映画 Ned Kelly (ケリー・ザ・ギャング) のあらすじ・感想

  • 2019年1月21日
  • 2019年8月9日
  • 映画

2003年に公開された映画 『Ned Kelly (邦題 ケリー・ザ・ギャング)』についてのあらすじと感想です。

ネッド・ケリーと言えば、オーストラリアでは知らない人がいないほど有名な19世紀に実在した人物で、彼はギャングだったにも関わらず民衆に人気があり、舞台や映画で何度も演じられています。

(出典: https://en.m.wikipedia.org)

この映画はロバート・ドルー (Robert Drewe) が1991年に書いた小説『Our Sunshine』が原作になっています。

そんなネッド・ケリーですが、日本では知名度がないからか、豪華キャストだったにも関わらず日本劇場未公開でした。

タイトルNed Kelly (ケリー・ザ・ギャング)
監督Gregor Jordan
脚本John Michael McDonagh
公開2003年
上映時間110分

Ned Kelly役:
ヒース・レジャー (Heath Ledger)
Julia Cook役:
ナオミ・ワッツ (Naomi Watts)
Joe Byrne役:
オーランド・ブルーム (Orlando Bloom)
Francis Hare役:
ジェフリー・ラッシュ (Geoffrey Rush)
Dan Kelly役:
ローレンス・キンラン (Laurence Kinlan)
Grace Kelly役:
エミリー・ブラウニング (Emily Browning)
Kate Kelly役:
ケリー・コンドン (Kerry Condon)
Steve Hart役:
フィリップ・バランティーニ (Philip Barantini) 他

 

私の総合的感想:

警察のアイルランド人に対する不当な扱いは観ていて悲しくなりますが、堂々と権力者と戦い民衆の人気を得ていく姿はカッコ良いと思いました。
感情に訴えかけてくるシーンが多くて、涙なしには観れないかもしれません。

 

 

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あらすじ

舞台はビクトリア州がまだ “ビクトリア植民地” と呼ばれていた19世紀。

流刑囚だったアイルランド移民の父を持ちオーストラリアで生を受けたネッド・ケリーですが、当時のアイルランド人差別が激しく、不当に扱われたり無実の罪を着せられたりで、どんどん追い詰められていきました。

ある日、正当防衛で警官を撃ってしまい賞金首になってしまったネッドたちですが、やがて金持ちや権力者を襲うギャング (ブッシュレンジャー) になり、民衆を味方につけていきます。

しかし最終的に計画は失敗し、警察との激しい銃撃戦で多くの人たちが巻き添えになりました。

ネッド・ケリーが捕られた所で物語は幕を閉じます。

 

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感想

ネッド ・ケリー役のヒース・レジャーはオーストラリア出身なので、当然小さい頃からネッド・ケリーの話を聞いて育ったでしょうから、どんな気持ちで演じたんでしょうね。

映画全体を通して、ネッドが幼い頃に亡くなってしまった父親を慕う気持ちや、両親が自分をどれだけ誇りに思ってくれているかという想いが軸になって物語が展開しているように感じました。

民衆がネッドたちを応援する姿は観ていて気持ちが良かったですが、内容がちょっと辛過ぎます。特に最後はもう…。

実在したネッドは実の所どんな人間だったのか分かりませんが、作中のネッドは優しくて良い人間だったと強調されるシーンがたくさんあり、警察の非道さも手伝って観る人が思わずネッドに同情してしまいます。

例えば、ネッドがやむをえず警官を撃った時、倒れて血だらけになりながら「息が出来ない!こんな風に死にたくない!」と泣きわめいていた警官に対して「撃ってごめん!」と言いながら必死に楽にしてあげようとするネッドの姿とか、銀行強盗の時に懐中時計を奪おうとした仲間に対して「返してやれ!」と言ったりとか。

歴史的事実は存在するものの、今となっては人々の心情や細かい事は分からないので、それを後世の人たちがどう解釈するかで印象は変わりますよね。この映画では「立場が違えば誰も悪くない」という視点で描かれていて、現代風だなあと思いました。

友達を裏切ったアーロンは友達と奥さんを守りたいから裏切り者になり、撃たれた警官も奥さんと子供を持ったひとりの人間だという事が表現され、敵対していた警官も最後はネッドに戦友のような眼差しで話し掛けます。

そもそもこのストーリーは、最初から最後まで虐げられている辛いシーンばっかりなんです。

だから、観てる人の息抜き的な意味合いもあるのでしょうか?色恋事もたくさん散りばめられています。そして、登場人物がみんなハンサム。

なので、エンターテーメント要素も十分にあるきれいな映画という印象です。

ネッド・ケリー最後の地 Glenrowan には現在ミュージアムが建っています

19世紀の時代背景

オーストラリア映画と言えばさりげなくオーストラリアの動物が出てくる映画が多いですが、この映画にもクカバラやロリキートなどの鳥が出て来てました。

レインボーロリキート

そして、私は19世紀の開拓時代という時代背景が好きなもので、埃っぽい町や酒場などの雰囲気も、当時の様子をリアルに想像する事が出来て楽しかったです。

あの頃のオーストラリアはまだイギリスの植民地で、イギリス政府が幅をきかせていた時代です。現代だったら大問題になるであろう人種差別や警察の暴力は普通に横行していて、映画でもいきなりネッドが殴られて血だらけになるシーンが出て来るのでギョッとするかもしれません。

19世紀の町並みって、こんな感じ。

ケリー家族の家は粗末な木の家で、強盗とかに襲われたらひとたまりもなさそうですし、警察もしょっちゅういちゃもんを付けに来るのでは、強く生きざるを得ないですよね。

みんな過酷な生活の中、命がけで生きていたんだろうなあというワイルドさも作中から感じる事が出来ました。

おわりに

最後はもう完全にネッドたちに感情移入してしまって悲しくて悲しくて。

日本語のレビューも調べてみたのですが、なかなかの高評価が多いようです。映画を観てネッド・ケリーに興味を持った人もいるようで嬉しいです。

興味を持った人はぜひ一度観てみてください。

 

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