オーストラリアに行くと決めたら、決めないといけないのはどこに行くかですよね。
オーストラリアという国は、日本の21倍の国土を持ち、熱帯雨林や砂漠など5種類の気候が存在しますから、州で全く雰囲気が違うんです。
これから長期滞在する人には特に重要な場所選び。
場所によって何となく住んでる人 (特に日本人) のタイプが別れてくるので、選んだ場所でどんな人と出会うのか、どんな生活をするのかが決まってくるかもしれません。
それともうひとつ、面白い事に気付きました。
最初に住んだ場所というのは、その後違う町に移っても影響するんだなあという事を身をもって体験したんです。どこに行っても最初に住んだ町の影響があり、次の町の印象も変わる事があるんだなあと。
これからオーストラリアに来る人たちに伝えたい、別に知らなくても大丈夫だけど、知ってたらきっと面白い、興味深いトピックです!
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場所が変わると全然違う
ワーキングホリデーの過ごし方は色んなスタイルがあって、1カ所に定住して動かない人もいるし、旅行しまくる人もいます。
私の場合は中間で、色んな場所にも行きたいけれど行くだけじゃなくて住んでみたいという気持ちが強く、限られた2年間の滞在期間中に可能な限り色んな場所 (約7カ所) に住みました。
そして実際私が感じたのは、オーストラリアって州や場所が変わるとまるで違う国のように雰囲気や生活がガラッと変わるという事です。特に日本人に人気のケアンズ・ゴールドコースト・シドニーでは、人間関係も何もかもすごく変わりました。
それが面白くてオーストラリアにハマったのかもしれません。
そしてここからが本題です。
今年の初めに10年ぶりにゴールドコーストに行ったのですが、シドニーからゴールドコーストに行くと、めちゃくちゃ良い雰囲気ですね! 驚きました。
ゴールドコーストの印象が10年前と全然違ったんです。
当時のゴールドコーストの感想
とにかくゴールドコーストは新婚旅行でも行く人がいるくらい、日本人から高評価をもらっている観光地なのでちょっと期待してたんですよね。
でも2007年4月、私が初めてゴールドコーストに来た時、想像以上に小さくて、おみやげ屋さんがやたら多い中途半端に都会な町 だなあ、とがっかりしてしまいました。ごめんなさい。
散々ケアンズやファームで雄大な自然を満喫して来たし、ブリスベンのような都会も知ってしまった私は、ゴールドコーストがただの小さな日本人と韓国人が多い町に見えました。
ゴールドコーストのおみやげ屋さんで働いてた時「雰囲気が大好きで毎年来てます!」と言う若い日本人女性観光客の人がいましたし、ファームで知り合った友人も遊びに来て「ここは観光地って感じで良いね!」と言ってたのですけど、うーん、そうかなあ…? と、当時の私には、良さがよく分かりませんでした。
何故多くの日本人は、わざわざここに来たがるんだろう?
しかも、来てから滞在したいが為に学生ビザに切り替える人も少なくありません。
そこで私が、周りの色んな人たちを見て分析した結果、
☆海が近くて波が良いから、サーフィンする人には良い場所。
☆日本人が多くてコミュニティが小さいから、英語が話せなくても海外気分を味わいたい人にとっては良い場所。
☆ファームと同じく、単に有名と言うだけで人が集まる場所。
という見解で納得してました。
全く英語が話せない日本人はケアンズでも多かったですが、ほとんどの人がノーメイクで30歳間近の落ち着いた人が多かったのに比べ、ゴールドコーストはきちんとメイクしてるキャピキャピ系の若い女の子多い感じで、オージーも若くて弾けてる系な感じの人が目立ってました。
大逆転した10年後の感想
それからそのちょうど10年後の2018年にゴールドコーストに来る機会に恵まれて、早速ブロードビーチからサーファーズパラダイスまでひとりで歩いてみました。(タイミングよくパートナーはゴルフだったので。)
懐かしい思い出のあるゴールドコースト。
当時の色んな人間関係が渦巻いていたエピソードを思い出しながら歩いてました。
「あれっ!?ゴールドコーストって、こんなに良い所だったっけ!?」
適度に南国の雰囲気が漂っている、気持ちの良い歩道。
適度に栄えてる観光地を歩いていると感じる、楽しい気分。
こんな所に住んだら楽しいかも?とまで思ってしまいました。
真夏だったせいもあるんですかね?夏も住んでたんですけどね。
思えばゴールドコーストいた期間は、濃かったとはいえたったの4カ月程度なんです。
シドニーに10年いて思うのは、最初の4カ月なんてほんの表面しか知れないという事。
ゴールドコーストもそれなりに歩き込みましたがケアンズに比べたら全然ですし、仕事も少なかったから節約で外食もほとんどしなくて、基本家でお菓子作りに精を出してましたし…。
あの短い期間が私にとってはゴールドコーストの全てで、それがゴールドコーストと思ってたんだなあ。
今はシドニーにどっぷり浸かってゴールドコーストに来たので、南国の雰囲気も強調されて飛び込んでくるしこじんまりまとまってる町も良いもんだなと思ってしまいました。
昔、ケアンズで働いていた時に同じ職場だったワーホリの先輩の言葉を思い出します。
その人はシドニーからスタートして、ファームも経験しながら2年かけて徐々に北上して来た女性だったのですが、その人曰く、
「シドニーに一番最初に住んでしまったから、どこに行っても田舎と思うし、北上すればするほど日本人だらけと思ってしまう。」と。
私の場合は全く逆のケアンズからだったので、どこに行ってもケアンズより建物が外国っぽく見えて感動出来るし、南下すればするほど日本人以外の人種が多いと感じられるので、なんてラッキーなんだろうと思ってたものです。
バンダバーグ の田舎でさえ、外国っぽいキレイな建物がある〜♡と喜んでいたのですよ。
ところがゴールドコーストに着いてみると、特に歴史的建物もなく都会でも田舎でもない中途半端な場所のように映ってしまってたんですね。10年後に来てみるまでは、そんなに最初の都市に影響されてるなんて全く気付きませんでした!
そう言えば「九州や北海道出身の人は、大自然を見慣れているので他県の人たちに比べて感動が薄い。」と誰かが言ってましたが、考えてみるとそうかもしれません。
東京付近出身の人とオーストラリアの自然の良さについて話してても、つい「そういう場所なら九州にもたくさんあるよ!」ってつい言ってしまう事、あります。だって九州各地の自然もかなり雄大なんですよ!
場所の選び方
という事で、最初に住む場所がどれだけ後々まで影響するのかを説明しましたが、オーストラリアに行った事がない人にとって、人の話やガイドブックなどを参考にしながら住む場所を決めるしかないですよね。
ひとつだけ言えるのは、人の行った場所の感想はその人の好みや主観がたくさん入ってますから、参考程度に受け流しておかないとあまり当てにならない、という事です。
同じ場所でもすごく良いとべた褒めする人がいるかと思えば、好きじゃないと酷評する人もいます。
人の言うオーストラリアのおすすめの地域と豚骨ラーメンの評価ほど当てにならないものはありません。
私の場合は、南国が好きでずっと夏が良かったので最初にケアンズを選びました。
そうしたらやっぱり私と同じような考えの、日本で仕事をバリバリして休憩に来たような人たちがたくさんいました。
ゴールドコーストを選んだのは、ケアンズからブリスベンまでの間に観光地がたくさんあって長距離バスで観光しやすかったのと、ケアンズは日本人観光客が多くてワーホリの出来る仕事もたくさんあったので、日本人の多いゴールドコーストもきっと仕事があるだろう、と思ったから。(実際はなくて大変だったんですけど。)
でも1番の決め手は「私、サーファーズパラダイスに住んでるの。」と言ってみたかったから!! (笑) なんかカッコ良いじゃないですか(笑) そんなくだらない理由です。
以前、ゴールドコーストしか知らないのに「オーストラリアはつまらないから、もう違う国に行こっかなー。」とかいう人がいましたが、あのオーストラリアのほんの小さな一部の地域だけを見て “これがオーストラリアだ” と思うのはちょっとどうかと思います。
ワーホリが退屈でつまらないと感じるなら、もしかしたらただ単に自分とその場所の相性が合わないだけかもしれませんよ? それなら移動してみるのも手です。
(ただし、その人の目的意識の不足でダラダラ過ごしてるだけならどこへ行っても変わらない可能性は大ですが。)
ゴールドコーストの変化
最後に、ゴールドコーストが10年経ってどれだけ変わったのかを書かせてください。
特に町の中心部は結構様子が変わってしまった場所も多く、ちょっと不思議な感覚も覚えました。
一番の違いはまず路面電車 (トラム) が出来ている事です!!
あのよく知ってるはずの道路に、友達とバスで通った事のある道路に、ひとりで散歩した場所に、路面電車が???
記憶の中でよく知ってる思い出の場所に電車が走る光景は、何度見ても不思議な気がしてしまいました。
ある日突然10年後の未来に飛ばされたら、きっとこんな感じ。
歩いていると、見覚えのあるお店がちらほらあるんですが、いまいち地理感がつかめない感じでした。(一本道なんですけどね。)
一度行った事があるジャパレス “どんと札幌”。
当時のシェアメイトおすすめだったタイレストラン。
このパンケーキ屋さんも昔からあります。
「うーん、昔Q1ビルにみんなで家から歩いて行った事あるから、ここら辺知ってるはずなんだけど…あのストリートはどこ???」
死ぬほど懐かしいおみやげ屋さんの看板も見つけたけど、え、ここどこ?ってまだ分からない。
目印として助けてくれたのが、ハードロックカフェの大きなギターの看板。
えー、でもサーファーズってこんなんだったっけ??
色々変わってて面影を探しづらかったですが、ようやく場所を把握して昔働いていた職場も行ってみました。
おみやげ屋さんは残ってましたが、日本食レストランは跡形もなく消えてました。
そのエリアは当時のシェアメイトたちも働いてた場所だったのですが、彼らの職場だったお店も全部消えてました。
博多ラーメン(結局一度も行かずじまい)だけ残っていて、あとはチャイニーズ系のレストランとか空き店舗になってる所も多かったな…。さみしー。
しかも、絶対迷わないと思ってた場所で迷ってしまいました。
毎日仕事に行く時通ってたあの道、
当時の彼と仕事終わりに一緒に歩いて帰ったあの道、
シェアメイトと夕飯の買い出しの為に歩いたあの道、
あの道は一体どこに???
行ったり来たりして、ここに違いないという道をやっと見つけました。
そうかなとは思ってたけど、やっぱりここだったのか…。
ナビツアーが移動したのは他の人のブログで知ってましたが、バス停留所もなくなってたし、とにかく全然変わっててびっくり。
この道!様子が変わり過ぎてて、最初確信が持てませんでした。
私の記憶の中では今でも手に取るように思い出せるなじみのある場所のはずなんですが、もうないんですね、あの場所。
住んでた家を見たいと思ったのですが、探すのも苦労しました。
「えっと、ここからこう職場に行って…。」と思い出しながら、やっとたどり着いたシェアハウスだった家は、門がまえが少し変わっていました。
簡単な道だし、すぐ見つかると思ったのに。
昔、この道を何度も何度も、色んな人と歩いたのが嘘みたいです。
あのシェアハウスで色んな出来事が起こりましたが、思い入れのある家でした。
もうあのメンバーとはほとんど連絡とってないけど、みんな元気かなあ〜?
昔住んでたシェアハウス。川が目の前でした。
それからサーファーズパラダイスをかなり歩いたんですが、たくさん人がいるのに日本人や韓国人らしき姿をほとんど見かけませんでした。
噂には聞いてたけど、サーファーズの日本人はかなり減ったようですね。
代わりにサウスポートという場所にチャイナタウンを作る計画があって、日本人はそこに住む人が多いのだとネットに書いてありました。
これからも、どんどん時代に乗って変わっていくんでしょうね。
チャイニーズレストランは少なかったですが、一応チャイナタウンっぽくはなってました。
まとめ
また今度、何年か経ってゴールドコーストに来てみたい。
ケアンズやイーストコーストの、過去に私が訪ねた町を再び行ってみたい、そう思います。
もしかしたら、最初の印象とかなり違っているかもしれませんね。
→ <まとめ> シドニーからブリスベン間のラグジュアリーな旅 2018年1月