オーストラリアでは基本的にブリティッシュイングリッシュ (イギリス英語) が使われるのでアメリカとは言葉やスペルが異なる単語が多いのですが、同じ英単語なのにオーストラリアでは意味が違う言葉もちらほらあります。
オージースラングのようにオーストラリア独自の言葉とは違って、単語は同じなので混乱してしまうかもしれません。
そんな単語を集めてみました。
国が違うとこんなに意味が変わる
それは、私がまだシドニーの日本食レストランでウエイトレスとして働いていた時代、ある白人の友人を連れた日本人のお客さんに Yellow tail の魚を頼まれたのですが、テーブルに料理を持って行ったら「私が頼んだのはこれじゃないよ!」と言われてしまった事があります。
そこで、このお客さん、アメリカからオーストラリアに旅行に来ている人だったと事前に聞いていたのを思い出し、「そういえば、Yellow tail はオーストラリアとアメリカでは違う魚だった!」と気付きました。
そう、オーストラリアで Yellow tail と言えば鯵なのですが、アメリカではブリやハマチの事なんです!
説明して納得してもらいましたが、いやー知ってて良かったです。じゃないと、私がオーダーミスしたという事になってシェフに怒られちゃいますからね…。
それにしても、旅行者は混乱しますよね。
実際ツイッターで呟いたら、オーストラリア在住の人がカナダでワーホリしてた時と魚の名前が違うから覚え間違えたのかと思った!と言ってました。
Yellow tail はアジ
🇦🇺オーストラリア ➡︎ アジ
🇺🇸アメリカ ➡︎ ブリ
でも、どうもイギリスもアメリカと同じくイエローテイルはブリみたいなので、オーストラリア・ニュージーランドだけかもしれません。
じゃあ、アメリカのアジは何?と思ったら、Horse mackerel なんですね?オーストラリアだと Mackerel は鯖です。
ちなみに、オーストラリアでブリは Kingfish で、ブリ、ハマチ、ヒラマサ、特に区別されずに呼ばれているような印象があります。厳密にはヒラマサ (学名: Seriola lalandi) を指すみたいですけどね。
あと、ブリもヒラマサも「スズキ目アジ科ブリ属」の魚なので、Yellowtail amberjack とか Yellow Tail kingfish などとも呼ばれたりもしているようです。
Lemonade はスプライト
🇦🇺オーストラリア ➡︎ スプライト、7up など
🇺🇸アメリカ ➡︎ 炭酸の入っていないレモン水
レモネードと言うと、オーストラリアとニュージーランドではスプライトや7up のような炭酸飲料の事です。これがもし Solo や Lift のような黄色い色のついたレモン味の 炭酸飲料ならレモンスカッシュになります。
イギリスのレモネードはレモン味の香料が付いた炭酸飲料みたいですね。国が違うと全然違ってややこしいですが面白いですね。
エビは Prawn? Shrimp?
エビは英語で Prawn と Shrimp という単語があり、オーストラリアでは Prawn という人が多いのですが、正確には2つは違う生物です。
Prawn はクルマエビ亜目 (Dendrobranchiata) の淡水に生息するエビで、Shrimp はエビ亜目 (Pleocyemata) に属す海洋生物、サイズも Prawn の方が Shrimp よりも大きいです。
しかし、アメリカでは Shrimp の方が馴染みがあるようで、オーストラリアの超大ヒット映画『クロコダイルダンディ(1986)』でも有名なポール・ホーガン (Paul Hogan) が、1984年にアメリカに向けたオーストラリアの観光コマーシャルで、アメリカ人に分かりやすいように Prawn を Shrimp に言い変えたのは有名です。
「Slip an extra shrimp on the Barbie for ya.」
Crayfish はザリガニではない
🇦🇺オーストラリア ➡︎ ザリガニじゃないよ!
オーストラリアでは、クレイフィッシュ (Crayfish) というロブスターが採れるのですが、辞書を引くとザリガニと出て来ます。
でも、オーストラリアのクレイフィッシュ はいわゆる淡水に住む小さなザリガニとは別の生物で、正式名称は Rock lobster とか Spiny lobster とか呼ばれます。
コーンスターチとコーンフラワーは同じ物
🇦🇺オーストラリア ➡︎ 同じ
🇺🇸アメリカ ➡︎ 別物
アメリカではコーンスターチとコーンフラワーは全然別物で、日本語で調べてみてもそういう情報しか出てこないので、パブロバを作るためにコーンスターチを探し回って苦労させられました。
英語で調べたらなんて事ない、イギリス・オーストラリアではコーンスターチとコーンフラワーは一緒のものでした!無駄に走り回ってしまいましたよ。
ポーポーはパパイヤの一種
🇦🇺オーストラリア ➡︎ パパイヤの一種
🇺🇸アメリカ ➡︎ バンレイシ科の果物
オーストラリア・ニュージーランドではポーポー (Papaw) はパパイヤの一種ですが、パパイヤというと Red Papaya の事を指し、ポーポーは Yellow Papaw の事になります。
Thong はビーチサンダル
🇦🇺オーストラリア ➡︎ ビーチサンダル
🇺🇸アメリカ ➡︎ Tバックのような女性の下着
日本でビーサンと呼ばれているものは、オーストラリアではソング (Thong) と言います。…が、アメリカでは女性の下着になってしまうので、気を付けてくださいね。
おわりに
インターネット上ではアメリカ英語が優先で、オーストラリアの英語と違う事が多いんですよね。
まだまだあると思いますが、とりあえずこのくらいで。また思い出したら追加します!