映画 SNOWTOWN (スノータウン) のあらすじ・感想

  • 2019年1月28日
  • 2019年11月25日
  • 映画

今回紹介するのは、実際の事件を映画化した『スノータウン (Snowtown / Snowtown murders) 』です。

(出典: https://en.m.wikipedia.org/wiki)

この映画は、南オーストラリア州アデレードから北へ約140kmほどの小さな町スノータウンで1992年から1999年にかけて起こった猟奇殺人事件を元にして制作されました。

この地域で育った監督のジャスティン・カーゼルのデビュー作でもあります。

カーゼルは演技経験のない地元の人たちを多く採用してこの映画を作ったのですが、彼の予想に反して出演を渋る人たちの説得は苦労したそうです。

2011年のアデレードフイルムフェスティバルで “オーディエンスアワード” を受賞し、同年のカンヌ国際映画祭では特別審査員賞を受賞した作品なのですが、日本では劇場未公開。作中では日本ではアウトになりそうな表現が多々あるのでそれは納得です。

タイトルSnowtown / Snowtown murders (スノータウン)
監督Justin Kurzel
製作Anna McLeish / Sarah Shaw
脚本Shaun Grant
公開2011年
上映時間120分

 

出演:
Jamie Vlassakis役:
ルーカス・ピッタウェイ (Lucas Pittaway)
John Bunting役:
ダニエル・ヘンシュオール (Daniel Henshall)
Elizabeth Harvey役:
ルイーズ・ハリス (Louise Harris)
Barry役:
リチャード・グリーン (Richard Green) 他

 

 

私の総合的感想:

 

えーっと、最初からこんな事を言うのもどうかと思いますが、描写が残酷過ぎるので私はあまりおすすめはしません。実話を映画化したものだから仕方ないですけど、救われない話過ぎて落ち込みます。出演者の演技は上手過ぎ。

 

⚠️ ここから先はネタバレあります。

あらすじ

アデレード郊外にある貧困層の町に住む16歳のジェイミは母子家庭の4人兄弟の次男。母親には近所に住む恋人がいました。

しかし、その母親の恋人には少年に対するおかしな性癖があり、それに気付いた母親が警察に通報するものの、消極的対応しかしてくれません。そんな折に家族の前に現れたのが、小児性愛者に対して憎悪を持つジョンという男性でした。

ジョンは恋人だった男性の家に嫌がらせをし、子供達にも加担させました。そして、その一方では優しい大人を演じたので、家族が彼に心を開くのにはそれほど時間はかかりませんでした。

ジェイミも初めは純粋に彼に親しみを抱いていましたが、徐々にジョンの残虐性を知り、葛藤しながらも逃げられない軟禁状態で次第に自ら犯罪に手を染めて行く事になっていきました。※ かなりマイルドに書いてます。

最後の字幕では、1999年5月20日に南オーストラリア警察によってスノータウンにある銀行の格納庫や家のバックヤードから複数の遺体が発見された、とあります。最終的に11名の被害者がいた事が明らかにされました。

感想

まず、出演者たちの迫真の演技がとてもリアルで怖かったです。

特に事件の元凶であるジョンの表情は笑顔なのにゾッとして、こんな表情が演技で出来るのか…と思いました。

彼が最初に登場した時、バイクのヘルメットから目が見えてるだけなのに、もうそれだけで異様な雰囲気が分かるんですよ。サイコパスというか愉快犯の顔というか…。

この映画が公開された少し後くらいに、北九州でも日本中を震撼させるような事件が起こりましたが、その犯人の男性の表情ともそっくりだと思いました。確か彼も捕まった時にあんな笑顔を浮かべていたと思います。

この作品は全体を通して薄暗い感じの映像なので、実際の町に行った事ある私としてはもっと現実に近い色味でリアルに仕上げて欲しかった気もするのですが、よく考えたらそのフィルターがかかったような映像によって少しワンクッション置いて観ることが出来るのかもしれないです。

目を背けたくなるような、残酷で救われないシーンがたくさんありますからね。

それと、ちょっと時間の流れが分かりにくくて、登場人物の髪の長さなどで時の流れを察しなければいけません。

決して気持ちの良い映画ではない

実際に起きた事件が元なので良い結末ではないのは分かっていた事ですが、観終わった後、とにかく逃げ場がなくて救われないような暗い気持ちになってしまいました。

私はグロいシーンやホラーは結構平気でどちらかと言うと自分から観に行ってしまうタイプなのですが、こういう人間の怖さや痛いのはちょっとしんどいですね。

描写が色々とエグくて「ああ、そこまで詳しく観せてくれなくて良いのに…」と思う事が何度かありました。

あと、登場する人たちの言葉遣いも良識ある人なら眉をひそめるくらい悪いです。

全体的に淡々とゆっくり物語が進んでいくので、なかなか物語が展開せずに単調すぎるという感想を持つ人はいるでしょうし、実際にネットのレビューを読むと最初の約1時間くらいは眠くなると書いている人もいました。

確かにスピード感のある感じが好きな人にとっては、スロー過ぎると感じるかもしれませんが、私はこの描写こそが恐怖だと思います。

音の効果も相まって、逃げ場のない日常生活を延々と見せられ続ける感じ。

その中でじわじわと洗脳され、更に深い闇に引きずり込まれて取り返しのつかないところまで行ってしまう様子は、恐怖以外の何物でもないです。

劣悪な環境からどうする事も出来なかったジェイミの前に現れた大人であるジョンは、そんな環境から彼を助けてくれて味方になってくれた頼もしい大人、だと思いきや…。

ジェイミが幸せになるにはどうすれば良かったんだろう?と考えてみても、どう転んでも地獄が待っていたような気がしてやり切れません。

実際にこのスノータウンという町に訪れたのですが、映画のシーンに出て来る町は実際の町をそのまま使っているようです。思わず自分の写真と映画の画面とを照らし合わせて確認してしまいました。

 

スノータウンに行った時の話

Down Under オーストラリア

さあ、南オーストラリア州の州都アデレードから西側を走っていますが、次の町はアデレ […]…

おわりに

最終的にジョンは終身刑、ジェイミは26年の刑期を受けているそうです。

この映画、興味深くはあったものの、観るのは一度で良いかな…。

 

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