意外と知らない? オーストラリアの紅茶の文化

オーストラリアはコーヒーがおいしいくてレベルが高い事で有名ですよね。

でも、もともとイギリスの植民地だったオーストラリアなので、コーヒーの人気に隠れがちではありますが、実は紅茶文化もしっかりと根付いています。

だから、楽しまないともったいない!

そんなオーストラリアの紅茶について、詳しく見ていきましょう。

スーパーマーケットの紅茶

オーストラリアのスーパーマーケットに行ったら、目移りしてしまうほど豊富な種類の紅茶が並んでいます。

「どの紅茶が良いのか分からない」という人は、イングリッシュブレックファースト (English Breakfast) という紅茶を選んではいかがでしょう?

これはイギリスでよく飲まれているベーシックな紅茶で、オーストラリアでもカフェなどでよく目にする名前です。

もしもカフェインを避けたいなら、紅茶ではなくてハーブティーやルイボスティーという選択肢もあります。オーガニックのものもあるのでお好みに合わせて。

ルイボスティーは味に多少癖はありますが、ちょっと紅茶に似てます。あと、チャイもパウダーで売ってておいしいです。

おすすめの紅茶ブランド

では、お土産にもおすすめなオーストラリア紅茶をいくつか紹介します!

トワイニングス

Twinings (トワイニングス) はスーパーマーケットでは定番のブランド。本社はイギリスですが、日本でもおなじみですよね?

このシリーズでは English Breakfast はもちろん、 Russian Caravan とか Irish Breakfast とか色んなブレンドがあって、時々安売りするので、その時にたくさん買って飲み比べしてみるのも楽しいかもしれません。

でも、その中でも特におすすめなのが、オーストラリアンアフタヌーンティー (Australian Afternoon)という紅茶です。

オーストラリアン アフタヌーン ティー

オーストラリアアフタヌーンティーは、最初は2012年1月のオーストラリアデイに合わせて期間限定商品として販売されたのですが、2018年現在はレギュラーの商品として売られる人気の紅茶です。

味はまあ普通の紅茶という感じ。人気があるのはオーストラリアっぽいパッケージと名前のせいでしょうか?値段も手頃で軽いので、お土産には最適だと思います。

でも実はこのブレンド、パッケージ等にはどこにも書いていないのであまり知られていないのですが、当時のオーストラリア首相ケビン・ラッド (Kevin Rudd) がブレンドした紅茶なんです。

2011年にトワイニングスが開催した紅茶のブレンドコンクールに招待された5人の有名人の中で優勝したのが彼でした。まさにオーストラリアンブレンドですよね。

KEVIN RUDD LAUNCHES BLENDED TWININGS ‘AUSTRALIAN AFTERNOON TEA’

T2 (ティーツー)

Sydney World Square

T2 はオレンジ色がトレードマークのお茶専門店。1996年にメルボルンで生まれたチェーン店で、現在ではアメリカやニュージーランド、アジアの国々などにも店舗を構えています。

ローカルのカフェでここのお茶が使われる事も多く、普通の紅茶を始め、フレーバードティー、ハーブティー、グリーンティー、チャイなど種類も豊富で、店内に試飲スペースが設置されているのも嬉しいところ。初めはリーフの紅茶販売が主流でしたが、2007年からティーパックのタイプも売られています。

T2 は、よく大きなショッピングセンターにも入っていて、おしゃれなティーポットやカップなども売っているので、お土産やプレゼント選びにも重宝しますよ。

オーストラリアに特化したいなら、オーストラリアの土地をイメージしてブレンドされた紅茶がおすすめ。

メルボルンブレックファースト、ブリスベンブレックファースト 、シドニーブレックファースト、パースブレックファースト、ホバートブレックファーストなど色んな都市のバージョンがあります。

T2 のウェブサイト
https://www.t2tea.com

ちなみに、クイーンズランド州サンシャインコーストの女性作家 Josephine Moon は、ブリスベンの Chermside にあるT2の内装にインスパイアされて、彼女の最初の小説『The Tea Chest』を書いたという裏話も。

ルピシアのオーストラリア限定品

実はオーストラリアには日本の紅茶専門店ルピシアがメルボルンに1件だけあります。

日本でも地域限定のお茶を発売しているルピシアですので、もちろんオーストラリアにも限定商品があり、サザンクロス・オーストラリア・ウルルの3種類です。

シドニーだとほんだらけさんが扱っていますし、ウェブサイトからの注文も出来ます。

LUPICIA Fresh Tea
QV Shopping Complex
14-16 Artemis Lane, Melbourne VIC 3000

https://www.lupicia.com.au

ほんだらけ シドニー店
Suite 204, 35-39 Liverpool St Sydney NSW 2000

http://www.o-su.com.au/hondarake/

伝統的な紅茶 ビリーティー

オーストラリアの白人入植が始まったごく初期の頃から飲まれている、伝統的なビリーティーと呼ばれた紅茶があるのですが、そのビリーティーの名前が付いた 1900年初頭から発売されている Billy Tea <Campfire Brew> という紅茶。

この紅茶は今となっては知る人ぞ知るという感じになってますが、香りが良くてとてもおいしいんです。ただ、売っているお店が少なくて残念。(私の知る限り、売っているのは IGA だけ。)

リーフタイプとティーパックタイプ両方あります

ちなみに、ビリーというのは針金の取っ手を付けた缶の事で、本来はその缶を使って焚き火で沸かされたお茶がビリーティーです。

これは19世紀頃にアウトバック(僻地) で生活する開拓者たちや、仕事を探しながら野宿するスワッグマン (Swagkman) と呼ばれる季節労働者の間で広く飲まれていたお茶で、ワルチングマチルダ の歌詞にも出てきます。

今でもキャンプなどで作られたりしているようですが、作り方はちょっと特殊かも…。

 

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ハイティーとアフタヌーンティー

紅茶といえば、ハイティーを忘れてはいけません。

3段重ねのティースタンドに乗せられたサンドイッチやスコーンなどの軽食を食べながらお茶を飲むハイティー (High Tea) は、ちょっとしたパーティでも人気。

ハイティーはイギリスから来た文化なのですが、現在ではアフタヌーンティーとハイティーは同じ意味として使われるようになっています。でも、本来は全く別物だったのを知ってました?

ハイティー
労働者階級の人たちの夕食の事を指し、食事用のテーブルが高いのでハイティーと呼ばれた。アフタヌーンティー
19世紀、日が暮れてからオペラなどを見る事の多い上流階級の女性の夕食は夜遅く、それまで空腹を避ける為に友人を招いて軽食を食べる社交の場で、その際使った客間のテーブルは低かった。

もともとは全然意味が違ったんですね。

お茶の種類について

基本的なお茶の種類はこちら。

Black Tea … いわゆる普通の紅茶の事。English Breakfastもこれに入ります。アールグレイ(Earl Grey)はベルガモットという柑橘類の香りをつけたお茶で、フレーバードティーの紅茶に分類されます。

Green Tea … 緑茶。

White Tea  … 日本では白茶とも呼ばれていて、新芽や若葉を摘み取って作られるお茶。

Herb Tea … カモミールやラベンダーにリラクゼーション効果がある事は有名ですが、私は食べ過ぎて胃の調子がちょっと変な時は消化促進の為ペパーミントティーやレモングラスティーを飲んだりします。こう言うのをちょっと知っていると便利ですよ。

<おまけ>
オレンジペコはというお茶はオレンジ味のお茶ではなく、お茶の葉の上から2番目に若い柔らかい葉や新芽などを使って作られたお茶です。名前の由来は色がオレンジ色だったからなど色々な諸説はあるようです。

緑茶には注意!

お茶繋がりで緑茶についても書いておきますが、中国系のペットボトルには要注意。

中国系のグリーンティ (緑茶) には砂糖が入っているものも少なくないので、買う時にちゃんと確認した方が良いです。ちゃんと日本のように無糖のものもあります。

あと、ほとんどの日本食レストランのお茶はティーパックでも有料なのでご注意ください。

お茶にまつわるスラング

オージースラングで Cuppa という言葉かあります。

これは Cup of tea(一杯のお茶)の事で、日本語の「お茶する?」と同じような感覚の使い方をするのでお茶ではなくコーヒーの場合でも使えます。

あと、Tea は夕食という意味の事もあるというのも覚えておきたいところ。

おわりに

ちょっと盛りだくさんでしたが、少しでも参考になったなら嬉しいです。素敵なティータイムを過ごしてくださいね。

 

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