オーストラリアは南半球にあるので、季節が北半球の日本とは真逆です。
なので「あれっ?」と変な感じな事も多くて、慣れるまでに時間がかかる人もいるでしょう。
という事で、この記事では南半球と北半球で正反対なものを色々紹介します!
季節や方向が逆
南半球のオーストラリアで北半球とは正反対なものと言えば、まずいちばん最初に挙げられるものが季節や方向が北半球とは真逆という事です。
北に行くほど暑くて南に行くほど寒いというのは、慣れないと変な感じかもしれません。
それに、季節が北半球と逆というのは北半球出身の人には違和感を感じる人も多く、特にオーストラリアの真夏のクリスマスは真冬の7月にクリスマスを祝う “クリスマスイン・ジュライ” というイベントを作ってしまったくらいです。
私は暑いクリスマスも好きですけどねー。
オーストラリア名物 (?) 逆さ地図
ちなみに、オーストラリアのお土産屋さんに行くと、たまに逆さまの世界地図が売られている事があります。
かつてイギリスの植民地だったオーストラリアは、イギリスから “地図の下の方“ という意味でダウンアンダーと呼ばれていたのですが、逆さにすると上だぞ!というジョークです。
このダウンアンダーという言葉は、80年代にオーストラリアの “メンアットワーク(Men At Work)” というバンドが『ダウンアンダー』という曲を世界的にヒットさせた事もあり、現在ではオーストラリア人自身もこの愛称を愛情込めて使ってます。
天体の見え方が違う
私が最初に違和感を覚えたのが月の満ち欠けでしょうか。
北半球とは逆の方向で欠けるので「あれ?何か変だなあ?」と思ったのですが、これは単純に逆方向から空を眺めているからですね。
オリオン座も他の星座も全部逆さまに見えますし、北半球では見る事の出来ない南十字星 (サザンクロス) などを見れます。
日時計の影も反対
南半球では太陽の動きが逆なので、日時計も北半球とは逆回りで影が出来ます。
時計が右回りなのは、北半球で日時計を元に発明されたからです。…と言っても、オーストラリアでも時計は世界共通の右回りですよ、念のため (笑)
渦巻きも反対⁉︎
あと有名なのが、渦巻きの方向も北半球とは逆という話ですが、これは本当でしょうか。
自転が北半球では左回りなのに対して南半球は右回りなので、それによって渦の巻く方向が変わるという理屈で、よく水洗トイレを流す水やお風呂に溜められた水を抜く時なので例えられる事もあります。
しかし、実はそれはただのパフォーマンスのようです。
そういった小さなものは自転にほとんど影響されませんが、気圧や台風などかなり大きな規模の渦は、本当に逆回りになるようですよ。
ちなみに、日本語では台風ですが、英語では日本に来るのはタイフーン (Typhoon)、オーストラリアに来るのはサイクロン (Cyclone)、アメリカの方はハリケーン (Hurricane) と分けられます。
- タイフーン
北太平洋西部 - サイクロン
ベンガル湾、北インド洋の熱帯低気圧 - ハリケーン
北大西洋、カリブ海、メキシコ湾および西経180度より東の北太平洋東部
気 (エネルギー) の流れも逆らしい?
これは風水師の人に聞いたのですが、北半球と南半球ではエネルギー的にも逆らしいです。
そんな非科学的な事!と思う人もいるかもしれませんが、中国の人は今でもその考えを大切にしている人も多いですし、オーストラリアのビルなども中国人がオーナーだと風水を取り入れて建てられていたりするそうです。
※ ここから見えない世界の話になるので、苦手な人はお気を付けください。
南半球の風水 (Feng Shui) ってどうなるの?
昔、日本でも風水が流行った時、私もよく雑誌の特集などを見ながら実践してました。なんか楽しいじゃないですか。
だから、南半球の風水はどうなるんだろう?とずっと疑問に思ってたんです。
でも実は、日本で流行っていた “西に黄色” とかそういうのは、残念ながらただのパフォーマンスで、なんと本来の風水ではないそう。
本来の風水では東西南北は太陽の位置が重視されるそうなので、南半球の北と南は北半球とは逆、でも東と西は同じだと考えるらしいです。だから、鬼門は北東ではなく南東なんですって。
それに伴って、風水にも使われる陰陽のシンボル太極図も、北半球バージョンと南半球バージョンがあるようです。
陰陽のシンボル太極図も逆向き
上のシンボルが太極図という陰陽を表す図ですが、見た事ある人も多いのではないかと思います。
北半球と南半球では、こんな風に逆になるそうです。
このシンボルは、世の中のありとあらゆる事は陰と陽に分類されるという陰陽五行説という中国から古く伝わる思想から来ていて、中医学はもちろん風水や様々なものにも取り入られています。
ちょっとだけ太極図について
せっかくなので、この太極図の意味について説明しておきます。興味のない人は飛ばしてください。
私はこの太極図が表しているような考え方が好きなんですよね。
シンボルは黒い部分が陰で白い部分は陽を表していて、それぞれ黒の中に白い丸があって白の中に黒い点がありますよね。これは、陰の中にも陽の要素が含まれていて、陽の中にも陰の要素が含まれているという意味なんです。
つまり、一見ポジティブに思える事も必ずネガティブな要素は含まれていて、一見ネガティブに思える事にも必ずポジティブな要素が含まれているという図、そう思うと「おお!」って思いません?
例えば、宝くじで大金を手にした人は不幸になる人が多いとか言いますよね。逆に嫌な事があったからこそ、それを糧にして飛躍する人もいます。
マガ玉ような形の先が細くなっているのは「陰極まって陽になる」という言葉があるように、どちらかに偏りすぎるとバーンと逆方向にひっくり返る可能性があるという意味です。だから、上がり過ぎず下がり過ぎず陰と陽の中間を取るバランス (中庸) が大切だという事。
良くないですか、この考え方。
右回り 左回りに意味がある?
これは多分科学的根拠はないので信じるかどうかはあなた次第という話にはなりますが、右巻きが陽のエネルギー (締まる・活動)、左巻きが陰のエネルギー (緩む・休息のエネルギー) と言われているようです。
実際にごま塩をすり鉢に入れて実験してみた事があるのですが、右回りにすったら辛めに、左回りにすったらまろやかに明らかに味が違っていたので不思議でした。
まあ、気になる人は試してみてください。
ちなみにネジも右回りで締まって左回りで緩みますよね
その土地のものを食べるのがいちばん良いらしい
ちょっと脱線してしまいますが、北半球の人が南半球に来たら、南半球で採れたものを食べると身体が慣れるらしいという考え方もあるようです。
これは、かつて海外セレブが実戦して注目を集めたマクロビオティック (Macrobiotic) の考え方から来ていて、実はこれも陰陽思想が取り入れられています。
そしてマクロビオティックなんて名前が付いてますが、これは日本発祥の考え方なんですよ。それが外国に逆輸入された形です。
昔の日本人は、その土地で採れたものを旬に味わおうという考え方をしますよね。それって理にかなっているのかもしれません。
なので、オーストラリアの生活になかなか慣れないという人は、あえてオーストラリアで作られている食べ物を食べるというのもありかも?
おわりに
前半はほとんどが地球の自転に関係したもの、後半はちょっとマニアックな思想的なものを紹介してみました。
今回は “南半球と北半球” がテーマだったので書きませんでしたが、日本人とオーストラリア人も正反対なところが多いと思います。
例えば細かくてきっちり計画を立てる日本人と、おおらかで直前まで予定を決めないオーストラリア人。
もちろん人それぞれなので一概には言えませんが、大体の大まかな国民性はあると思うんです。私はよく両方を足して割る2くらいがちょうど良いのではないかなんて思うんですよね。
まあともかく、北半球から南半球に来た時は、違いを楽しんでみてくださいね。