundation
ここには20以上のアートが点在していて結構な見応え。でも、もうちょっとで終わりです!
Gavin Younge (South Africa): Curating the Waves
巨大な泡立て器(笑)こういうのもシンプルで分かりやすくて好き。
手前 Danger Dave & Christian Rager (Uk): Damien Hirst Looking for Sharks / 奥 Rebecca Rose (New Zealand): Sea Scene
砂浜は歩いにくいし靴に砂が入るしでちょっと大変ですが、アートは海に映えますね。
右手前 Yong-Hwan Jeon (South Korea): Space from the One / 右奥 Lubomir Mikle (Slovakia): F.E.H. / 左奥 John Petrie x (NSW Australia): Psyche
広場もアートがあるのでお忘れなく。カフェもあります。
全部見終わったら、この広場のすぐ上にバス停があります。ここまで3〜4時間かかりました。
帰りは午後1時くらいでしたが、やっぱり混雑してましたね。
おわりに
以上です。
自然と一体化したアートはいかがでしたか?
オーストラリアの美しい自然も満喫出来るイベントなので、もしこの時期にシドニーにいるなら是非プランに入れてみてくださいね!